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電子辞書 CASIO EX-WORD XD-R6600

2003年3月22日 21:19:11

● 電子辞書との出会い

 ちょうど2年ほど前、とある専門書の翻訳作業をすることとなり、効率を上げるために初めての電子辞書を購入した。CANONのIDF-4000という型番で、広辞苑、漢字源、ジーニアス英和/和英辞典を中心としたコンパクトでシンプルな電子辞書である。購入後に良く知っている人に聞いたら、パソコンソフトの辞書よりも、単体の専用辞書のほうが使いやすい、とのことであった。この電子辞書は非常に活躍したので、気に入っている。広辞苑の図が入っているのが、しいて言えば特徴である。

● その後の展開

 その後、よりコンパクトなものや、家庭の医学などが入ったものなど、電子辞書は売れているらしく、いろいろな展開が模索されているようだ。今回、子供の学習用に電子辞書を買いに行ったら、楽しそうなのがあったので購入してみた。それが表題にある、カシオのEX-WORD XD-R6600である。実は、QWERTY配列のXD-R6200が欲しかったのだが、品薄で手に入るのは2週間後とのこと。R6600は五十音配列で、まあ、日本語を入力する際はストローク数が減るか、と思って、すぐに手に入るほうを購入した。ちなみに、英字キーの配列もABC順であるが、慣れるとQWERTYとそれほど変わらない速度で打ち込めるように思う。コツは、AEIOUの位置を覚えてしまうことである。

 基本機能は、上述のキヤノンの電子辞書と同じである。
 英和辞典の選択は重要で、評判のを買うに限る。ジーニアス英和辞典は英作文に役立つ辞書の一つで、本機の選択基準の第一であった。国語辞典は優れたものがいくつもあると思う。広辞苑もその一つである。国語辞典は文章作成には欠かせない。文章を打っていると漢和辞典も時に使いたくなる。

● 23の辞書を収録

 本機の特徴は収録辞書数の多さである。第二のお目当ては古語辞典であったのだが、マイペディア百科事典が楽しそうで、それが機種選定の決定打となった。

 たとえば、イラクと米国の国力の差がすぐに分かる。世界の主な都市の解説もある。神話の内容を確かめたり、ウラル・アルタイ語族はどんなのだっけとか、天文学や数学の話も楽しい。カラーテレビや電子計算機など、技術解説は、こんな説明もあるのかと感心してしまう。有名企業の紹介が載っているのが、この百科の特長と思う。図が少数だが入っている。

 季語は文章を書く場合に時に役立つと思う。故事ことわざ辞典はシーンや内容からも引ける。手紙文例集も役立ちそうである。

● 電子辞書はどこまでゆくのか

 電子辞書は基本機能がしっかりしていて、すばやく引けないといけない。検索後も、言葉の要点が素早く把握できなければ、意味がない商品である。付加価値は結構であるが、複雑さとの天秤であろう。
 とはいっても、23冊も辞書が入っていると、書籍で買ってもかなりの値段になるから、何となくお買い得感が出てくる。
 そのうち、役立ちそうで意外と役立たない辞書もしだいに明らかとなろうから、安定したスタイルに移行するのだと思う。単なる電卓も、今のスタイルが確立するまでにはかなりの紆余曲折があったと記憶している。安定するまでは珍妙な製品も出現しそうで、今しばらくは楽しめると思う。