(過去ログ 2004 〜 2005)


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405億円(2005.12)
みずほ証券が新規上場のジェイコム株を誤売却し、その後始末で405億円もの損失を出して大きな話題になりました。発端は単価と数量を逆に入力したという単純な人的ミスですが、東証のシステムの不具合のため誤入力の取り消しができず、システムが正しく動いていれば数億円の損失で済んだものが、405億円もの巨額損失になったそうです。
システムの開発の手順をおおまかにいうと
 1.仕様の決定
 2.プログラミング
 3.テスト
 4.使用開始
となります。しかし使用開始後のシステムの不具合は珍しいことではありません。システムの不具合の原因は様々(千差万別)ですが、今回の問題の原因を状況から推測すると
 1.最初から仕様に記載されていなかった(ケースの想定が漏れていた)。
 2.仕様に記載されていたが、仕様が誤っていた。
 3.仕様は正しかったが、プログラムがされていなかった。
 4.プログラムはされていたが、プログラムに誤りがあった。
等が考えられます。仕様やプログラムの作成はほとんどを人間が行なうので、漏れ(抜け)や誤りが数多く発生します。
仕様やプログラムの漏れ(抜け)や誤りをカバーするのがテストですが、テストも
 1.何をテストするのか。
 2.どのようにテストするのか。
 3.テスト結果をどう判断するのか(おかしな結果を正しいと誤判断)。
等の決定や判断を人間の経験や注意力に依存しているため、完璧ではありません。
結局、人間(担当者個人)の能力に大きく依存しているのがシステム開発の実情です。大きなシステムを100%完全なものにするのは至難のこととですが、少しでも100%に近いものを作るためには理解力、注意力、忍耐力に優れた人材の確保しかないのかもしれません。

405億円のその後
みずほ証券は東京証券取引所のシステムの不備が原因で損失が拡大したとして、2006年10月に東証に損害賠償を求める訴訟を起こし、東証がみずほ証券に約107億円の賠償を支払う判決が2015年9月に最高裁で確定しました。


精魂の譜(2005.9)
昨年末に急逝された加藤正夫日本棋院理事長と加藤が育った木谷道場を特集した読み物「精魂の譜」が読売新聞の九州のHPに連載されているのを見つけました。
第1章「旅立ち」は加藤の碁との出会いの頃から木谷道場入門までを描いていますが、加藤が幼少時に住んでいた福岡の六本松はGARAさんもよく知っている町で当時の町の様子と福岡の囲碁事情や碁好きの学生達の生活ぶりがわかり大変面白く思いました。
第1章には当時の九州の囲碁界の様子も書かれていますが、これには昔読んだ江崎誠致著の「賭碁放浪記・懸賞打ち」の世界と重なるものを感じました。
また、今年1月にNHK教育テレビの囲碁番組で加藤正夫追悼特集が放送されましたが、番組では木谷道場で一緒に修行したトップ棋士達が懐かしそうに、楽しそうに、時折涙も見せながら加藤の思い出を語り、同じ釜の飯を食った仲間達の友情の素晴らしさを見せてくれました。
「精魂の譜」の連載はまだ続きそうなので楽しみにしています。

「精魂の譜」は
こちら


碁盤ソフト「碁」のバージョンアップ(2005.8)
3年ぶりに碁盤ソフト「碁」をバージョンアップしました。新バージョンの改良点は
1)検討や研究に便利な検討盤機能を追加。
2)NGF(日本棋院の幽玄の間)の再現をサポート。
3)SGF(インターネットの公開棋譜や関西棋院の関棋ネット)、UGF(パンダネット)、NGFの棋譜の再現と管理の操作性を改良。
4)棋譜名や問題集名に分かり易い名前を付けられるよう改良。
5)画面も少しきれいにしました。
が主な改良点です。 碁盤や碁石にマークをつけることができるようになったので、市販の囲碁書籍の解説図や問題もパソコンに取込み易くなりました。
このソフトは N−BASIC(PC−8001) とアセンブラで作成したものがルーツですが、Windows 3.1 用にC言語で書き直して1997年6月に NIFTYのふいご村(FIGO)で初公開しました。 今回のバージョンアップでは機能面の改良と共に、内部的にはオーナードローのリストボックスをリストビューに変更したり、長いファイル名への対応等、Windows 3.1 時代の名残りを一掃しました。
このソフトが囲碁の普及と囲碁愛好者の棋力向上に少しでもお役に立てることを願っています。

