・ リファレンス | … 1. |
・ ドロップ・デッド・ステイマン | … 2. |
・ サポート・ダブル | … 3-6. |
・ サポート・リダブル | … 7-8. |
・ スプリンター () | … 9-15. |
・ コントロールを示すキュービッド | … 16-20. |
・ ジャコビ 2NT | … 21-24. |
・ スプリンター () | … 25-26. |
・ ニューマイナー・フォーシング | … 27-33. |
・ レスポンシブ・ダブル (オーバーコールに対して) | … 34-36. |
・ レスポンシブ・ダブル (テイクアウト・ダブルに対して) | … 37-39. |
・ クリス‐クロス (のフォーシング・レイズ) | … 40-44. |
・ 1‐2 の後の Kokish リビッド | … 45. |
| |||||||
|
―― はい。これは,ステイマンを覚えた人が,すぐに
使える平易なコンベンションです。
North の 1NT オープンに,そのパートナー South は, こんな手を持っています。
とても弱い手なので,普通ならパスするところですが,
手の形は 4‐4‐4‐1, つまり,クラブがシングルトンです。
この場合には 2をビッドします。
パートナーは,これを普通のステイマンだと思って,2, 2, 2 の
どれかを返してきますが,そのときには,目をつぶってパスします。
ステイマンの後もビッドが当然続くはずだったのが,急に打ち切られるので,
ドロップ・デッド・ステイマン (Drop Dead Stayman,ばったりステイマン(?) ) と呼びます。
North | East | South | West |
1NT | パス | 2 | パス |
2, 2, 2 | パス | パス |
―― はい。このコンベンションを使うときには,2 つ の条件
(1) 7 pts 以下である.
(2) 4‐4‐4‐1 の形である.
を守ります。 とくに,条件 (2) をきちんと守る必要があります。
[1] | A 7 |
K 9 3 | |
K J 10 8 2 | |
K 9 6 | |
( 14 HCP ) |
―― あなたがオープナーのときに,2 巡目のコールで掛けるダブルです。
あなたの手は,こんなふうです。
You | LHO | Pard | RHO |
1 | パス | 1 | 1 |
? |
―― あなたが ここで何をビッドするかは ちょっと後回しにして …。
パートナーの 1 は,どういう意味でしょうか ?
―― ハートは 4 枚以上ですから,5 枚の可能性もあります。
―― サポート・ダブルは,その可能性を見つけるためのコンベンションです。上のビッド経過で,あなたが何をコールするかは,ハートの枚数だけにより決まります。
(1) ハートが 4 枚のとき,2 をビッドします。
(2) ハートが 3 枚のとき,ダブルを掛けます。
これが,サポート・ダブル (Support Double)です。
(3) ハートが 2 枚以下のとき,上記以外のコールをします。
パスもありえます。
| ||||||||||
|
―― はい。
―― はい。このコンベンションを使っていれば,必ずこれを守ります。 これにより,パートナーは,あなたのハートの枚数を正確に知ります。
[2] | 7 4 |
K 10 6 | |
A K Q 9 7 5 | |
A J | |
( 17 HCP ) |
―― パートナーは,このダブルをパスできないので,必ず何かビッドします。
You | LHO | Pard | RHO |
1 | パス | 1 | 1 |
X | パス | 2 | |
(1NT, 2, 2) |
―― はい。要注意です。それ以外にビッドのしようが無い弱い手です。
―― はい。スペードのストッパがある 6 〜9 pts の弱い手です。
―― そこも,サポート・ダブルでの要注意点です。確かに,一般には レスポンダが新しいスートをビッドするのは フォーシングです。でも,この場合は例外で,フォーシングではありません。
| |||||||||||
|
―― ハートが 5 枚で 10 pts 以上あれば,3 をビッドして,4 に行くかどうかの判断をあなたに委ねてくるでしょう。
―― オープナーは,ほんとのミニマムでも,3 枚のサポートがあれば,サポート・ダブルを掛けます。
このとき,さっきもあなたが言ったように,パートナーの 1 が
6 pts しか保証していないことを忘れてはいけません。
ですから,パートナーが 2 を
ビッドできる状況でしか,このダブルを使ってはいけません。
You | LHO | Pard | RHO |
1 | パス | 1 | 2 |
X? |
1 をビッドしたレスポンダは,どの程度の手を保証していますか ?
