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[副題]: M/B ベンダが BIOS アップデートを出していない場合の姑息なあがきの記録……
このお話は 1999年時点のものなので、32GB の制限が話題になっています。 が、基本的には 128GB 制限つきの BIOS にも通用する(かもしれない)話です。
ディスクが足りな〜い |
も〜全然ディスクが足りない〜とほざいていたら、ふと気付くと世の中15GB, 20GBはあたりまえになっているでわありませんか。 し、しかもめちゃめちゃ安いぞ。 というわけで、Maxtorの40GBのATA/66ディスクを買ってしまいました。 いえね、最初は27GBのディスクが$230で売られているのをふと発見して、 こりゃぁ安いぜ買いだぜ買いだぜと騒いでいたに過ぎないんですが(ふふっ可愛いもんだぜ今にしてみれば:)、 価格比較のWebであれこれ調べていく と、なんと40GBのディスクがたった$250そこそこではありませんか。 こりゃもう買うしかないねっ で、懲りずにWeb通販。Buy.comで買ったわけです。他のところよりも送料が若干安かった分、FedexのNext Dayデリバリにしてしまいました。発注してから3日で手元に届きました。
玄関先に放置されているのを夕方気付いたので、ドライブは冷え切っています。室温に馴染むまで一晩待つことにしました。
というわけで、寝て起きていざインストール。
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BIOSが古いことに気付いた瞬間 |
マシンの蓋を開け、セカンダリについているCD-ROMを外し、バラックな状態でディスクを接続しました。ケーブルは、キットに付属のATA/66専用。マザーボードのI/FはATA/33だけど、Webでリサーチした限りでは問題ないは
ず。
BIOSでの設定は一旦置いておいて、NT5をブートしてみました。当然というか、Computer Managementのディスク一覧には現われません。うーん、困った。
さんざん試してみたのですが、どうにもいけません。
これはもしやBIOSがLBAの変換に26ビット分しか対応していないのではないか。"Super Power"という無名なメーカのM/Bで、 ここはどうもBIOSアップデートがよろしくない。 でも一応Webを見てみよう……………あれ、 Web
ページが出てこない。どうもサーバが落ちている、あるいは消えてしまった?(*) げげん。さぁ〜っと頭の後ろから血が引いていきます。
一応MaxtorのWebページを調べてみるも、製造元からBIOSのアップデートを手に入れろ、というだけです。
さらに調べていくと、これだ!という情報にぶちあたりました。
IBMのWebページによると、AWARD BIOS Version 4.5xはover 32GBのIDEディスクを扱えないということです。うちのマシンは、見事これに該当します。ちなみにWinMSDでは、"Award Modular BIOS v4.51PG" と出ま
す。
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ドライブのジャンパを変更してリミット2GBにしてみる |
最後の手段なわけですが、 ディスクの容量を2GBに制限してBIOSへ通知するするジャンパは用意されてます(32GB問題用のジャンパはありませんが)。Last resortとして、このオプションを試してみることにしました。マシ ンをシャットダウンし、元電源スイッチを切ってジャンパを設定し再起動、そしてBIOS Setupへ。自動認識を実行してみたところ……。 なぜか、ここでLBAモードで32GB分認識されました。何故なんでしょう。かのジャンパは、シリンダの数を4096に制限するもののはずですが、LBAではCyl=4111, Head=255, Sec=63の33816になっとります。なんだか 良く分からないけどラッキー。 とりあえずNTを立ち上げ、パーティションを作り、NTFSでフォーマット。読み書きができることは確認しました。
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ジャンパを元に戻してリミットを外す |
駄目元で、NTではどう見えるかと、リミットを外してみました。 最初のケースと同じなので、BIOSでは認識されません。マシンがハングしたような感じで、POSTが終了しません。とりあえずSETUPに入り、ディスクがないことにし、再起動しました。
ここで半分あきらめかけたのですが、念のためIBMのWebから取ってきたツール、DiskManagerを動かしてみました(一応IBMのIDEディスクもつながっているから、 使用条件に反しているわけではないということで…)。 する
と、そのツールからはディスクの緒元がちゃんと見えるではありませんか。
