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CD/DVD プレーヤ

2003年1月12日 13:30:52

 CDプレーヤが古くなっていたのだが、CDならパソコンでも再生できるし、どうせならDVDも再生できるのが欲しい。それならPlaySatation 2かな、などと考えていた。
 たまたま正月の電気店からのダイレクトメールで、くじ引きによる値引きをやる、というので行ってみたら、かなりの確率で値引くとはいえ、当たってしまったので、念願のCD/DVDプレーヤを購入してしまった。値引き対象は限られていて、その中に高級タイプ(といっても、売価で3万円程度)のDVDプレーヤがあったからだ。

● 最初は失敗

 このDVDプレーヤ、誰もが知っている超有名音響メーカーのもので、私も音質についてはかなりの信頼感を持っている。
 ところが、CDの再生音がひどい。楽器がたくさん鳴ったときに、中音域から高音が分離しないので、子供が書いたぐちゃぐちゃのクレヨンの絵みたいになってしまうのだ。あまりのひどさに、最初はとうとう自分の耳がどうにかなってしまったのかと心配になったほどである。
 めげずに、DVDを2枚購入したのだが、字幕がすぐに出なくなる、10分ほど再生するとフリーズする、という症状が現れた。つまり、どうやら、ピックアップ部分に不具合があるようなのである。
 10年ほど前、同じメーカーの他のAV機器で同様の経験をし、修理に出してもなかなか良くならなかった思い出がある。そこで、電気店に返品しに行ったところ、同等品と交換を勧められた。残念なことに、他は普及タイプしか置いていなかったが、しかし、聞いてみると基本機能は十分であるとのことなので、以下の機種に買いなおした。

● SONY CD/DVDプレーヤー DVP-NS515

 さすがに専用DVDプレーヤだけあって、通常のテレビで見る限り、ものすごく美しい画像に見える。厳しい条件の画像では試していないのだが、NTSC信号ってこんなにも美しいのだったかと、改めて認識させられた。普及機らしく、画像を5種類の好みのコントラストに調整でき(お好み画質モード)、ずいぶん良い効果がある。

 実のところ、DVDは愛好家と言うほどではなく、必要になったときに見れれば良いので、肝腎なのはCDの音質である。
 オーディオは192KHz 24bit処理というのが最近の流行らしく、上位機種でも同じ品質のようである。こうしたディジタル処理技術の発展はまことにありがたい。
 試しにストラビンスキーの火の鳥のCD(Boulez / NeyYork Phillharmonic 1975, Sony Records SRCR2655)を聞いてみたのだが、期待どおりの音質である。弦楽器は「松やにの音が聞こえる」どころではなく、ビブラートしている左手の動きまで、引き手の一人一人のくせまでが聞こえそうである。木琴はバチの棒の部分のしなり具合まで聞こえんばかりである。盛り上がりの全奏の部分でも、ひそかにホルンが複雑なことさせられていて、しかもやりがいがあったらしく自慢げに聞こえる(あくまで私の主観である)。
 つまり、音の解像度は抜群である。これで飽きが来なければ満点であるが、それは数ヶ月間は聞かないと分からないと思う。

 ちなみに、ドライブ機構は上位機種と変わらないようである。違いは画像に関する追加ハードウェアのようで、とすると、機能に満足なら、この普及機はずいぶんとお買い得、というわけだ。それにしても、当世の技術の結晶がこの低価格、にはいまさらながら驚く。

● 2枚のDVD

 もちろん、DVDの画像を見るのは初めてではないが、手許には無いので、今回新たに購入することにした。近所のレコードショップやパソコンショップに行くと、なつかしの「アマデウス」のDVDが宣伝されていたが、発売は少し先のようである。
 散々迷った挙句、結局ディズニーの「三人の騎士」と「不思議の国のアリス」にした。

 三人の騎士(the Three Caballeros)は、ドナルド・ダックが主人公の、中央〜南アメリカ紹介の映像オムニバスで、ほとんどストーリーは無い。結構有名な歌や短編(寒がりペンギンのパブロ、空飛ぶロバと小さなカウボーイ)が入っている。実写もあって、往年のテレビ番組のディズニーランド(だったか)を思い出した。
 原語は、アメリカ英語とポルトガル語と南米スペイン語が自由に混じっていて、かなりすさまじい。残念なことに、私はポルトガル語もスペイン語もほとんど識別できないので、ドナルドの相手役のインコのホセ・キャリオカの操る言語がさほど楽しめない。まあ、多くの米国人にとっても、そうであろうが。

 不思議の国のアリス(Alice in Wonderland)は、レーザーディスクでも持っているのだが、比較もできるのでDVDとしても購入した。知っている方もいると思うが、ストーリーを期待するとがっかりする。レーザーディスクでは、片面を見終わった時点で、このまま単調なままで終わってしまうのか、とはらはらした覚えがある(後半のテンポ感はさすがである)。しかし、おそらく、その見方は間違っていて、映像効果を楽しむもののようだ。サウンドトラックの音楽も非常にくっきりとしていて、美しい。アリスの話す英国風の英語(だと思う)がおもしろい。この映画に出てくるアリスの青い服の印象は強烈である。
 おまけがぎっしりであるのも、このDVDの特徴である。
 「メイキング・オブ『不思議の国のアリス』」では、当時のディズニーのスタジオ内が見学でき、もちろん故ディズニー氏にも会える。「ギャラリー」では当時のアイデア画やポスターなどの静止画が見られる。今ではRPGゲームでおなじみのおまけだ。
 ミニ・ゲームの「アリスの世界」もある。画面のアイテムを選択してゆく、小さなアドベンチャーゲーム、といった感じだ。WebのHTMLだけで組んだゲームもこんな感じで、多分、もともとのDVD規格を生かしたものであろう。