このリファレンスは,W3Cに拠って勧告されているCSS2 Specificationに基いており,岡橋一輝氏による邦訳を参考にしております。また,文書構造と関わり合う部分に就ては,HTML 4.01 Specificationなどの関聯仕様に基いた解説を附加する事もあります。
(註:現今,岡橋氏のサイトは消滅しており,上述のリンク先は転載物; サイト蹟から邦訳[zip]/[tar.gz]を入手できる。)
注意書・補足書には,CSS2の仕様書で述べられる事以外にも,Web Accessibility Initiative(WAI)からW3C勧告として公開されているCSS Techniques for WCAG1.0(邦訳)で述べられている,アクセス容易性に関する情報なども扱っています。
このリファレンスの趣旨はCSS2(2.1)仕様への理解促進にあり,実践重視の技法を説くものではありません。
このリファレンスはいわゆる「初心者向け」の入門ではありません; ある程度の豫備知識が必要になります。
対象者は,ウェブの何たるか,HTMLの何たるかを理解している人,あるいは理解しようとしている人,を想定しております。CSSを正しく理解し,活用するには,前提として,WWWとHTMLに対する正しい "知識" と "見識" を備えておらねばなりません。
ウェブ内容の著者は,確りとした構造のHTML文書が書けるよう熟達してから,CSS仕様を学び始めるべきです。
CSSに関わる用語の定義は少しばかり用意してありますが,この他にも必要とされる豫備知識は多分にあります。ウェブ関聯の基礎知識については他所から得てください。有益な情報・仕様書とその邦訳の一覧は,ウェブデザイン関聯リンク集にまとめてあります。
また,別のリソース群であるHTML覚書では,正しいHTML文書の作成について,その基礎を概説しております。
このリファレンスは,CSS, level 2仕様に基いているので,CSS, level 1仕様とは異っている部分があります。CSS2からの変更点に就ては,CSS2勧告邦訳 B: CSS1からの変更をご参照ください。 また,CSS2仕様の正誤表に基いて訂正もしております。
さらに,CSS2仕様の改訂版であるCSS2 revision 1の勧告を見据えて,追い追い変更点の書換えもしております。CSS2.1に改められた変更個所に就きましては註釈を附加しておりますが,CSS2.1に於る変更点の凡てを網羅している訣ではありません。
CSS2正誤表については有志の方による邦訳がありません; しかしCSS2.1の変更点のほうは,中野雅之氏によるCSS 2.1 Appendix C. 邦訳が公開されております。CSS2正誤表との共通点も多々ありますで,氏の邦訳と比較参照されては如何でしょう。
このリファレンスにおいて単に "CSS2" とは,"CSS2.0" の意であり,改訂版の "CSS2.1" は含まれません。
このリファレンスでは,主にスクリーン環境を意図としている視覚整形モデルについて概説します。そのほか頁媒体および音声媒体についての整形モデルも存在しますが省いております。それらはCSS2勧告邦訳 13. 頁媒体および19. 音声スタイルシートをご参照ください。
このリファレンスの文書はXHTML 1.0仕様(一部ではHTML 4.01仕様)にしっかり則しております。また,文書に適用されるスタイルシートについても,CSS2仕様にしっかり則しており,各文書に対して視覚的な体裁が施されるようスタイル指定しております。
ウェブブラウザ環境に依っては,著者の意図したとおりにレンダリングされない事もあるでしょう; しかし閲覧に支障はない筈です。もし読み辛いようでしたらご利用のウェブブラウザに備わるユーザスタイルシート機能を利用して,スタイルシートを補正してください。
たといCSSによる体裁効果が得られなくとも,デフォルトスタイルの働きで,最低限の可読性は得られる筈です。
一先づ,略字現代かなに戻してみました。暫くはこの儘にして措くかもしれません。
一身上のポリシーから近ごろは,正漢字(大体はJIS第1・第2水準の範囲内)および歴史的仮名遣を用いております。現今「常用漢字」および「現代仮名遣い」は人口に膾炙されておりますが,私はその "質" という面で,疑問を呈して居るのであります。
しかし世人から見れば,読みづらくなった,あるいは読めなくなった,と嘆いておられるかもしれません。
特に正漢字を読めないかたは相当いらっしゃるでしょうから,略字体に置換するJavaScriptの仕組を用意しております。これの実行には,各文書にアクセスする際にそのURL末尾に ?jyouyou
とクエリーを附けます。(参考:さっぱり風「IEコンテキストメニューセット」)。
また,リンクを辿っても継続させるには ?jyouyou_l
を用いてください。何れも旧い環境では動作しません。
仮名遣も置換しますが,かなり好い加減に機械的処理しているので,部分的におかしくなるかもしれません。
ウェブブラウザのCSS実装状況は,原則として仕様解説に紛込ませません。あらゆるUAについて網羅的に述べても,字面が煩雑になる許りで,キリがないからです。ある時代に阿って対応状況を詳しく述べても,直ぐに陳腐化することが目に見えています。
それゆえ当リファレンスでは,附録として対応状況を提供しております。これは古びつつありますが,リファレンス自体には何ら影響ありません。ただし,制作者が特に注意すべき実装上の問題は,各解説の "補足" という形で註釈をつけることはあります。
現今巷にはMSIE, Netscape/Firefox, Opera, Safariなど様々なウェブブラウザが存在しておりますが,このリファレンスの各解説はこれらの実装を保證するものではありません。実装状況の資料については対応状況・バグ情報等のリンク集をご参照ください。
最近のウェブブラウザでは,文書型宣言の有無などに依って,スタイルシートの解析や整形を切替える機能があります。文書型宣言とは,文書の冒頭に記される宣言で,どの仕様に適合しているのかを示す,HTML文書に必ず記さねばならない宣言です。
たとえばHTML 4.01 Strictの文書型宣言が記されてあれば,ウェブブラウザは標準準拠モードを適用し,仕様に沿って厳密に解釈します。もし文書型宣言が記されてなければ後方互換モードを適用し,過去の慣習的な解釈を独自の裁量により再現します。
各ウェブブラウザでの整形モードに関しては,レンダリングモード関聯の情報(リンク集)をご参照ください。
リファレンスの構成文書には,ご隨にリンク為さって構いません。事前・事後聯絡も一切不要です。
何処の文書の,何処の部分へのリンクでも,一向に構いません。ただし管理者の不備に因って,リソースを移動したり,名称を変更する虞はあります。また,文書内のid属性によるアンカーについては,旧式ウェブブラウザでは解釈できないかも知れません。
このリファレンスはCSS2仕様を簡潔にまとめ,補足情報をつけた二次文獻であり,一個人による参考として捉えてくだい。また内容が安定的ではなく,完結してもおりません(屡々ささいな編輯をおこなう)ので,参考資料としての引用には適しておりません。
W3C仕様に基いて正しくなるよう常に努力してはおりますが,勘違いなどから誤謬を犯しているやも知れません。正確な規範情報を得よう,提示しようとお考えなら,このリファレンスを参照するのではなく,正真正銘のW3C仕様書を参照すべきです。
また,新たに解説資料を作成しようとお考えになる著者は,当サイトの内容をそのまま鵜呑みにせず,まづは公式な仕様書をしっかり通読すべきです。仕樣書を理解されたうえで,ご自分の考え・捉えかたに隨って飜訳し,解説文をお書きになるべきです。
引用については著作権法で定められる正当な範囲で,かつ公正な慣行に合致する方法でお願いします。もしHTML文書内に引用されるなら,該当文章についてq または blockquote要素でマークづけし,cite属性でそのURLを明示する様にしてください。