スマホデビュー (2021.3)
やっとケータイをスマホに変えました。
これまでは外出時には電話ができるケータイがあればよく、メール等は自宅のパソコンを使えばよいと考えていました。旅行などで数日間、パソコンを
使えないときはWindowsタブレットを持つていくことにしていました。スマホに変えたキッカケは近くの店のクーポン券がスマホでないと使えなくなったからで、このためAndroid 10を搭載したスマホに切り替えました。使ってみると、これまで持っていたスマホの「電話機にいくつかの機能がついたもの」というイメージは誤りで、「コンピュータ(パソコン)に電話機能がついたもの」であることに気付きました。
スマホの機能は驚くほど豊富でした。ケータイの基本機能である電話、メール、カメラ(写真、ビデオ)の外に、音声レコーダの機能までありました。
さらに、これまでパソコンで行っていたことの多くはスマホでできることがわかりました。Webの閲覧は外出先でも簡単にでき、社会に広く普及した
QRコードからのアクセスもできるので便利でした。OFFICEドキュメント(ワード、エクセル、PDF)も付属のアプリの OfficeSuiteで開くことができました。スマホの小さな画面やキーパッドでこれらのドキュメントを効率よく編集することには元々無理がありますが、内容を見ることができるだけでも大変便利です。動画(.mp4、.webm)、音楽(.mp3)、写真(.jpg、.png)の再生もOKでした。このほかのスマホアプリでは現在地を地図上に表示できるMAPと歩数計も便利だと思います。音声入力も試したところ、十分実用になるものでした。Windowsパソコンとのデータの交換もUSBケーブルで接続するかGoogleドライブの利用で簡単に行えました。さらにテザリング機能もあるので、持っていたモバイルルーターは解約し毎月の通信費を節約しました。
電気店のパソコンの売り場に立ち寄ってみると、最近はWindowsパソコンの展示スペースは縮小し、Apple社のタブレットのiPadやGoogle社のノートパソコンのChromebookが目立つようになりました。
モバイル決済が社会に広まるとスマホを利用する人はもっと増えると思われますし、子供達にもスマホが普及してきています。スマホに慣れた人の中にはパソコンもWindowsより 操作性がスマホに近いGoogle社のAndroid TabletやChromebook、Apple社のiPadやMacbookを好む人が増えてくると思われます。30年前に発売以来、パソコンの世界で圧倒的なシェアを誇ってきたマイクロソフト社のWindowsは今後もそのシェアを維持できるのか、パソコンは大きな転換期を迎えているような気がします。
2代目 Windows タブレット (2018.6)
2代目のタブレットを購入しました。3年前に購入した1代目のタブレットはOSが Windows 8.1 のヤマダ電機の EveryPad Pro で した。
EveryPad Pro の仕様はSIMフリーのLTE対応、GPS内蔵、OFFICEが使える等、魅力的なもので価格もそれほど高くありませんでした。
しかし、LTEは繋がりにくく不安定で、Windows 10 にアップデートすると音が出なくなるなどのトラブルで、解決に多くの時間を費やすハメになりました。
ヤマダ電機はテレビで EveryPad Pro のコマーシャルを流していた時期もありましたが、ホームページの「よくあるご質問」は発売開始以来、今でも中身がないままです。
Windows 10 の提供開始から3年近く経った今も Windows 8.1 のまま、店頭では 29,800 円で販売されていますが、ネットの情報では今後も後継機種が発売される見込みはなさそうです。
何かとトラブルが多い1代目も3年が経ったので新しいものにしたいと思いました。
GARAさんのタブレットへの要望は
1.OSは使い慣れている Windows
2.外出時に
@あまり荷物にならずに持ち歩ける
A安くインターネットに接続できる(SIMフリー)
Bワード、エクセル、PDFのドキュメントを見ることができる(OFFICEが付属)
C地図で現在地を知ることができる(GPS内蔵)
Dカメラやビデオカメラとして使える
3.万一、紛失したり落下して破損してもあきらめがつく価格
です。
ネットで Windows タブレットを探しましたが販売されている機種は意外と少なく、またSIMフリーに対応した機種は高価でした。
そこでインターネット接続はNECプラットフォームズが最近発売した安価なモバイルルーター(