詳しい内容は
こちらをご覧下さい。


町のお祭り(2005.7)
GARAさんが住む町は夏の初めにお祭りがあります。けやき並木が続く町のメインストリートで2日間にわたりいろいろな催しが行われ、お店も沢山出て多くの人で賑わいます。サンバやフラメンコをはじめ、いろいろなパレードがあり、毎年楽しみにしています。



実戦の詰碁(2005.6)
GARAさんが黒番のネット碁で実際に現れた局面です。碁は終局間際で、1〜2目を争う状況です。ここで黒の次の1手はどこでしょう。


答えは
こちら


新しいパソコン(2005.5)
先月、メインで使っていたパソコンを買い換えました。これまでのパソコンは既に5年間使用したのとディスクの空き容量が少なくなったので、そろそろ買い替え時と思ったからです。 GARAさんはカラーのノートパソコンが手の届く価格になって以来、ずっとノートパソコンを使用してきましたが今回はデスクトップパソコンにしました(最初に購入したノートパソコンはNECの PC-9801 NX/C)。これはデスクトップパソコンでも液晶モニタが一般的になり設置場所をとらなくなったことと、ノートパソコンに較べて安価なことが主な理由です。また、最近の国産のノートパソコンはどれもGARAさんがカーソルの移動によく使う「Homeキー」と「Endキー」が使いにくいこともデスクトップパソコンに心が動いた要因の1つです。 新パソコンと旧パソコンの性能と価格を較べるとこの5年間のパソコンの進歩に驚かされます。性能は4倍以上、価格は半額といったところでしょうか。これから5年先にはどうなっているでしょうか。より安価で信頼性が高く(故障が少なく)なってくれることを期待したいと思います。

  新パソコン旧パソコンその前のパソコン
OSWindows XP ProfessionalWindows 98 SE
(Windows 2000 Professional で使用)
Windows 95
(Windows NT4.0 Workstation で使用)
CPUPentium W 2.80GHzPemtium V 600MHzPentium 133MHz
メモリ512MB128MB16MB
ハードディスク160GB12GB2.1GB
光学ドライブDVD-ROM, CD-RWDVD-ROM, CD-ROMCD-ROM
その他ドライブメモリカードインターフェイスFDドライブFDドライブ
ディスプレイ17インチ SXGA(1280×1024)14.1インチ XGA(1024×768)12.1インチ VGA(800×600)
メーカーDELL東芝東芝
モデルデスクトップ+液晶モニタノートノート
10購入価格\124,649\247,800\298,000
11購入日2005年4月2000年7月1997年4月
12その他・OFFICE なし
・4年間引取り修理
・OFFICE 付き・OFFICE なし


ネット碁2題(3)(2005.2)
碁で「待った」は禁物です。しかしネット碁では思わぬところに石が行ってしまうことがあります。
1.マウスが悪い
白がGARAさんで大石の攻め合いをやっているところです。黒はアタリになっている石をつながなくてはいけないのに@に打ってしまいました。GARAさんが黒の石を取ると相手は待った(UnDo)をしてきました。 待ったに応じないでいると、「my mouse is someting wrong pls undo」とメッセージを送ってきました。 言い訳が面白かったので、結局待ったに応じました。 この部分では白石が取られ白必負の碁になりましたが、勝負は不思議なもので最後は左辺と右下の黒が全滅して白の中押し勝ちでした。
2.クリックミス
ネット碁でプロ棋士の指導碁を見ていると、郭求真5段は11手目に左上の1線に打ってしまいました。おそらくマウスのクリックミスでしよう。しかしプロは決して待ったをしません。 このあと郭5段はすごい力を発揮し、僅か109手で黒の大石を仕留めて、中押し勝ちとなりました。

最終図


名古屋と福岡 (2005.1)
先月下旬に名古屋と福岡に行く機会がありました。 名古屋は20年前に4年間住んだことがあり今回はそれ以来の訪問でしたが、用を済ませたあと時間があったので昔パソコンショップが沢山あった大須に寄ってみました。 アメ横ビルとその中のツクモ電機は健在でしたが、ビルの中や周辺のパソコンショップは減ったような気がします。 そして秋葉原のラジオ会館と同様、キャラクタグッズの店がこのビルの中にもありました。小さなパソコンショップが消えていくのは名古屋も東京と同じみたいです。また、昔の名古屋のパソコンショップは東京・大阪より安いことを売り物にしていましたが、今度見た限りではそのような特色もなくなったように思いました。