てぇことは、多分NTもBIOSに惑わされず、正しいジオメトリが取得できるかもしれない。
ディスクにシグネチャは付けたんだから、BIOSが無視してもNT5ではイケルんじゃないか。かすかな希望が…。
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NTのディスクマネージャで40GB分見えた! |
ということでNTをブートしてみると、なんとさっき領域確保した32GBの後ろに、残りの7GB弱(NTは1G=1024MBで数えるから…)が見えるではありませんか! ラッキー。 ということで、すかさずパーティションを切りなおし、40GBをNTFSのパーティション一個でフォーマットしました。 以上、めでたく40GBが使えるようになったよ、というご報告でした。
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おまけ? ATA/33とATA/66の混在 |
上記のテストは、セカンダリにつながっていたCD-ROMドライブの接続を外して、バラックな状態でおこなったものです。さて、実際にシステムに組み入れるに当たって、どこに入れればいいかいろいろ考えました。 ATA/66では、 80芯の、グランドで信号線をはさんだケーブルを使えと指定されています。ATA/33ドライブとATA/66ドライブは同じケーブルにつながないほうが良い、とはあちらこちらで書かれています。ということで、ま ずはATA/33ドライブとATA/66ドライブを同じケーブルに接続し、どうなるのか実際に実験してみることにしました。 その1
ATA/66ケーブルでは、マスターとスレーブの位置も変えてみましたが、POSTが終了せず。
ということで、混在はやっぱり駄目なようです。
その2次に、ATA/33ドライブをATA/66ケーブルでつないでみました。
ということで、ATA/33のドライブは、ATA/66用の80芯のケーブルでは全く使えない、という結論に達しました。 その3結局、次の接続に落ち着きました。 プライマリインタフェース +---+ ATA/33ケーブル | |----+------------+ +---+ | | ATA/33 | | I/F ATA/33 CD-ROMドライブ IBM 371010 Toshiba XM-6302B マスター スレーブ セカンダリインタフェース +---+ ATA/66ケーブル | |----+------------+ +---+ | | ATA/33 | | I/F N/C Maxtor 94098U8 マスター CD-ROMドライブ(タワーケースの最上部にマウントされている)にもともとつながっていたATA/33用のケーブルの中間部分のコネクタの位置(普通はスレーブを接続するのでしょうが)が、IBM 371010を接続するのにぴったり だった、という理由も大きい。CD-ROMドライブ接続用の特殊なケーブルなのか、中間部分のコネクタと終末のコネクタの位置が、かなり離れて圧着されているケーブルでラッキーでした。ドライブの場所を入れ替えるのが面 倒だったもので…。 なお、面白いことに、うっかりMaxtor ATA/66ドライブのジャンパをスレーブにしたままNTを立ち上げたとき、セカンダリにはマスターのデバイスがなかったにも関わらず、ちゃんとドライブが認識されました。そういうこ ともあるんですね。不安なので、後でしっかりマスターにジャンパを設定しなおしましたが。
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DISCLAIMER |
ここでの体験記は、 私の場合たまたまこれでうまくいったよ、 という程度のもので、同じステップを踏んで全てのマシンでうまくいくかどうかは分かりません。また、文中に出てくる"NT"とは、Windows 2000のことです。 NT4ではまだどうなるのか試していません。 ということで、駄目だったらあしからず…。 |
要するにですね、
ジャンパを使って BIOS の認識できるディスク容量に制限する
NT/2000/XP からパーティションを切る。ディスクシグネチャをつけるのが目的。
ジャンパを外してフル容量にする。BIOS からそのディスクを使用しないよう設定
NT/2000/XP からフル容量が見えるはずなので、あらためてパーティションを切りなおす
なお、XP SP1 からは 132GB を越えるラージディスク = 48bit LBA がサポートされています。 それ以前の XP では、レジストリを書き換えてラージディスクが動作する場合があります(あくまでサポート対象外ですが)。 お約束を見てください。
なお、XP 以前の OS でも Intel などの IDE ドライバを使用することでラージディスクに対応できる場合があります。
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