料理はかなり苦手である。
最初に覚えた料理といえば、キャベツの千切りくらいだった。
そのせいか、いまでもキャベツは好物の一つである。
ほとんど料理と呼べないが、当時(いつだったか、ともかく学生の頃)の私にはそれさえも難しかった。
ある日、その日も修行と称して、私は家の台所でキャベツの千切りをしていた。
当時はかなり慣れてきて、千切りはサクサクと進んでいたが、そこでどうなったか。
想像に難くない。
なんと、自分の爪を半分ほどそぎ落としてしまったのだ。
普通、包丁の刃がチョット爪に当たっただけでも相当痛い。
実際にやってみる必要はないが、経験のある方にはお分かりいただけるはずだ。
それが爪半分である。痛くないはずはない。
幸いにも無くなったのは爪の部分だけであったが、その日は調味料もかけてないのに、色鮮やかな塩味の千切りを食べる羽目になったのである。
それからも、料理に関して特に進展は見られなかった。
何が一番まずいかって、レパートリーが全然増えなかったのだ。
現在サイトで公開しているチャーハンでさえも、自分で作ろうとは思わなかった。
まあ、某国営放送の生活バラエティ番組も見ていなかったし(当時放送していたどうかはわからない)、今のようにチャーハンの素なんてものもなかった。
学生生活を終了する頃に出来るようになっていたのは、インスタントラーメン(これって料理の内に入るのか)と例のキャベツの千切りとギョウザ、ハムエッグと松前漬けだけであった。
ほとんど料理ともいえないものばかりだ。
なに? ギョウザを作れるのか? 変なツッコミはやめて欲しい。
焼くだけだ。
しかしこれでさえも、マスターしているのは堅焼き方式だけであり、最近流行っているというか常識化している半水煮方式は全くダメなのである。
最近どうもギョウザの焼きが気に入らないと思っていたのであるが、ようく考えたら依然とは異なる半水煮方式で焼いていたのである。
数々のサイトを参考にした。
あの国営放送サイトも熟読した。
でも、皮が破れるか焦げ付くかのどちらかなのである。
フライパンの半分くらい水を入れるように指示しているところもあるが、実際やってみればわかることではあるが、半分では多すぎるようだ。
なんと言っても、半分も入れるとギョウザがグシャグシャになる。フライパンの1/3以下でよいようだ。
私は堅焼き方式でギョウザの3面のうち2面を焼く方なのだが、半水煮方式ではこの2面焼きも無理なようである。
ムリをして2面焼きをしようとすると、どうしても皮が破れるか焦げ付く。
水がいらないことを唱っている半生ギョウザも向かないようだ。皮が破けやすい。
しかし、これだけの情報を集めた現在でも、半水煮方式は成功した試しがない。
7割の確率で成功する秘訣を修得したら、サイトで公開したいと思う。
どちらかといえば、ハムエッグの方が簡単だ。
これも国営放送の生活バラエティ番組でやっていたが、エッグの方を出来るだけトロ火で焼くのがコツだ。
しかしハムエッグの場合は、ハムも同時に焼かなければならない。
一緒に焼くとハムの方がチリチリになってしまう。
これの回避方法は、厚手のハムを使うことしかやっていない。
ハムなら何でもいいだろうくらいの考えで、薄手のサラダ用ハムとか20枚入りお得用ハムを使うと、まるでベーコンエッグになってしまう。
まあ、ベーコンエッグだと思って食べる分には、全然困らないのではあるが...
松前漬けの方は全然手間がかからない。
松前漬けのセットがあれば、最悪の場合100円千切り器でニンジンを下ろすだけだ。
だが千切り器による千切りでは、通常歯ごたえがない場合が多い。
薄すぎるせいだ。
やはり歯ごたえを期待するような場合は、包丁での千切りに限る。
一人暮らしをするようになってから、一つだけ覚えた料理がある。
カレー(シチュー)だ。
もっともこれも、私は材料を買ってきたら皮をむいて容器にルーと一緒にぶちこむ、電子レンジカレーである。
私のもっている電子レンジは、スイッチを入れたら後はおまかせだ。
かき混ぜる必要もない。
最近は流行らないようだが、この電子レンジはかき混ぜるのも勝手にやってくれる。
そうなのである。私の知っている料理は、基本的にほとんど手間がかからない。
サイトで料理を紹介するようにしたのは、自分で少しは料理が出来るようになりたい一心で始まったのものなのであった。
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