次の福岡はGARAさんのふるさとですが、「オーガニック農園」というユニークなお店で食事する機会がありました。 大分の大山町農協が開いているレストランでメニューは農産物のバイキング料理です。穀類や野菜、卵のいろいろな料理(煮物、揚げ物、サラダ等)があり味も良く、値段も手頃なので大満足でした。このようなお店がもっと増えてくれることを期待しています。


試行錯誤(2) (2004.12)
公開ソフトウェアのエルノートにJPEG画像(デジカメ写真等)の表示機能を追加することにしました。JPEG表示は初めての経験だったため、まず表示方法の情報を集めることから始めました。現在はインターネットのおかげで情報集めは大変楽になりました(昔は本の数行〜数ページだけを見るために本屋まで行ってその部分を立ち読みしてくることもよくありました)。いくつかのネットの情報を見て表示方法のイメージをつかみ、よさそうなサンプルをまねてJPEG表示のミニプログラムを作成して試すとうまく動きます。思ったより簡単だったと喜び、表示機能をエルノートに組み込みました。
新しいエルノートをテストしてみると Windows 2000, XP ではうまく動きましたが、これを Windows 98 で動かすとエルノートがアボート(異常終了)します。原因を調べるため、まずプログラムをネットのサンプルプログラムと見比べましたが問題はなさそうです。サンプルプログラムも動作確認OSまではなかなか書いてくれてないのであとは自分で調べるしかありません。同じようなアボートが発生していないか、ネットで調べましたがピッタリ一致する情報は見つかりません。ただ、Windows が使用しているDLL(Windows を構成しているプログラムの1つ)のバージョンによって機能の違いがあるらしいことが分かり、パソコン内のDLLのタイムスタンプ(作成日時)を見ましたが古くはなさそうです。もしかしたら、テストに使用した Win 98 パソコンが不良ではないかと思い別の Win 98 パソコンでも試しましたがやはりアボートします。あとはプログラムを修正してテストするしかありません。JPEG表示に使用しているいくつかの関数(機能を実現するたための部品)の引数をいろいろ変えてみました。
結局、原因は関数の引数の与え方が関数の仕様に完全に一致していないことにありましたが(GARAさんが悪かった)、それが分かるまでトラブル発生から半日以上要しました。(Win 2000, XP では何故うまく動く??)
次にサムネイル(縮小画像)の回転機能(横向き→縦向き)を追加しましたがこれも Win 98 で試してみると回転しません。調べると、回転するために使用したWindowsの関数(PlgBlt())が Win 95, 98ではサポートされていないことが分かりました(CD-ROM版のMSDNではWin 95はサポートOKになっている !!)。結局、Win 98 で回転機能を実現することをあきらめ、OSを判定して Win 95, 98 ではメニューの「回転」を使用不能にすることにしました。
エルノートの開発過程ではこのような試行錯誤が数多く発生しました。 プログラムは関数(Windows には無数?の関数がある)を組み合わせて作成しますが、関数の仕様書を読んだだけでは正確な動作のイメージがつかめず、「やってみなければ分からない」といったケースがよくあります。根気と忍耐でそれを克服していくことが開発の宿命だと思います。


エルノート (2004.11)
公開ソフトウェアのエルノートをバージョンアップしました。これまでのエルノートは昔(MS−DOS時代)作ったものをベースにWindows用に直したものだったため、操作性/画面構成が十分ではありませんでした(開発の手間もそれほどかけていませんでした)。今回はこれらの点を全面的に新しくし、機能も大幅に強化しました(手間をかけました)。
新しいエルノートを使うといろいろな情報やデータの管理を統合的に行うことができます。具体的には次の用途に役立ちます。
 1.パソコン内のデータの管理(整理)
  1)ドキュメント(ワープロ文書、EXCELデータ等)
  2)写真(デジカメで撮った写真等)
  3)音楽
  4)その他
 2.インターネット上の各種の情報の管理(整理)
 3.いろいろな物事のメモ
 4.日記/予定表
また、画面や操作性については次のとおりです。
 1.アイコンや壁紙を好みに合わせてカスタマイズできるので楽しく使えます。
 2.操作方法はエクスプローラに類似しているので誰にでもすぐに使えます。