Aterm MP01LN)を使用することにして、その他の条件に合うもの探しました。その結果、ドスパラが発売しているタブレット(
Diginnos DG-D09IW2SL)が価格も安く、良さそうなので秋葉原のショップで実物を見てから購入しました。
ドスパラはパソコンの大手メーカーではない点が不安でしたが、使用してみると全く問題はなく希望していた用途に全て対応できることが確認できました。DVDからインストールしなければならないソフトは別のPCのDVDドライブを共有することで解決でき、USBのポートが2つあることも大変便利です。
使い慣れた Windows を外出先でも使いたいといったニーズはGARAさんの外にも多いと思いますが、その要望に応えるような機種があまりにも少ないことは驚きで、このタブレットを販売してくれたドスパラに感謝しています。
数日前、東芝が赤字のパソコン事業を新生シャープに売却するというニュースが流れました。かっては
DynaBook で世界のノートパソコンをリードした東芝のパソコンが消えることになりましたが、これは大手メーカーの製品は一部を除いて大きな違いがなく、コストパフォーマンスの点で魅力ある製品を出せなくなったことが一因のように思えます。
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タブレット(Diginnos DG-D09IW2SL) と モバイルルーター(Aterm MP01LN)
モバイルルーターのその他の用途 ・ノートPCを自宅外でネットに接続する ・自宅のインターネット回線のバックアップ回線 |
| | 2代目タブレット | 1代目タブレット |
1 | モデル | Diginnos DG-D09IW2SL | EveryPad Pro |
2 | OS | Windows 10 Home (64bit) | Windows 8.1 (32bit) |
3 | ディスプレイ | 8.9 インチ(1920×1200) | 8.0 インチ(1280×800) |
4 | CPU | Intel Atom x5-Z8350 | Intel Atom Z3775D |
5 | メモリ | 4GB | 2GB |
6 | ディスク (eMMC) | 64GB | 64GB |
7 | USBポート | 標準 × 1、マイクロ × 1 | マイクロ × 1 |
8 | 重量 (g) | 495 | 405 |
9 | 寸法 (mm) | W 235 × D 157 × H 9.5 | W 216 × D 130 × H 9 |
10 | OFFICE | OFFICE Mobile | OFFICE Home and Business 2013 |
11 | 購入価格(税別) | \24,800 | \49,800 |
最後(?)のバージョンアップ (2018.1)
GARAさんが公開しているソフトウェアをバージョンアップしました。機能の大きな変更はなく、マイナーな改修だけですが、Windows のバージョンアップに
伴って発生した不具合に対応するとともにユーザーからいただいた要望で実装が容易なものは反映しました。
1.碁板ソフト「碁」
自宅のNTTルーターが RV-230NE から RS-500KI に変わったところ、ネット対局のときにルーターのポートの開放(静的IPマスカレード)を行うUPnPがうまく動作しなくなりました。調べると(パケットモニタの Wireshark のお世話になりました)プログラムの不具合が原因と分かりました。修正したプログラムで新たに3種類のルーターでUPnPの動作確認を行ったので、以前(Ver 6.0)に確認を行った9種類と合わせて12種類のルーターで動作確認済となり、UPnPの信頼性はかなり高いレベルになったと思っています。
この他、棋譜の自動再生の速度を3段階から5段階に増やしました(ユーザー要望)。
新バージョン(Ver 6.1)は
こちらです。
2.なんでもノート
なんでもノートの便利な機能の1つにマイクロソフト社のブラウザ(Edge/IE)からタイトルとURLを簡単にメモに取込む機能があります。しかし、Windows 10 の Creators Update により、ブラウザのEdgeで、取込みができなくなりました。調べると、Edgeの内部構造が変わった(ブラウザのURL等の情報を格納している「Internet Explorer_Server」クラスが「ApplicationFrameWindow」の下から「TabWindowClass」の下に変更になった)ことが原因と分かり、プログラムを対応しました。これでEdgeの新バージョンでもタイトルとURLは取込みができるようになりました。
