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打倒!東方武芸団


[戦略編] [戦術編]

はじめに

 このページでは、シナリオ「見参!東方武芸団」を徹底攻略していく。プレイ前に読むと、非常に有害な情報が多数含まれているので、まずは予備知識なしでシナリオに挑戦してみてほしい。もし、攻略に詰まったとしても、ゲーム中 50sp で教えてもらえるヒントや、readme の末尾部分を参考にすれば、なんとか勝ち抜けると思う。
 それでも勝てないあなた、対象レベル以下でクリアしたいあなたや、東方武芸団を骨までしゃぶり尽くしたい(嬉しいこと言ってくれるねェ)あなた、少し凝った戦闘シナリオを作ってみたいあなたなら、この先を読む価値大。隠し技的攻略法の多いこのシナリオの秘密を、根こそぎ持ち帰られよ。

全体的な戦略

  • まずは防御を固める
  • 効果的な攻撃カードを知る
  • 難易度自動調整の仕組みを理解する

東方武芸団の戦闘デザイン

 このシナリオの何が大変って、とにかく敵の攻撃力の高さには泣かされる。特に第4戦(花札)以降は酷い。ガンガン繰り出される、わけのわからない必殺技の前に一人、また一人と倒されて、ほとんど無抵抗のまま全滅……という経験をした人は少なくないだろう。

 元々、カードワースの戦闘は、長くても数ターンで終わるような、軽めのものを想定してデザインされているようだ。普通の人間は、剣やら斧やらで2、3発殴られれば、まず間違いなく意識不明になる。そう考えると、リアルともいえるのだが、コンシューマ機のRPG「竜をめぐる冒険(ドラゴンなんとか)」シリーズや「最後の幻想(ファイナルなんとか)」シリーズなどの、お互いに秘術を尽くし合う、長く白熱したボス戦に慣れたプレイヤーにとっては、少々物足りなく感じるだろう。

 「東方武芸団」の戦闘は、そういうプレイヤーを強く意識してデザインした。通常のカードワース的な戦闘は忘れてほしい。宿の親父(レベル99)が必殺・親父豪裂拳(レベル比99ダメージ×10)でさっくり葬ってくれる異次元シナリオは別にして、いわゆる普通のシナリオのように、推奨レベルに達していれば、絶対に勝てるというわけではないし、逆に推奨レベルに達していないと勝てないわけでもない。

 戦略と戦術が的確ならば、楽に勝ち進める。それが東方武芸団のバトルだ。もちろん、レベル99のキャラがレベル比99ダメージのスキルを炸裂させ続けても楽に勝ち進めるが、あまり楽しくないだろう。連日連夜テストプレイをしてバランス調整したシナリオなので、できれば初回プレイ時くらいは蹂躙じゅうりん願望を抑えてほしい。じゃないと泣くぞ。ホントに。

▼防御を固める

 防御を固めて、とにかく倒れないようにすることが、一番基本的な戦略だ。具体的には、以下のようなカードを装備しておこう。

  • 「魔法の鎧」などの能力向上系スキル
  • 「練硬気」などの防御型召喚獣
  • 「カナンの鎧」(groupASK シナリオ「賢者の選択」)などの防具

 「魔法の鎧」に類するスキルは必須。防御型召喚獣と防具は、あればとてつもなく心強いが、あまりにも防御力が高くなりすぎると緊迫感が薄くなってくるので、勝てなくなってきたら、荷物袋から取り出すようにすると良いだろう。能力向上+召喚獣+防具 のように違うタイプの防備を組み合わせると、鉄壁の守りになるぞ。

 防御関連で次に考えるのが、「癒身の法」に代表される治療系スキルを誰に持たせるかという問題だ。普通は、適性が高いキャラクターに持たせる。これは当然。もう一つ、キャラクターの行動順も考慮したい。

 パーティ内の行動順は、ほぼ固定されている。一番早いキャラクターと、比較的遅いキャラクターを把握して、「癒身の法」を持たせておくとかなり役に立つ。早いキャラには「魔法の鎧」も持たせると良いだろう。
 遅めのキャラクターに「癒身の法」を持たせるのは、次ラウンドでダメージを受けることが確定していることが、けっこうあるからだ。こういう時、ダメージを受けるキャラクターに「防御」を選択させ、敵の攻撃が一通り終わったところで遅いキャラクターが治療をすると、効率よく体力を回復できる。

 通常アクションカードの「防御」は意外に重要だ。何らかの防御策を講じてある状態で「防御」を選択すると、だいたい8〜9割のダメージをチャラにできる。危なくなったら下手に動かずに防御しよう。
 「見切り」が成功すれば、モノによってはダメージを完全回避できるのだが、それほど当てにできない。使うなら、自分の回避ボーナスと敵の攻撃種別を考慮してからにしよう。一般的な武器を使った攻撃なら、見切れることが多い。

▼効果的な攻撃カードを知る

 単純に強さだけを求めるならば、「魔法の矢」と「炎の玉」で決まり。必中+高威力+遠距離+特殊属性+完璧なキーコード設定……まさに文句無し。
 必中と高威力の利点は敢えて説明することもないだろう。遠距離属性や特殊属性は、対五衣紋、八一、九十九戦などで役に立つ。細かいことはそれぞれの対戦のところで解説するが、炎属性攻撃は、これら3つの戦闘で共通して役に立つので、気に入ったカードがあれば、装備しておくと良いだろう。「火精召喚」をバカバカ装備するのも悪くない。こいつも、必中+遠距離+特殊属性+完璧なキーコード設定のカードだ。