パソコン内やインターネットの情報とデータをもっと上手に管理したいとお考えの方は是非お試し下さい。新しいエルノートについての詳しい説明は
こちらです。


変わる秋葉原 (2004.9)
秋葉原が大変貌しようとしています。昔は高いビルなど1つも無かったのですが今、駅のまわりはビルの建設ラッシュです。汚かったJR秋葉原駅も改良が進行中で通路が広くなり駅舎もきれいになってきています。
また常磐新線(つくばエクスプレス)の秋葉原駅も来年秋の開業に向けて工事たけなわです。これらの工事が完成し、ビルの入居が完了すると秋葉原駅周辺はオフィス街に変わり街のムードも一変するのではないかと思います。
一方、昔からの秋葉原の電気街ではアニメグッズ、キャラクタグッズやコミック等の電気製品以外を扱う店舗が大幅に増えています。また多くの電気店で一番目立つところに置いてあるのは携帯電話です。
これに伴い、パソコンはだんだん影が薄くなっているように思えます。昔はパソコン関係の情報は秋葉原が他を抜いていましたが、今はネットの発達でどこでも簡単に最新情報が手に入るようになりました。またパソコンショップも各地にでき、さらにネットショップの発展もあり秋葉原の価値が薄れてきました。
GARAさんが好きだったパソコンの街は消えようとしているのかもしれません。

変わる秋葉原の写真はここをクリック


ネットの罠 (2004.8)
海外のWebサイトにアクセスしていると、いつの間にかパソコンの画面に次のようなメッセージボックスが出ていました。



これを日本語に訳すと次のようになると思います。
警告! パソコンの動きがいつもより遅くないですか。もし遅いならアドウェアまたはスパイウェア(※)に感染しているかもしれません。 感染をチェックするなら「Yes」をクリックして下さい。
このメッセージを見るとOS(Windows)が発している警告のように見えます。ここで「Yes]をクリックすると別の画面に移り、そこで「Scan」ボタンをクリックすると以後は次のように進行しました。
1)プログラムのダウンロードが始まる。
2)ダウンロードが終わると自動的にプログラムが起動する。
3)プログラムが終了すると「○○個見つかったが(実際はWebのクッキーを適当にピックアップしているだけみたい)、除去のためにはダウンロードしたプログラムの代金の支払いが必要」といった趣旨のメッセージが表示される。
4)続いてクレジット番号等の入力画面に遷移。
このような商売の手法は詐欺まがいで、気持ちのいいものではありません。また、ダウンロードされたプログラムがウィルスだったらと考えるとゾッとします。
インターネットは素晴らしいものですが、危険と隣り合わせであることを改めて思い知らされました。
(※)パソコン内の情報を無断で外部に送信するソフトウェア


用語の変遷 (2004.7)
先月、このコーナーで紹介した「ピン助」に同梱するための用語解説を書いていてコンピュータ名の設定、照会を行う画面がWindows の各バージョンで全て異なっていることに気付きました。具体的には以下のようになっています。
Windows 95コントロールパネル -> ネットワーク -> ユーザー情報
Windows NTコントロールパネル -> ネットワーク -> 識別
Windows 98コントロールパネル -> ネットワーク -> 識別情報
Windows 2000コントロールパネル -> システム -> ネットワークID
Windows XPコントロールパネル -> システム -> コンピュータ名
これはユーザーにより分かり易いようにと変更しているものと思いますがこれほど変わっているのも珍しい例です。 しかし、このように物事の分類や用語が変わることは変化の激しい世界ではよくある話です。 現在コンピュータやネットワークの世界では新しい技術が次々に生まれていますが、その技術や製品を表す用語も、それが定着するまでには多くの変遷が発生しています。いつのまにか消滅してしまう用語も数多くあります。 このことはその技術の専門家以外にとってはますます理解を難しくする迷惑な話ですが、やむおえないことかもしれません。
オアフ島(ハワイ)で「このー木なんの木」を見ました。正式名は「MONKEYPOD」だそうですが、島のガイドは「日立の木」と呼んでいました。そのうち「HITACHINOKI」が正式名称になるかもしれません。