新バージョン(Ver 2.1)は
こちらです。
3.ピン助
Ping 開始メッセージにコメントも表示するようにしました(ユーザー要望)。
新バージョン(Ver 1.4)は
こちらです。
これらのソフトは公開から10年以上になり、機能と信頼性は実用に十分なレベルに達したと考えています。今後は Windows の 変更によりソフトに大きな支障が生じない限り、バージョンアップは今回を最後にしたいと思っています。マイクロソフト社が Windows のバージョンアップで、過去の Windows の機能(API等)を継承してくれることを願っています。
なんでもノート(3) (2016.6)
なんでもノートをバージョンアップしました。前バージョンは2012年12月のリリースですが、その後、Windows がバージョンアップするに伴い、次の問題が発生してしまいました。
1)音楽や動画の再生プログラムが起動できなくなった。
(原因) 音楽や動画の「既定のプログラム」が Windows の新しいアプリの「Grooveミュージック」や「映画 & テレビ」に設定されていると、API関数の FindExecutable() がエラーを返す。
2)マイクロソフトの新ブラウザのEdgeでタイトルとURLが取得できなくなった。
(原因) Edgeはこれまでのインターネットエクスプローラ(IE)と内部の仕組みが変わった。
3)タッチによる操作が難しい(マウスが必要)
(原因) Windows の標準のメニューバーは幅が狭く、文字が小さい。
新しいなんでもノート(Ver 2.0)ではこれらの問題を解消しました。この外にもいくつかの改良を行いましたが、主なものは次のとおりです。
1)サムネイル表示は大きな写真だと時間がかかっていたが、大幅に高速化を実現 (GDI+ で描画)
2)メニューを大きくして、タッチ操作を容易にしたことに合わせて、メニューの項目を増強 (メニューのオーナードロー化)
なんでもノートはフリーソフト(無料)なので是非ご利用ください。
なんでもノートのホームページ
http://hp.vector.co.jp/authors/VA011804/mpnote.htm
新しいパソコン(3) (2016.4)
メインで使っていたデスクトップ型のパソコンを買い換えました。これまで使用していたパソコン(DELL Vostro 220s)は @ 購入から6年半経過した A インターネットエクスプローラをバージョン6のまま使い続けていたため最近は正しく表示できないサイトが増えた B Windows 10 がリリース後、半年経ってようやく新品のパソコンにプリインストールされたるようになった ためです。Windows XP の Vostro 220s は6年半の間、故障やトラブルもなく動いてくれました。Vostro 220s を購入したころはパソコン本体とモニタのセット販売がほとんどでしたが、今はパソコン本体のみの販売も多くなったので、モニタはこれまでのものをそのまま使うことにしました。また、新パソコンはこれまでより小型のものを選んだところ、音も静かになりました。以前のパソコンでは別途購入していた無線LAN(WiFi)のアダプタも新パソコンでは最初から本体に内蔵されていて、さらに Blue Tooth も使えるようになりました。
OSの Windows 10 は Windows XP に比べていろいろな機能を標準で備えているので、前は別に購入していたソフトウェアも減らすことができました。GARAさんが嬉しく思った Windows 10 のソフトウェアな次のものです。
・ ディスクのパーティションの作成(管理ツール -> コンピュータの管理 -> ディスクの管理)
・ PDFファイルの作成(Microsoft Print to PDF)
・ 写真の加工(フォト)
・ ディスクイメージのバックアップ(バックアップと復元(Windows 7)-> システムイメージの作成)
| | 新パソコン | 旧パソコン | その前のパソコン |
1 | OS | Windows 10 Pro (64bit) | Windows XP Professional | Windows XP Professional |
2 | CPU | 第6世代 Core i5 2.7GHz | Core 2 Duo 2.93GHz | Pentium W 2.80GHz |
