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P-CAD/CAMはかなり込み入った形状の工作物でもモデル化する事ができるのに加えて、工作物各面のNCプログラム参照点(NCPP)の位置を上記のように自動計算してNCプログラムに書き込む機能を持っている。この機能を活用して、ユーザーは加工工程の集約をはかる新しい加工手順を編み出す事ができる。非回転体状工作物の一品物加工を全てMCによって自動作業で行い、しかも工程数を少なくして製作期間と加工準備に要する作業量の低減をはかる事が可能である。角物工作物の6面を最初の2工程で加工する標準加工方案は次のようにして実現できる。 図15に示すように、第1工程は横形MCによって、三面の面加工のみを行う。この工程では、面加工以外の形状や穴の加工は一切行わない。その理由は、次の第2工程で、別の向きに工作物を把持した時に、第1工程で加工した部分の位置を正確に位置決め出来ないためである。第1工程では、三面の面加工に加えてその三面の間の稜線の面取りは、必要があれば行ってもよい。 第2工程では、同じく横形MCによって他の三面の面加工を行う。この場合には、その三面に設計されている形状と穴で、工具が保持具の口金との干渉を起こさずに加工出来るものは全て加工する。 最初の2工程で行えなかった形状加工あるいは穴加工を、第3工程以降に、横形または立形MCを用いて行う。面取り加工は、第2工程以降で可能なものを、全てその都度行う。
図15 標準加工方案による工程集約
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