ピン助 (2004.6)
自宅のインターネット接続回線がある日から、頻繁に切断が発生するようになりました。 ネット碁を打っていて相手が随分考えているなと思っていると、いつのまにか自分の方の回線が切れていたといったことも何度かありました。このような状況では回線が気になって碁に集中することができません。
PCからインターネットまでの回線の構成は
 PC - 無線LAN - アクセスポイント - ハブ - ルーター - ADSL回線 - インターネット
となっていて、時々(30分〜1時間に1回)切れて、すぐ回復するといった症状のため、原因箇所が分かりません。なにか良い方法はないかと考えているうち、回線の接続状況をチェック・監視するプログラムを作成することを思いつきました。具体的にはLANの接続チェックでよく使用されるピング(PING)コマンドを利用して定期的に回線チェックを行うものです。プログラムが完成し、使用してみると回線切断の発生はすぐに検出できるので安心してネット碁を楽しめるようになりました。また回線切断の発生箇所は怪しいと疑っていた無線LANや囲碁サーバーではなく、ルーターからインターネットの間のADSL回線であることも分かりました。このプログラムは
「ピン助」と名前をつけてフリーソフトとして公開しましたので、ネットワークの切断の悩みをお持ちの方は是非使ってみて下さい。「ピン助」の使い方はとても簡単なので、誰でもネットワークのチェックと監視に利用することが可能です。
回線トラブルのその後(2004.7 追記)
ピン助で作成したログを添付してプロバイダに調査と対応をお願いしたところ、ADSL回線の調整(帯域調整と呼ぶそうです)を行ってくれ、その後は回線切断は皆無になりました。


NETSKY(ネットスカイ) (2004.5)
以前このコーナーにウイルスメールKlez(クレズ)について書いたことがありました。そのKlezは終息したみたいですが 最近は代わってNETSKYが世界中に蔓延しています。GARAさんにも毎日5〜10通くらい届いていますがその内訳は @GARAさん宛に届く場合 AGARAさんのメールアドレスを騙ってどこかに送信したメールが宛先不明で戻る場合  B届いた先でウィルスチェックにひっかかりそこから警告が送られてくる場合です。
NETSKYはパソコンの中のデータを消してしまうといった破壊活動は行わないそうですが、感染すると自分がウィルスの発信元になり他の人に迷惑をかけてしまいます。
今年4月の1ヶ月間にGARAさんの職場に届いたウィルスメールの数は、過去3年間に届いたウィルスメールの数とほぼ等しいとのことです。 これらのことから世界中には、膨大な数のウィルスメールが流れていると推測されます。 その結果、ネットワーク上に無駄な通信が大量に発生しネットワークのコストを押し上げ(通信料金の引き下げを阻害)、うっかりウィルスに感染すると駆除のためにお金と時間の無駄を強いられます。一方で潤っているのはウィルス対策用のソフトやハードを販売しているメーカーだけというのは悲しい現実です。
ウィルスに感染しているパソコンが早期に特定できればこのような感染の拡大は防げるはずですが、ウィルスメールは発信元を詐称しているためこれを困難にしています。ネットワーク社会の安全性を高めるためにも、メールの本当の発信元が簡単にわかる仕組みが必要だと思います。


英語教育(2004.4)
GARAさんが打ったネット碁で白番のとき、右上が下図のようになって終局しました。この形はセキで白地でも黒地でもありません。ところが地を計算するとき、相手は白石を取り除いて自分の地にしてしまいました。相手に右上はセキだと伝えようと しましたが、相手は日本人ではありません。「右上はセキです」を英語で何と言ったらよいのか、とっさのことなので頭に浮かびません。 とりあえす「right up is seki」とメッセージを送りましたが、通じなかったみたいです。碁は白が大差で勝っていましたから 相手の地が9目増えても勝敗に影響はありませんでしたが、後味の悪い思いをしました。また自分の英語力のなさを改めて 思い知らされました。
中国、台湾、韓国で大学まで教育を受けた人達は概して英会話が上手ですが、日本人の英会話はそれに比べて見劣りがするように思います。 GARAさんも英語は学校で8年間学んだはずですが、会話はサッパリです。駅などで時々、外国人に道を尋ねられることがありますが答えた後で必ず、こう言えばもっと上手に説明できたはずと残念な思いをします。
英語を学ぶのは世界の人々とコミュニケーションをするためだと思いますが、会話力があまり身につかない日本の学校の英語教育は どこかがおかしいような気がしています。