3 | メモリ | 4GB | 2GB | 512MB |
4 | ハードディスク | 500GB | 320GB | 160GB |
5 | 光学ドライブ | DVD-RW, CD-RW | DVD-RW, CD-RW | DVD-ROM, CD-RW |
6 | その他ドライブ | メモリカードインターフェイス | | メモリカードインターフェイス |
7 | ディスプレイ | | 20インチ WXGA(1600×900) | 17インチ SXGA(1280×1024) |
8 | メーカー | DELL | DELL | DELL |
9 | モデル | デスクトップ | デスクトップ+液晶モニタ | デスクトップ+液晶モニタ |
10 | 購入価格 | \82,050 | \67,830 | \124,649 |
11 | 購入日 | 2016年2月 | 2009年9月 | 2005年4月 |
12 | その他 | ・OFFICE なし ・3年間翌日出張修理 | ・OFFICE なし ・3年間翌日出張修理 | ・OFFICE なし ・4年間引取り修理 |
また、開発環境も長年愛用した Visual Studio 6.0 から Visual Studio 2015 に移行しました。この移行のノウハウは「VC6 から Visual Studio 2015 C++ への移行メモ」としてTipsに追加しました。
コンピュータがプロに勝った(6) (2016.3)
先月の「ひとり言」で述べたように、人工知能の技術をもとに開発されたコンピュータソフトのアルファ碁と世界のトップクラスの囲碁棋士の一人の韓国の李セドル9段の5番勝負が行われ、結果はアルファ碁の4勝1敗でした。これまで囲碁ソフトとプロ棋士の間にはまだ相当の実力差があり、皆がまだ大分先のことだと思っていたコンピュータの勝利が突然、実現したのです。
対局が始まる前は多くの人が李セドル9段の勝利を予想していましたが、アルファ碁は第1〜2局に勝利し、勝ち越しを決めた第3局はアルファ碁の白模様に入った李9段の石を見事に仕留めました。アルファ碁は攻め合いの手順、手数、劫材の数まで読み切って打っていたみたいです。
アルファ碁が3連勝したときは、コンピュータはヒカルの碁の「神の一手」に達したのではないかと思うほどでしたが、第4局では李9段の妙手(78手)のあと、打つ手がおかしくなり李9段の中押し勝となりました。まだ「神の一手」には届いていないみたいです。
これまでの囲碁ソフトの思考エンジンはモンテカルロ法が用いられていましたが、アルファ碁は人工知能の技術を応用したものです。
飛行機に例えるなら、まだプロペラ機しかない時代に皆がエンジンのレシプロエンジン(モンテカルロ法)の改良を競っていたら、天才技術者達がレシプロエンジンとは原理が全く異なるジェットエンジン(人工知能)を実用化して、飛行機(囲碁ソフト)の性能が飛躍的にアップしたようなものです。
今回の対局は新聞・テレビでも大きく報道され、世界中で関心が持たれました。これにより人工知能への関心が高まり、この研究に取り組む人が増えることになるでしょう。
その結果、人工知能はさらに進歩して多くの分野で活用されていくことになると思います。
コミは7目半、持ち時間は2時間。勝者の賞金は100万ドル(約1億円)です。
| 対局日 | 黒番 | 結果 | 終局時の形勢 (GARAさんの勝手判断) |
1 | 3月 9日 | 李9段 | アルファ碁(白番)が中押し勝ち | 盤面で黒が 1〜3目よい -> 黒はコミを出せない |
2 | 3月10日 | アルファ碁 | アルファ碁(黒番)が中押し勝ち | 盤面で黒が 15目以上よい |
3 | 3月12日 | 李9段 | アルファ碁(白番)が中押し勝ち | 白は大模様の中に入ってきた黒を仕留める |
4 | 3月13日 | アルファ碁 | 李9段(白番)が中押し勝ち | 小ヨセに入る前に黒が投了したのでよく分かりませんが 黒はコミを出せないと思います |
5 | 3月15日 | 李9段 | アルファ碁(白番)が中押し勝ち | 盤面で黒が 5目よい -> 黒はコミを出せない |
コンピュータがプロに勝った(5) (2016.2)
1月28日の新聞に「人工知能、囲碁もプロに勝利(朝日新聞)」、「人工知能、囲碁プロに初勝利(産経新聞)」という衝撃のニュースが掲載されました。