 楽に勝ちたいなら、「眠りの雲」や「蜘蛛の糸」などの動きを止めるカードを用意しておこう。眠らせて各個撃破する戦術は相当強い。絶対成功の眠り系アイテムがあれば、余裕でクリアできるはずだ。
 シナリオ製作段階で、眠りを防ぐのは造作もないことだったが、誰の目にも明らかな武芸団の弱点として、敢えて穴を空けておいた。そうは言っても、眠りを解除する能力を持つ者もいるので、眠りカードを過信しないように。

 普通だと眠り系よりも役立つはずの呪縛系は、ほとんどの敵が「怪力無双」の能力を身に付けている武芸団相手では分が悪い。しかし、1ターンだけでも動きを封じられれば助かるし、敵が唸るほど貯め込んでいるスキルカードを全て破棄し、その後の戦闘を楽にするという隠れた効果もある。
 スキル破棄の効果だけ狙うなら、眠りはもちろん、麻痺系や状態異常を伴わない行動妨害系も役に立つ。目に見える効果だけが全てではないのだ。

 この項の最後は、キーコードについて触れておく。
 3桁に上るシナリオを分析した結果、まず問題のないレベルで、キーコードや各種属性を理解している作者は半分もいない。完璧に理解している作者となると、ほんの一握り。特にこの辺の知識が重要になってくる店シナリオほど、作者の理解度が低くなるのは、とても残念。

 エディタの ver.1.20 までは、ヘルプにきちんとした説明がなかったので、当たり前といえば当たり前の状況ではある。それにしても、あまり良いこととは思えない(こともあったりなかったりする)ので、カードを配付するシナリオの作者に、本サイトの「間違いは誰にでもある」や「キーコードウィザード」などに目を通してもらえると大変嬉しい。

 このシナリオに限らず、ゲームを楽しみたいなら、エディタを使ってあらかじめキーコードを書き換えておくか、groupASK製カードを使うのが無難かもしれない。

▼難易度自動調整の仕組みを理解する

 まだまだ荒削りではあるが、このシナリオは、プレイヤーの強さに応じて、敵の攻撃・防御能力を調節するようになっている。調節の内容を具体的に示すと……。

  • 一度に出てくる敵の数を変更
  • 敵が装備しているスキル・アイテムを変更
  • 敵と味方へのスキルの強制配付枚数を変更
  • 敵に防御ボーナス or ペナルティのある召喚獣を付ける
    • 甘口:退屈の虫(防御力−2)
    • 普通:追加召喚獣無し
    • 辛口:硬気功(防御力+3)
    • 激辛:鋼気功(防御力+5)

 以上のようになっている。「賢者の瞳」などで、敵の召喚獣を調べれば、その時点でのだいたいの難易度を知ることができる。
 上記の「スキルの強制配付」という言葉の意味が分かりにくいかもしれない。これは効果コンテントの「配付・技能カード」を利用したもので、配られる手札の中に、強制的にスキルカードを紛れ込ませることを指している。装備スキルの付け替えとは別物だ。

 では、難易度を決定する要素とは何なのか。これも箇条書きでまとめてみた。まずは難易度が上昇する要因から見ていこう。

  • パーティの平均レベルが高い
  • シナリオをクリアする
  • 短いラウンド数で勝利する
  • 対象消去をして反則負けする
  • (武芸大会を放棄する)
  • (クリア後、審判に頼んで変更する)

 もちろん、これと逆のことをすれば難易度が下がる。他の下降要因と併せて見てみよう。

  • パーティの平均レベルが低い
  • パーティの人数が少ない
  • 長いラウンド数で勝利する
  • 同じ相手に規定回数連敗する
    • 特別賞あり:3連敗
    • 特別賞なし:2連敗
  • (武芸大会を放棄する)
  • (クリア後、審判に頼んで変更する)

 シナリオ攻略を考える上で最も重要なのは、シナリオ中、動的に難易度を変化させる要因、すなわち勝利ラウンド数連敗数だ。
 無茶な威力のカードを使わなければ、ラウンド数による難易度上昇は、さほど気にしないでも良い。威力が法外でなくても、たとえば全員で炎の玉を斉射すれば、即座に決着してしまい、難易度が上昇するが、「強すぎるあなたがイケナイのよ」ということで納得してほしい。

 難易度調整システムは、ある程度のラウンド数を戦って、様々な「武芸」を見てもらうために作った仕掛けだ。特に強制的に発動する技イベントが少ない後半戦を堪能してもらうために、割合上昇しやすくなっている。
 ところが、半端に強いパーティだと、上がってしまった難易度に対応できないことがある。そんな時は、難易度を下げよう。簡単なのは、特別賞を放棄してから、逃走しまくる方法だ。あっという間に敗北→連敗できるので、難易度の下がりも早い。
 わざとラウンド数を稼いで難易度を下げる方法は、やたらと時間がかかるのでやめた方が良いだろう。

 「鋼気功」が登場するくらいに難易度が上がってしまったら、武芸大会を放棄して宿に帰ると良い。再開時に難易度が初期状態に戻るので、連敗の山を作るより早くて簡単だと思う。
 この大会放棄作戦は、下げすぎた難易度を上げるのにも有効だ。

 ここで一つだけお願いがある。ろくに戦いもしないうちから、強制難易度下げを実行するのは、作者としてはとても淋しいので、お義理程度には遊んでやってほしい。

 全体の戦略の解説はこれで終わり。次ページでは、各対戦ごとの戦術を解説していく。

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