―― はい。あなたがサポート・ダブルを掛けて,そのダブルがパートナーまで
行くと,パートナーは
たった 6 pts でも 何かビッドしなくてはいけない …。これが,
サポート・ダブルです。
パートナーがミニマムの可能性をつねに忘れないよう注意する必要があります。さもないと パートナーシップが壊れます。
でも,上の注意を守ることに気をつければ,初級者でも使いやすいコンベンションです。
他のコンベンションとは無関係に使えます。
―― あると便利なのですが,ありません。
―― はい。サポート・ダブルの単純な拡張です。
| ||||||||||
|
―― さっきと同じ手でもよいのですが,気分を変えるために,別の手で説明しましょう。
あなたがこの手 [3] を持っていて,1 オープン
したところ,パートナーは 1 をビッド
しました。すると,右オポが テイクアウト・ダブルを掛けました。
つまり,オークションが このように進んだのです。
ここで,あなたは何をコールしますか ?
You | LHO | Pard | RHO |
1 | パス | 1 | X |
XX |
You | LHO | Pard | RHO |
1 | パス | 1 | X |
XX | 2 | ? |
―― 左オポは 0 点でも,自分の長いスートをビッドするでしょう。
たとえば,右のようにオークションが進みます。
パートナーは,スペードが 5 枚あれば,
弱い手でも 2 を
ビッドするでしょうし,10 pts あれば 3 を
ビッドするでしょう。
また,スペード 4 枚の弱い手ならば,パスするでしょう。
このようにして,ダブルが掛かった場合にも,サポート・ダブルと同様の考え方で,
5 枚‐3 枚 のメジャー・スートのフィットを 見つけることができます。
―― 確かにそうですね。でも,無理に覚えようとする必要はありません。実戦の経験から 必要性を感じれば,少しずつ覚えていけます。
ですから,暗記しようとするのではなく,"○○ダブル" の意味を理解することが大切です。
たとえば,サポート・ダブル (あるいはサポート・リダブル) は,オープナーが掛けるダブルです。
これに対して,ネガティブ・ダブルは,レスポンダが掛けるダブルです。このように "誰が掛けるのか" というふうに分類して理解するのがよいでしょう。
オープン側 | ディフェンス側 | |
主 | サポート・ダブル | テイクアウト・ダブル |
副 | ネガティブ・ダブル | レスポンシブ・ダブル |
表にまとめると,上のようになります。
ただし,この中で非常によく使うのは,何と言っても
テイクアウト・ダブルです。これは,オープナーも使うことがあります。
その次によく使うのが,ネガティブ・ダブルです。それに比べて,サポート・ダブルとレスポンシブ・ダブルを
使う機会はぐーんと少ない。まぁ,必要を感じてから覚えればいいでしょう。
―― はい。1 回でそれを伝えるビッドはありません。
標準のビッドでは,1,2,2
あるいは 2,2,2 の
ようなつなぎのビッド (回り道ビッド,Temporizing Bid) を入れて,あとでゲームをビッドします。
―― はい。その通りです。
それで,スラムを逃がさないための道具として,2 つ のコンベンションがあります。
スプリンター と ジャコビ 2NT です。
この 2 つのコンベンションを比較すると,スプリンターの方が
(1) 要求される HCP が少ない.
(2) したがって,使用する機会が遥かに多い.