英国のベンチャー企業「グーグル・ディープマインド」が開発した囲碁のコンピューターソフト「アルファ碁」が、ソフトとして初めてプロ棋士を相手に勝利したというニュースです。対戦したプロ棋士は2015年の欧州の囲碁チャンピオンのファン・フイ2段で、5戦して全てソフトが勝利したそうです。
対戦型の囲碁ソフトは2006年頃からモンテカルロ法を採用して強くなったと言われていますが、まだプロ棋士とは4子(ハンディの数)くらいの実力差がありました。その差を一気に縮めたことになります。モンテカルロ法はコンピュータの強力な計算力を生かしていろいろな手を片っ端から試し、勝つ確率が高い手を選択するという力業でしたが、「アルファ碁」はこのような手法ではなく人工知能(AI:Artificial Intelligence)の手法をもとに開発されたそうです。人工知能はコンピュータが自ら学習することにより進歩するという、より人間に近い能力を持たせることを目指して研究開発が進められています。
チェスや将棋の世界では既にコンピュータが人間を超えたと言われていますが、囲碁の世界でもGARAさんが予想していたよりも、はるかに早くコンピュータが人間に近づいてきたみたいです。
産経新聞によるとアルファ碁は3月に賞金100万ドルをかけて韓国のイ・セドル9段と対戦するそうです。イ・セドル9段は世界の囲碁界のトップクラスの一人ですから
この対戦にアルファ碁が勝利すると、正にコンピュータが人間を超えたことになります。どのような結果になるのか、たいへん興味のある対戦です。
タブレット端末用マウスパッド (2015.7)
Windowsタブレット端末を使用するとき、画面のタッチ操作やタッチペンでは正確なポインティングが難しく、マウスの方が操作し易いケースがよくあります。
このため、外出時に電車の中でもマウスを使えるよう、膝の上に置いて使えるような硬質で小型のマウスパッドが欲しいと思いました。このようなマウスパッドを販売していないか、ネットで検索してみましたがピッタリしたものが見つかりませんでした。そこで自分で作ってみることにしました。
1) |
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@ 100円ショップで購入したクリップボード(用箋挟)。 (縦:17.5 cm 横:9 cm 材料:ABS樹脂) A 電気店で購入した250円のマウスパッド。 |
2) |
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@ クリップボードの挟みの部分(金属部分)を取り外す。 A マウスパッドをクリップボードの大きさにカット。 |
3) |
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@ クリップボードとマウスパッドを接着剤で接着して完成。 |
この大きさのマウスパッドでもタブレット端末の画面全域(1280 × 800)をマウスで問題なく操作できました。
初めてのタブレット (2015.5)
5日間、家を離れることになりました。この間、メールやインターネットへのアクセスができなくなります。対策としてモバイルルーターを購入し、これと現在使用しているノートパソコン(13インチの中型ノート)を持って行くことを考えてみました。しかし、モバイルルーターは安い中古でも 15,000 円くらいすることと、ノートパソコンは重くてかさばるのでこの案はあまり気が進みませんでした。あれこれ考えているうちにタブレット端末が良いのではと思いつきました。
■ 近くの電気店に行ってみると Windows 8.1 の8インチタブレットで、LTEによるモバイルデータ通信ができ、OFFICE付で 49,800 円(さらにポイント10%)のものがありました(DELLの Venue 8 Pro のヤマダ電機バージョンの EveryPad Pro )。タブレット端末としてはiPad や Android 端末がよく使われていますが、EveryPad Pro のOSはGARAさんが使い慣れた Windows であることも魅力だったのでこれを購入しました。
■ EveryPad Pro は価格を抑えるためだと思いますが、取扱説明書が付属しておらずネット上の取扱説明書のURLを書いた紙が1枚入っているだけでした。ネット上の取扱説明書も簡単なもので「本体ご使用前に30分程度の充電を行ってください。」とあるのに電源ケーブル(USB)のつなぎ方の記述がなかったので少し悩みました。
