正六角形が5つつながった図形は22種あり、その箱詰めパズルはプラパズルNo.22として市販されています。見かけよりずっと易しく、難易度はペントミノ程度と思われます。それにもかかわらず、片が多いため、組み合わせ数は膨大で数兆になるのではないかと私は考えています。解の一例を上図に示します。
正方形ならn-omino、正三角形ならn-amondですが、それでは正六角形ならどう呼ぶかを私は知りません。もちろんそのまんまn-六角でもよいのですが、プログラム開発の楽しさを増す目的で、仮にn-aceneと呼ぶことにしました。
ベンゼン(benzene)という物質はC6H6の化学式を持つ分子です。構造は有名で、6個の炭素が正六角形に配置しています。二つのベンゼンが辺でつながった形の分子はナフタリン(naphthalene)、三つ直線状につながるとアントラセン(anthracene)、四つ直線状につながるとナフタセン(naphthacene)と呼ばれます。六角形が5つもつながると個別の名称は無くなり、ペンタセンという5-aceneの形の命名になります。ずいぶん特徴のある分子のようで、一部のWebで話題になっています。ちなみに六つだとヘキサセン(6-acene)です。
ただし、ペンタセンは5個の六角形が直線状に並んだもので、他の21種の異性体は全然別の名称ではないかと思います。少なくとも、ピセン(picene:
W状)、ペリレン(perylene: X状)等の個別の名称はあります。
このペンタセンパズル、素直に表示してみると辺ががたがたしており、画面が煩わしくなります。プラパズルNo.22でも、他のプラパズルと異なり、片の形が特別です。つまり、No.5(ペントミノ)やNo.6(ヘキサモンド)は辺が厚く、中身が薄く、ちょうど鉄道のレールのようなデザインです。ところが、No.22は厚さが一定で、六角の中心に浅い円形のくぼみがあります。
スクリーンセーバーではさんざん悩んだ挙句、開発初期の結合の棒表示を発展させた、スケルトン表示を選択しました。ベストとは言いませんが、まずまずではないかと自負しています。
ちなみに私の所有するプラパズルNo.22は11片が黄色に、残りの11片が青に彩色されています。箱詰めすると地図状の独特の模様が現れ、色分けでも楽しめます。
プラパズルはこの他に、No.0、No.1、No.2、No.3、No.4、No.8、No.345があります。No.0はパステルカラーで花の形をした13片の易しい箱詰めパズルです。No.1は知恵の輪の一種です。No.2〜4はピラミッドを2〜4片の同形のピースから作るパズルで、所有していましたがどこかにしまってしまい、追跡できません(申し訳ありませんがNo.4はうろ覚えです)。No.8は買ったかどうか、うろ覚えですが、ペントミノに2x2の片を加えた8x8の箱詰めパズルだったと思います。No.345はペントミノの片を分厚くして立方体5個のつながりとし、3x4x5の立体の箱に詰めるパズルです。
Webを検索すると、他にNo.32というのがあるそうです。(その後、WebでNo.32は直角二等辺三角形32片の、色のパターンを楽しむ「パズル」であることが判明。多分、私も持っていたと思う(2002-12-19))
2002年7月7日 岡田好一