MSXでMIDI(接続コネクタ)として利用できる物は MIDI-OUT に限ればかなりたくさんあります。
拙作の SZMMP/RP/GP/WP/YP および MYU-DON を改造して他のインターフェイスを使えるようにするプログラムでは、現在 MSX-MIDI 、 只MIDI 、 Dual MIDI(A,B ポートまたは8ポート全部)、 Acrobat232TM ( Joyserial , へろへろ5号も同じ扱いにできると思われます ) ,YAMAHA SFG-05 が利用できます。
また、一部のソフトは平松氏による MSX-H8 カートリッジを利用した MIDI 送信にも対応しています。
MSX turboR用の規格として考えられたもので、カートリッジスロットで与えられるか本体に内蔵されています(内蔵しているのは事実上 FS-A1GT のみ)。
どこまでを MSX-MIDI というのかよくわからないですが、とりあえずハードウェアだけに話を絞ると FS-A1GT に内蔵している物と、μPACK 、それから MSX MIDI Interface3 と呼ばれる物がこれに該当します。
MSX MIDI Interface3 というのは自作する人のために藤本昌利さんによって回路図が提供されている物です。が、次以降で紹介する只MIDI 等と異なりなかなか作るのは大変だと思います。何しろカートリッジスロットに差す物を作ることになりますので。ちなみに鈴見咲自身は試していませんが実際に作った人が何人かいらっしゃる様です。挑戦してみます?
上記のいずれの場合でも、 MIDI-IN として使う場合や割り込み機能を使う場合は処理速度上 turboR が必須ですが、MIDI-OUT として使うだけなら turboR でなくてもかまわないようです。
これらはプリンタインターフェイスを利用して MIDI 出力を行う物です。その回路図ともいいにくい簡単さが大きな特長といえるでしょう。只MIDI に至っては MIDI ケーブル用のコネクタと MSX 本体に接続するためのコネクタと、あとは抵抗2つを半田と導線で配線して出来上がりです。
Dual MIDI は 只MIDI の1ステップ上をいく物で、ソフト側で接続の自動判定もできますし(拙作のソフトでは自動判定しませんが)、おそろしいことに最大8系統の MIDI-OUT を構成することができます。要するにプリンタ出力の1ビットづつを1ポートづつに割り当てるわけです。8ビットだから8ポート、というわけ。
只 MIDI の製作記事は以下の PS.COM のアーカイブの中にあります。
Dual MIDI に関しては次でも紹介している山本義一さんの MSP というソフトのアーカイブ中に Joyserial の製作記事とともに入っています。
いずれも汎用ポート、早い話がジョイスティックやパッド、マウスなどを接続する9Pin の部分を利用して MIDI出力を行います。先の只MIDI等に比べると少々回路がややこしくなりますが、MSX MIDI Interface3 ほどではなく素人でもどーにかできそうな程度の物です。
一応 MIDIケーブルにつなぐ物を「へろへろ5号」、 MIDI機器のシリアル端子(一回り小さい8Pinの端子で搭載していないMIDI機器も多い)に接続するものを「 Joy Serial 」、そして基本的には RS-232C に接続してパソコン通信を行うためのものを「 Acrobat232TM 」…ということになるのですが、MIDI送信を行うソフトウェア側から見たらみんな一緒に扱うことができるようです。接続先の形状が違うだけ、なんですね。
ちなみに Acrobat232TM に関しては GENUINE NETWORK さんから入手できるようです。 RS232C インタフェイスを MIDIコネクタに変換するケーブルはMIDI機器を扱っている店なら販売していると思います。自作が面倒、あるいは不安、という場合は購入を考えてもよいでしょう。
Joy Serial と 前述の Dual MIDI の製作記事は、山本義一さんの「ベクター上の」ページの中にある MSP というフリーソフトのアーカイブの中に含まれています。
実に10年くらい前の話になるのですが、YAMAHA の販売していた MSX に MIDI関連の装備が備わっていたものがあります。
パソコン市場には外づけで拡張できる形式で、そして、今で言うDTM方面でははじめから内蔵していたMSXが流通しており、今や伝説として語られているとか。
YAMAHA SFG-05 等がそれで、現在一部の確認をしただけですが、プログラム的には対応できているものと思われます。
秋月電子通商で話題の日立の H8/3048 という CPU を核に平松氏が設計されたものです。制作材料費約二万円とか。シリアル入出力はどっちかというとオマケの存在…のはずですが、とにかくこれを利用して MIDI 出力を行うことができます。ここまでに紹介したものと違って強力な送信バッファを持つことができるのですが、あいにく私のソフトがスロットを切り替えて出力するタイプにちょっと弱いんで R800 における MYU-DON の早送りの時くらいしかその恩恵にあずかることができません。
MIDI 出力にしか使わないというのはかなりもったいない使い方である為、SZMMP などのドライバ本体内部には送信プログラムを格納しませんでした。
単にメモリが足りないってこともあるんですが(^^;やっぱりH8にはもっと働いて貰いたいですよね。
MSX-MIDI よりも前にビッツーが販売していた物で、インテリジェントタイプながら19800円という値段でした。カートリッジで供給される物です。
MIDI送信というのは、(最近の USB とかはおいといて)信号自体は RS232C と同じ物なので RS232C 用の出力ができればコネクタ変換だけで MIDI機器に接続できます。
拙作のソフト以外でこれに対応できる物も多く、またカートリッジ自体も似非職人工房さんの「はるかぜ」を入手できます。
MSX-AUDIOにも搭載されてたって話、ほんと?
残念ながら MIDI-IN のみが存在したようです(^^;