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3.3 CAM処理

P-CAD/CAMソフトウェアのCAM機能はプロダクトデータを自動的に解析して、CAMデータベースを参照しながら加工作業の詳細を自動決定し、その結果を図7に示すようにユーザに表示して確認あるいは変更を求める。

 

 

図7 加工作業の詳細をユーザーに確認あるいは変更を求める表示例

 

 

 ユーザーが最も多くの作業時間を要するのは、この確認作業であり、表示された工具が現実にMCに搭載されているかどうか、いない場合には現場で新たに準備できるかどうか、切削条件は適切かどうかを判断し、必要があれば代替工具あるいは切削条件の変更を指示入力する。それ以外の決定は殆どCAMシステムが行い、直ちにMCにアップロードできるNCプログラムを自動的に作成して図8に示すように表示する。

 

 

図8 MCに直接アップロードできるようP-CAD/CAMが自動作成したNCプログラム

 

MCにアップロードする前に、ユーザは市販のシミュレーションソフトウェアを用いて、コンピュータ画面上で図9に示すように工具軌跡の検証を行っておくことが望ましい。

 

 

図9 市販のソフトウェアSuper VERIFYによる工具軌跡のシミュレーション

 

 

3.4 CAMデータベース

 それぞれの職場で、優先的に採用している工具選定や作業手順に合わせて、ユーザーがデータの内容を容易に変更できるよう、操作しやすいデータベースを用いている。ユーザーは、図10に示すようにデータベースのメインニューの中の、例えば「作業データ設定」というボタンをクリックして、ある加工特徴について用意されているいくつかの加工方法についてその詳細を表示させて見ることができる。ユーザーは新たな加工方法を追加設定したり、表示されている加工方法の詳細を変更したりできるようになっている。

また「コントローラ」データベースを開き、職場で新たに使用しようとするMCの制御装置(CNC)に特有なコード(例えばサブプロブラム呼び出し)を表に記入すれば、そのMCに直接アップロードできる機械対応のGコードが自動的に作成されるようになる。

 

 

図10 CAMデータベースのメインメニューと作業設定データベースの表示例