囲碁ソフト(2004.3)
ネット棋院の
ホームページを見ているとプロ棋士へのアンケートが載っていて、その中に 「囲碁ソフトがプロレベルになるのはいつ?」という質問と回答がありました。 37人のプロ棋士が回答していましたがそれをまとめると
永久にこない〜100年以上先 19人 (51%)
100〜30年4人(11%)
30年以内5人(14%)
わからない9人(24%)
となっています。この結果をみると多くのプロ棋士がコンピュータは人間に勝てないだろうと考えているようです。反対に 一番早い時期は2015年で日本棋院の鄭銘コウ九段の回答です。 チェスの世界では何年か前にコンピュータ(IBMのDeep Blue)がチェスの世界チャンピオンに勝ち大きな話題になりましたが、囲碁の世界ではどうなるのでしょうか。
コンピュータは決まった手順と判断基準で物事を処理することは得意で、非常に正確かつ高速です。しかし、その手順と判断基準は人間が考えてコンピュータに教え込んだ(プログラミングした)ものです。
碁では局所的な戦いも大切ですが、もっと大切なのは現在および数手(GARAさん)〜数十手(プロ)先の碁盤全体の石の配置を想定して、白石と黒石のどちらが強いかを判断する力だと思います。 碁を覚えた頃は相手の石を取りさえすればよいといった碁を打ったものですが、相手の10目以上の大石を取っても必ず勝てるものではなく、敗因になることすら珍しくありません。石を取ることの是非の判断も難しいのです。
これらの判断はドキュメント化が難しい感覚的なもので、どう手順化(プログラム化)すればよいのかが分からないため、強い囲碁ソフトが作れないのです。
対戦型の将棋ソフトと囲碁ソフトの両方を作っている山下宏さんはホームページ(YSSと彩のページ)の中で「囲碁の方が将棋より難しい?!。コンピュータ的には間違いないですね。」と語っています。
GARAさんは囲碁ソフトがアマ5段レベルになるのでもこれから100年以上はかかるだろうと思いながら、この素晴らしいゲームを楽しんでいます。


試行錯誤(2004.2)
これまで makefile ベースで作成していたプログラムをVisual C++(VC)のワークスペースに移してみました。
ビルドし実行してみるとアプリケーションエラーでアボートします。原因調査はまずアボートする箇所を正確につきとめることから始めましたが、アボートは関数コールの後、関数から戻ったタイミングで発生していました。 この部分はスレッド内から関数をコールし、関数内ではDLLをコールして通信を行うという比較的複雑な処理を行っているところですが、従来は問題なく動いていたこととアボートの発生状況から判断してプログラム自身に問題があるとは思えません。
そうするとVCのワークスペースに移行したことでコンパイルオプションが変わったことが原因として考えられます。 関係がありそうなコンパイルオプションをいくつか変更してみましたが、状況は変わりません。システムの開発では論理性・合理性の追求は大切なことですが、これから先の原因調査は論理性・合理性はありません。いろいろあるコンパイルオプションを1つづつ変えながらビルドし、シラミつぶしに試していきました。 その結果、オプションの1つの「最適化」を「実行速度(/O2)」から「ディフォルト(/O なし)」に変更するとアボートせず正常に動作することがわかり再現性も確認できました。
このようにシステムの開発の際、うまく動くようになるまでわかりにくいマニュアルと格闘しながら多くの試行錯誤を繰り返すことは珍しいことではありません。
また、ソフトウェアの生産性が大きく向上することを売り物にした開発ツールを使ってみたところ、ツールの使用方法の習得に試行錯誤を繰り返し、さらにツール自身の不具合や機能不足のため、期待した生産性向上とは逆の結果になってしまったということも時々あります。
システム開発の過程で発生するいろいろな試行錯誤は、予想外の開発コストの増加やスケジュール遅延の原因の1つです。


おめでとうございます(2004.1)

写真は干支でちょうど二回り前の1980年の「NECマイクロコンピュータクラブニュースNo.8(1980.1)」を飾ったものです。日本のパソコンの名機PC−8001が誕生したばかりの頃で、PC−8001が当時としては優れたグラフィック機能(8色、160×100ドット)で「おめでとうございます」を画面に表示しています。 しかし当時は素晴らしかった
PC−8001の能力も現在のパソコンから見るととてもかわいらしいものです。この頃、パソコンが現在のレベルにまで高性能化することや社会や家庭に広く普及することを予想した人は誰もいなかったのではないでしょうか。 このニュースNo.8に掲載された新春座談会「マイコンの展望を語る」を見ても現在の社会の必需品となったインターネットやメールにつながるような予測は誰もしていません。
あと干支が二回りした24年後にはどうなっているでしょうか。やはり誰も予測していない世の中になっているかもしれません。


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