(3) その後のビッドが分かりやすい
という特徴があります。ですから,両方一緒にではなく,
スプリンターから覚えるのがよいでしょう。ジャコビ 2NT は,
ほんとうに稀にしか使いませんから。
―― スプリンターは,メジャー・スートでのゲームを保証し,シングルトン または ボイドが あることを示します。
スプリンター (Splinter) には,次の 4 つの条件
(1) ダミー点で数えて 13〜16 pts ある。
(2) 切り札が 4 枚以上ある。
(3) シングルトン または ボイドがある。
(4) シングルトンのカードは,Ace でも King でもない。
このすべてが必要です。ビッドス余地を多量に消費するので,沢山の情報を正確に
伝えるのでなければ,意味がありません。
| ||||||||||
|
―― パートナーの 1 オープンに対して, South の あなたが この手 [R-1] を持っているとき,上の 4 条件をすべて満たしているので, クラブのシングルトンを 4 により示します。
―― オープナーは,スラムの可能性を考えます。
判断の基準として,このような場合,両方の手に「無駄」がなければ,
合計 30 pts 程度でスラムがあります。
―― 33 というのは,一般の数字として重要です。ところが,いまは,
レスポンダが切り札を 4 枚持っている。
この条件 (2) が ポイントです。
合計 9 枚の切り札があるので,8 枚の場合に比べて,
ラフにより ほぼ 1 トリック 余分に取れる。
ですから,33 − 3 ( 1 トリック分) = 30 pts あれば,十分です。
―― はい。ダミー点 (DP) を含みます。
上の例 [R-1] では,あなたの DP が 3 点なので
11 HCP + 3 (クラブのシングルトン) = 14 pts
です。オープナーが (LP で数えて) 16 pts 以上なら,スラムの可能性があります。
|
|
North | East | South | West |
1 | パス | 4 | パス |
4 |
―― レスポンダであるあなたは,4 をビッドして,A を示します。このように下のスートから順に 互いにコントロールを示します。
North | East | South | West |
1 | パス | 4 | パス |
4 | パス | 4 | パス |
4NT | パス | 5 | パス |
6 | パス | パス | パス |
Useless K | |||||||||||
|
|
North | East | South | West |
1 | パス | 4 | パス |
4 | パス | パス |
このような状況下で オープナーは,ダミーのシングルトン・スートに 持っている K, Q, J を 0 点と数えて, 自分の手の強さを 再計算し,合計 30 pts 以上ならばスラムがありうると考えます (William S. Root & Richard Pavlicek: "Modern Bridge Conventions", p.203)。
―― 慣れないうちは,ちょっと時間を取って,上のように きちんと計算するのが良いと思います。
間違えないことが大切ですから。
「ルールオブ 30」 とでも呼んで,この再計算を記憶するのがよいでしょう。
スプリンターでは
(A) オープナーは,このようにして自分の手の強さを再評価する。
(B) レスポンダは,その判断を尊重する。
この 2 つ が大切です。
詳しくは,山田和彦さんの講座をお読み下さい。
| ||||||||
|
―― オーバーコールがあった場合には,スプリンターは無効であり,ウィーク・ジャンプシフトを意味します。
たとえば,右の 4 は スプリンターではなくて,
このような手の場合です。
North | East | South | West |
1 | 2 | 4 |
North | East | South | West |
1 | 2 | 3 |
―― スプリンターから話が逸れますが,その場合には,3 の代で
このようにキュービッドします。
このキュービッドは,本来はゲーム・フォーシングを意味しますが,現在では,
リミット・レイズ以上 (キュービッド・レイズ) の意味に使われています。
North | East | South | West |
1 | X | 4 |
―― 一般に,「不必要なジャンプ」が スプリンターです。
たとえば,1 オープンに対して
2 は 10 pts 以上を示して,1 回フォーシング,
3 は ストロング・ジャンプシフト (19+pts),
4 は 不必要なジャンプシフトなので,スプリンター
と理解します。
―― 結論から先に言うと,それはいけません。
理由は,17+ pts の手は,強すぎるからです。
[R-2] | K 10 6 4 |
A J 4 | |
A Q 8 7 2 | |
3 | |
( 14 HCP ) |
―― はい。強すぎては困るのです。
試しに,先ほどのレスポンダの手 [R-1] を強くして
みましょう。ここでは,
J を取り除いて,
その代りに A を加えました。
レスポンダの この手 [R-2] は,
3 DP ( シングルトン) + 14 HCP = 17 pts
を持っています。
|
|
North | East | South | West |
1 | パス | 4 | パス |