■ タブレット端末はキーボートとマウスがないので全ての操作をGARAさんが不慣れなタッチ操作で行わなければならないため、文字入力や画面タッチ操作のポインティングに苦労しました。文字入力は努力して何とかタッチキーボードから入力できるようになりましたが、ポインティングは指やタッチペンでは正確に行うことが難しかったため、すぐに BlueTooth マウスを追加購入(約2,500円)しました。
■ 操作に少し慣れてきたところでOFFICEを使ってみようとしたらライセンス認証がうまくいきません。マイクロソフトに電話したところ(電話がつながるまで根気よく待ちました)、担当者が遠隔操作で1時間半かけて使えるようにしてくれました。何が原因だったのか分かりませんがマイクロソフトのサポートの良さに感心しました。本格的なドキュメントの作成のためにはさらに BlueTooth キーボードを購入しないと効率のよい作業はできそうにありませんが、ドキュメントの閲覧や簡単な修正には十分使えると思います。
■ モバイルデータ通信に必要なLTEデータ通信SIMは Biglobe の最安値プラン(700円/月)を申込み、届いたSIMをタブレット端末に取り付けて試してみたところ問題なく、これで外出先でのインターネット接続もOKになりました。端末はGPS機能もついているので外出先で自分の位置をアプリの地図の上に表示することもできました。
いくつかの試行錯誤の末、タブレット端末にもだいぶ慣れてきましたが、この間に得た使い易くするためのノウハウの主なものは次のとおりです。
1.エクスプローラやごみ箱でのファイルの複数選択の方法
キーボードがないためファイルをまとめて削除するときなどによく使う複数選択がうまくいかず困りましたが、何とかその方法を発見しました。
スタート画面 -> (Windows 簡単操作) -> スクリーンキーボード でスクリーンキーボードを表示して Shift を押した後、マウスでファイルをクリックすると複数選択ができます。Ctrl キーによる複数選択もOKです。EXCELで複数行を選択するときもこの方法は使えるので便利です。
タスクバーにあるタッチキーボードの方は Shift(↑)での複数選択はダメみたいです。
2.他のパソコンとのファイル(データ)交換
端末にはリムーバルメディアのマイクロSDカード用のスロットがありましたが、カードの着脱が簡単ではありません。広く使われているUSBメモリを使いたいと思いUSB(オス)をマイクロUSB(オス)に変換するアダプタを購入しました(約600円)。これでUSBメモリが使用できるようになり、他のパソコンとのファイルの交換が楽になりました。USBメモリが使えるようになるまでは、共有フォルダを作って他のパソコンとネットワーク経由でファイルを交換する方法をとりましたが、この方法でもマイクロSDカードの使用より楽だと思います。
3.BlueTooth
BlueTooth は無線で機器間で情報のやりとりを行う規格で、最近はオーディオの分野でも普及が進んいます。GARAさんは今回初めて BlueTooth 規格の機器(マウス)を使いましたが、タブレット端末にハードウェアを追加することなく無線で接続でき、動作も問題ないので大変便利だと思いました。
4.スタート画面アプリ
スタート画面のアプリはこれまでの Windows に慣れたGARAさんにとって、あまり使い易いものではありません。エクスプローラからファイルを開こうとするといくつかの種類のファイルはスタート画面のアプリが起動するようになっていたので、これらは従来のデスクトップ画面のプログラムが起動するようにコントロールパネルの「既定のプログラム」で変更しました。
ファイルの種類 | 変更前 | 変更後 |
写真(.jpg) | スタート画面のフォトアプリ | Windows フォト ビューアー |
オーディオ(.wma) | スタート画面のミュージックアプリ | Windows Media Player |
動画(.wmv) | スタート画面のビデオアプリ | Windows Media Player |
PDF(.pdf) | スタート画面のリーダーアプリ | Adobe Acrobat Reader (ダウンロード) |
GARAさんが公開している碁盤ソフト「碁」によるネット対局がタブレット端末でできるか試してみました。
結果は次のとおりでした。
| タブレット端末(LTE回線) | 相手のパソコン(固定の光回線) | ネット対局(接続) |
ケース1 | 接続側 | 接続待ち側 | ○(OK) |
ケース2 | 接続待ち側 | 接続側 | ×(NG) |
