夢のある風景

15分しか眠れない日、 いつもと同じ夢を見た。

数人のレジスタンス仲間と 何者かから逃げている
毎度のことながら  オレは 枕を片時も放さず
抱えている。 ある時はビルの最上階、
あるときは古びた建物の窓から
オレは飛ぶ、最初の頃の様な 恐れはもう無い。

最近では眠る前に、
「今日も飛ぶかぁ」と 眠りにつく。
最初に飛ぶ夢を見たのは 中学生の頃だった、
当初は 低空飛行で足が地上を歩いている人から
触られそうな高さだったが
ある日…猛スピードで飛ぶ事を覚えて以来、
高度を変えながら 地面スレスレの滑降を
楽しめるようになる。

風景は疲れ具合によって、廃虚だったり
未来都市だったりする様だ。
その中に幼いころの街並みや友人が織り込まれている。
毎回違う景色…
しかし、変らないのは  オレはいつも
パジャマ姿で枕を抱えて逃げ惑っている亊だ。