4 | パス | パス |
―― はい。上の手 [R-2] は,スプリンターを使うには 良すぎるのです。
ときどき,
―― 17+ pts あれば,オープナーの 13 pts と合わせて 合計 30+ pts ですから,
既にスラム圏内です。
シングルトンやボイドが あっても,ジャコビ 2NT を使います。
North | East | South | West |
1 | パス | 3 | パス |
3 |
―― はい。いくつかの簡単な約束があります。
(1) キュービッドは,4 の代で開始する。
(ただし,右の場合は例外で,3 から始まる。)
(2) なるべく経済的に,下のスートから順番に互いにキュービッドする。
(3) 切り札スートをビッドすると,そこで打ち止め (サインオフ) になる。
こんなところです。付け加えると
(4) 4 の代では,原則として,第 1 コントロールを示す。
(5) そして,必要があれば,ブラックウッドを使う。
(6) ただし,第 2 コントロールまで確認する場合には,
ブラックウッドを諦めて,5 の代でキュービッドを続ける。
―― はい。確かに,危険です。
それを避ける方法として,イタリア式キュービッド (Italian Control Cuebidding) というのがあります。
ただし,これには,二人がよく了解していることが必要です。
―― どこかで最初に説明しましたが,ここでは「キュービッド」という言葉を広い意味で
使っています。
ですから,「コントロールを示すキュービッド」という言い方で 何の問題もありません。
けれども,近年はキュービッドの格下げが起こり,到る処でキュービッドが使われるようになりました。その場合の「キュービッド」は,狭い意味です。そこで 誤解を避けるために,単に「コントロールを示すビッド」と呼びます。
―― さっきも言ったように,これは,ペアを組む二人がよく了解して使うものなので,
その点を忘れないで下さい。
この方式の特徴は,
―― こういうハンド [A] を考えてみましょう。
|
|
|
―― キュービッドにイタリアンを採用していると,話は簡単です。
North の キュービッド 4 は,同時に
AK の両方を否定しています。
(なぜなら, A または K のどちらかを
持っていれば,4 と
キュービッドしたはずです)
ダイアモンドにコントロールが全く無いことを知った South は 4 をビッドして,打ち止めにします。
―― 標準方式では,North のキュービッド 4 は A を
否定します。
けれども,K を否定していません。
諦めるには,まだ早い。下のハンド [B] の可能性が残っています。
これなら,スラムがあります。
|
|
|
|
|
|
―― 順を追って,キュービッドを見ていきましょう。
(1) South のキュービッド 4 は,A,K のどちらかを保証します。
(2) North は,K を持っているので キュービッド 4.
これが A, K のどちらであるかは,South には分かりません。
(3) South は,K を持っているので キュービッド 4.
これが K であることを North は知ります。
(4) ここでの North の判断は難しい。
どちらが主導権を取るかという問題です。
普通は,自分の方が弱い手なので,4 をビッドして,South に
ブラックウッドしてもらおう,と考えます。
しかし,今は特別で,North にはコントロールの状況が良く見えています:
(4a) は,鋼 (はがね) のように硬い (これは,South には分かりません).
(4b) は,第 2 コントロールを自分が持っている。
(4c) は,パートナーが 少なくとも第 2 コントロールを持っている.
(4d) それなら,自分がブラックウッド。
South に Ace が 2 枚あれば,6 はできる。
もしも 3 枚あれば,7.
―― はい。スラムの例を本などで読むときには,
どちらが主導権を取っているかまで注意して読むとよいでしょう。
イタリアンの場合には,とくに これが重要です。
―― どちらを使うにしても,ペアの間でよく理解していることが必要です。
ネットのブリッジでは,標準方式が普通でしょうね。でも,イタQ の方が優れていると私も思います。
標準方式は,ふたりがどちらも良いコントロールを持っていることを前提にしています。
上に出てきた スプリンター/ジャコビ 2NT の場合,オープナーもレスポンダも どちらもオープンできる程度の
強さを持っているので,標準方式で互いにコントロールを示せます。
しかし,2 オープンした場合は,全く違います。
オープナーは沢山のコントロールを持っていますが,レスポンダは持っているコントロールは少ない。ですから,第 1, 第 2 の区別なしにコントロールをビッドするしかありません。それなら,
いつでも イタQ にしておく方が分かりやすい。
2/1 でスラム・トライする場合は,ふたりが同じ程度の強さを持っているので,標準方式で
十分なはずですが,その場合でも,Eric Rodwell さんはイタリア方式を推奨しています。
その理由は,3 の代からもキュービッドを開始できるからです。
―― その前に,ちょっぴり前置きが必要です。
なぜ,2NT を使えるかという …。
1, 1 オープンに対して,
ノートランプ向きの手の場合に,2NT や 3NT を直ちにビッドする必要はありませんね ?
