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マンガことはじめ
マンガ本集めが好きだ。
正確には、"おもしろい"マンガ本集めが好きである。
"おもしろい"には二つの意味があるが、どちらの意味のマンガ本も好きだ。
もっとも、コレクションの半分近くは笑える方のマンガだが。

絵本をのぞけば、マンガ本との出会いはすでにお話しした、親に買ってもらった"ムーミン"である。
いや、アトムの初回版のほうが先であったかもしれない。
ともかくその後は、私が夢中になるのでマンガ本は一切禁止であった。
小遣いを使って自分で購入するのも禁止で、物心ついた時分に手に入れたマンガは、私を哀れんで友達がくれた"天才バカボン"であった。
私は天から降ってきたこの本を放さなかったため、この本は、本当にボロボロになるまで読まれた。
とはいっても、この本の内容はほとんど覚えていない。
唯一、バカボンパパが棒にナスをつけて、ボーナスであるといっていたのを覚えている。
私が今、笑えるマンガにこる理由はこの本のせいかもしれないが、その当時どちらかというと、この"天才バカボン"をはじめとする赤塚不二雄先生の作品は苦手だった。
あの有名な"ガキデカ"も苦手だった。
ギャグマンガが基本的に苦手だったのである。
"アトム"は何か教育的内容だったし、"ムーミン"は当時の私にはファンタジーすぎた。
そうなのである。
"天才バカボン"は、それしか選択肢がなかったので、読まれていただけなのである。

中学になってマンガが解禁になると、真っ先に買ったのは、友達の家で何度もあこがれの目で見ていた"サイボーグ009"であった。
そのころにはマンガ本の文庫本版という物がすでに出現していて、全話集めたかった私はオリジナル版を買わないで、少しでもお金のかからないこの文庫版を集めた。
あこがれの"サイボーグ009"であったが、集め始めた頃には、たしか"ギルガメッシュ"が公開され、"サイボーグ009"は番外編としてまれに北欧編が発表されるといった程度のものになっていた。
文庫本を集め終わる頃には、私の興味はその頃大ヒットしていた宮本ひろし先生の"魁!男塾"などに移っていた。
もちろん私の小遣いは、その"サイボーグ009"の文庫版を買うお金と、カセットテープを買うお金と、その頃同時に懲りだした星新一先生の文庫本を買うお金に投資され、その他の物を購入する余裕は全くなかった。
それでもマンガの読みたかった私はどうしたか。
"FMレコパル"を買っていたのである。
"FMレコパル"は、当時の他のFM雑誌("FMfan"、"週間FM")に較べて、番組表がフルカラーで見やすいのが特徴的であったが、その他にもマンガが載っているという最大の特徴があった。
特定機種のレポートが非常に詳しく載っている"FMfan"、特定歌手のインタビューが得意な"週間FM"を選択するときも少なくはなかったが、ほとんど毎週買うのはマンガが載っている"FMレコパル"と決まっていた。
問題だったのは、どうしても欲しい特定のレポートが載っている"FMfan"と、とても面白いマンガが載っている"FMレコパル"が同じ週に発売された場合だった。
小遣いが許さなかったが、こういう場合はやむなく二誌買うしかなかった。
だが、基本的にFM雑誌は"FMレコパル"という買い方は変わらなかった。
なによりも"FMレコパル"表紙の、中村敬三先生のとぼけた挿し絵が大好きだった。
"FMレコパル"には、たまに先生の絵のカセットインデックスがついていたが、もったいなくて、ほとんど保存用に切り離されて、本来の役目を果たしていなかった。
掲載されていたマンガの作者には、手塚おさ虫先生・さいとうたかを先生・松本零士先生・石森正太郎先生・高井健一郎先生・黒鉄ヒロシ先生など、そうそうたる方々がいらっしゃった。
石森正太郎先生のチック・コリアは偉く劇的で、とても好きで何度も読み返した。
松本零士先生の作品はいつもファンタスティックで好きだったのだが、たまに2ページぶち抜きで宇宙とかが描かれると、何か手抜きではないかと感じたこともあった。
一番期待していたのは、高井健一郎先生と黒鉄ヒロシ先生だった。
どちらもコメディ系のストーリーを掲載されていたからだ。
黒鉄ヒロシ先生の作品が何回載ったか、まるで覚えていないのであるが、特にその中で印象に残っているのは、"モーツァルト"と"エルビス・プレスリー"だ。
悲劇的な人生が、とても喜劇的に描かれていた。
懐かしくなって図書館で探したのだが、保存されていなかった。残念である。
なんか話がそれてしまったが、一時期マンガに傾倒しかかった私が、その後本格的にマンガ集めに再びこりだすのは、実は就職してからなのである。
じゃあその間、マンガ本と縁が切れていたのか。
そんなことはない。
実は、ハヤカワ文庫のテクニカラー・タイムマシン(モンキー・パンチ先生画)とか、ノースウェスト・スミスシリーズ(松本零士先生画)を読みあさりだしていたのである。
ちょっとエッチな挿し絵に、ワクワクしていた時期だった。
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