ケース2が接続できないのはLTE回線の「ピアツーピア(P2P)アプリケーション等のデータ通信は、通信速度を制御、または使用を制限させていただく場合があります。」という仕様によるものと思われます。
その後の EveryPad Pro(2016.2 追記)
1.モバイルブロードバンドは Biglobe のSIMを契約しましたが、「つながりにくい・よく切れる」という問題に悩まされ、安心して使用できる
ものではありませんでした。Biglobe やヤマダ電機に問い合わせても自分のところは問題ないといった回答で困っていましたが、購入から5ヶ月後(2015.10)にヤマダ電機のホームページに改良ドライバが公開され、このドライバをインストールすると安定した通信ができるようになりました。(電車やバスを乗り継いで移動したとき、一度も切れなかったときは感激でした。)
2.Windows 10 にアップグレードするとスピーカーから音がでなくなりました。何度か Windows 8.1 -> Windows 10 へのアップグレードを試してみましたが、状況は同じです。ヤマダ電機に修理を依頼すると、製造元のDELLから「Realtekのドライバが Windows 10 に対応していないので処置不能」と回答されたそうです。
広告では「Windows 10 無償アップグレード」となっていて、Windows 10 にも対応していることになっているのに困った問題です。そのうち対応ドライバが公開されることを期待して、音無しを我慢することにしました。
3.EveryPad Pro は DELL の Venue 8 Pro 5830 と同等品みたいです。DELL のホームページには詳しいマニュアル等、ヤマダ電機の EveryPad Pro のホームページにない情報がいろいろありました。EveryPad Pro のホームページから DELL のホームページを簡単に参照できるようになっていれば、ユーザーは使い方やトラブルへの対応方法が分からないことも少なくなり、ヤマダ電機への修理依頼も減ると思います。また、EveryPad Pro のホームページの「よくあるご質問」は「お問い合せを集計しております。纏まり次第情報を掲載させていただきますので、もう少々お待ち下さい。」となったままです。発売後、長期間にわたりこのような状態では「トラブルが多すぎて纏められない?」と勘ぐりたくなります。
4.修理に出すと購入時に付属していたOfficeソフトがなくなって返ってきました。再インストールするためにはOfficeソフトのダウンロードが必要だそうです。なぜ修理後、購入時と同じ初期状態にしてユーザーに返せないのか、不思議に思います。
Windows 10 にアップグレードすると音が出ない問題の解決(2016.3 追記)
サウンド関係のデバイスの Intel SST Audio Device(WDM) と Realtek I2S Audio Codec のドライバを Windows 8.1 のドライバに戻すと音が出るようになりました。
デバイスマネージャで見たサウンド関係ドライバのバージョン情報
| Windows 8.1 | Windows 10 |
Intel SST Audio Device(WDM) | 603.9600.1948.30594 | 603.9600.2801.45084 |
Realtek I2S Audio Codec | 6.2.9400.4028 | 603.9600.2801.45084 |
何故か、Windows 10 では Realtek のバージョンは Intel と全く同じになっています。普通はありえないことなので、音が出ない原因はこのへんにあるような気がします(Windows 10 インストーラのバグ?)。
Windows 10 にアップグレードすると音が出なくなる問題はメーカーを問わず、かなり発生しているみたいです。
(2017.10 追記)
Windows 10 が Creators Update(バージョン 1703)すると、また音が出なくなりました。ネットで検索すると
解決例が見つかり、ここに書かれている手順でサウンド関係のドライバを更新すると音が出るようになりました。更新後のドライバのバージョンは上の「2016.3 追記」と同じです。(2016.3 は Double Driver を使用して Win 8.1 のドライバに戻したため、手順が複雑でした。)
変わる秋葉原(2) (2014.7)
秋葉原駅前(電気街口)にあるラジオ会館は秋葉原を象徴するものの1つでしたが建て替えのために3年前に閉館し、この7月にようやく完成してオープンしました。パソコンが誕生し、世の中に普及し始めていた頃はよく立ち寄った所なのでどのように変わったのか、行ってみました。
昔は電気製品の街、パソコンの街だった秋葉原も近年はおたく系、秋葉系、萌え系のメッカといわれる街へと変貌し、この時代の流れとともに建て替え前のラジオ会館もパソコンショップは減り、フィギュアなどの店が増えていました。
新しくオープンしたラジオ会館はキレイになり、エスカレータで最上階まで行けるようになりましたが、入居しているお店は様変わりしていました。フィギュア・トレーディングカード(トレカ)・プラモデル・コミック・コスプレなどのおたく系のホビーショップがはとんどで、電気製品を扱う店は僅か5店しかありませんでした。その中の4店はオーディオ関係の店で、パソコンは皆無でした。お店の人は「新しい会館ビルは家賃が高くなり前に入居していた電気店の多くは戻ることをあきらめた」と話していました。以前、7階にあった「パーソナルコンピュータ発祥の地」の銘盤も見当たりませんでした。電気の街・秋葉原はもう完全に過去のものになってしまったみたいです。
コンピュータがプロに勝った(4) (2014.4)
将棋の現役プロ棋士5人と5つの将棋コンピュータソフトが対戦する「第3回将棋電王戦」が3月〜4月に行われ、コンピュータ側が4勝1敗で勝利しました。
昨年の「第2回電王戦」ではコンピュータ側が3勝1敗1分けでしたから、コンピュータ側が勝ち星を1つ伸ばしました。2年連続のコンピュータ側の勝利は将棋の世界では人間と同等かそれ以上に進歩したことを示すものと考えても良いのではないでしょうか。
囲碁の方は、今年3月に開催された囲碁ソフト同士が対戦する大会(第7回UEC杯コンピュータ囲碁大会)で優勝した Zen と2位になった CrasyStone が依田紀基9段と対戦しました。大会運営委員会の「(コンピュータソフトに)顕著な進歩が見られなかったことから、今年も4子で対戦するということにしました。」という判断で、4子での対局となりましたが、結果は CrasyStone は勝ち、Zen は負けとなり、昨年と同じ1勝1敗でした。
また、2月には人間とコンピュータがハンディ(置石)なしで打つ「第1回囲碁電王戦」が開催され、コンピュータ側は Zen が出場しました。
正規の19路の碁盤でプロ棋士が相手では勝負にならないため、狭くて変化の余地が少ない9路盤でプロ棋士、13路盤でアマのトップクラス、19路盤で生活の党の小沢一郎代表と対戦しました。
結果は9路盤と13路盤では人間側の完勝(計6戦して全勝)でした。19路盤では Zen は小沢代表に勝ちましたが、この対局はお祭りの余興みたいなものなので、これでコンピュータの本当の強さを評価することはできないと思います。
19路盤に比べて変化の余地が少ない9路盤では、単純で膨大な繰り返し作業を高速で正確に行うことを得意とするコンピュータが全ての変化を読みきって勝つことができるのではないかと思われたのですが、結果は異なりました。
囲碁の世界ではコンピュータにとって人間の壁はまだ厚いみたいです。
コンピュータがプロに勝った(3) (2013.5)
将棋の現役プロ棋士5人と5つの将棋コンピュータソフトが対戦する「第2回電王戦」が3月〜4月に行われ、ソフト側が3勝1敗1分けで勝利しました。
1年前に行われた「第1回電王戦」では将棋ソフトが引退棋士の米長元名人に勝ち、その前は女流棋士との公式戦で勝利していましたが、今回は現役棋士に団体戦で勝ったのです。しかも最優秀のソフトだけが勝ったのではなく、5つのソフトのうち3つが勝ったことがこれまでと大きく違うところです。
人間とコンピュータの頭脳比べでは、1997年にチェスでコンピュータが人間に勝って以来の画期的な出来事だと思います。将棋の世界ではコンピュータも人間とほぼ互角になったようです。
一方の囲碁の世界では今年3月に開催された囲碁ソフト同士が対戦する大会(第6回UEC杯コンピュータ囲碁大会)で優勝した CrasyStone と2位になった Zen が石田芳夫9段と4子で対戦しました。結果は CrasyStone は勝ち、Zen は負けとなり、1勝1敗でした。対戦型囲碁ソフトに画期的な進歩をもたらしたと言われるモンテカルロ法ですが、長い手数の攻め合いを正確に判断できないという、大きな欠陥をまだ克服できないでいるみたいです。しかし囲碁ソフトもGARAさんが10年くらい前に予想していたよりもはるかに早いスピードで強くなっていると思います。