とりあえず 2 や 2 をビッドしておいて,
あとで 2NT や 3NT に戻せばいいですから。
そこで,空き家になった 2NT を別の目的に使います。
これが,ジャコビ 2NT です。
| |||||||
|
―― ビッドの前に,状況を把握しておく必要があります。
ここで,2 つの筋道に戻って見て下さい。
また,ジャコビ 2NT を適用する点数範囲は,人により違いがあります。
一番ゆるいのは,13 pts 以上無制限というものですが,山田和彦さんは,その講座の中で,
ゲームを保証すると言っても,ミニマムのハンドではジャコビ 2NT はほとんど機能しないので,
スプリンター = 11〜14 HCP で シングルトン / ボイドのあるハンド,
3NT = 12〜14 HCP のバランス・ハンド,
… もう一つの「空き家」をこのように転用します。
2NT = 15 HCP 以上のすべての種類のハンド
を推奨しています。
「堂々と」という表現は,この最後の条件の言い換えです。
|
|
|
―― では,やってみましょう。
(1) South の 2NT を受けて,North は 3 により
シングルトンを示します。
(オープナーは,たとえ最低限でオープンした場合でも,シングルトンがあれば,必ずこれを示します。)
(2) これにより,North の絵札が にあることを South は知ります。
(3) そこで South は 4 に
より A を示します。
(4) このとき,North の目には,状況が明白です。
したがって,ブラックウッドを使います。Ace が 1 枚ならば 6 を,2 枚
ならば 7 をビッドします。
|
|
|
―― 分かりやすい表現は,
A K Q のうちの 2 枚 を含む 5 枚,または
A K Q J 10 のうちの 3 枚を含む 5 枚
です。でも,そういうことより,5 枚のスートをジャンプして示す意味を理解していることが重要です。
―― 上にも書いたように,この状況では,ゲームがあることは分かっている。
あとは,スラムがあるかないか …。
つまり,このジャンプ・ビッドは,
(1) このサイドスートで コントロール と エスタブリッシュ の両方を狙っている。
(2) 他にシングルトンのスートがある。
この 2 つ のことをパートナーに伝えます。レスポンダは,この意味を理解して,さらにビッドを続けるかどうかを判断します。
下のリンク (David Lindop) に分かりやすいハンド例が載っています。
―― それについても,リンク先をお読み下さい。
5 枚のサイド・スートがあれば,シングルトンがあることは自明ですね。
でも,シングルトンがあるだけだったら,5 枚の良いスートがあるかどうかは分かりません。
―― その場合には,ボイドのスートを 3 の代でビッドします。
ボイドがある手は 見かけよりずっと強いので,良い 5 枚のスートをジャンプしてビッドするのは損です。
次の機会にボイドのスートをもう一度ビッドできれば,ボイドだったことが伝わるでしょう。
―― うーん。これについては (どのくらいよく使われているかは),知りません。
もともと, の場合でも,スプリンターを使う機会は少ない (ですから,
これがうまく決まると,とても良い気持ちがします)。
それが になると,11 トリック必要だから,もっと良い手でないといけないし,
おまけに使う条件が厳しいから,さらに機会は少ない。
のスプリンターについては,Mike Lawrence と Audry Grant が触れています (下記リファレンス)
の スプリンターと言うと …。
(1) 切り札が 5 枚以上ある.
(2) ゲームを保証するから,パートナーが最低限だとして,
ダミー点で数えて 16 pts 以上を持っている。
(3) ボイドまたはシングルトンがある。
(4) シングルトンのカードは,Ace でも King でもない。
(5) さらに,これに加えて,メジャー・スートはどちらも 3 枚以下。
| ||||||||||
|
―― レスポンダのハートがシングルトン (またはボイド) であることを
考慮に入れて,二人のあいだで
3NT,5,6
の中から最適のコントラクトを探します。
―― はい。使いたければ…。
[2] | 3 |
A Q 10 9 6 5 3 | |
7 3 | |
10 8 4 | |
( 6 HCP ) |
―― 上のビッドは,確かにスプリンターに使えますが, このダブルジャンプは,ウイーク・ダブルジャンプシフトにも使うのです。
たとえば,こんな手です。
簡単に言うと,3プリエンプトしたいような (あるいは,それより内容の悪い) 7 枚カードの手です。
1 つ のビッドを 2 通りに使うことはできませんから,どちらの目的に使うかが問題です。
―― どちらでもいいから 自分で考えて決めなさい,と Mike Lawrence は言っています。
結局,どちらの場合が多いか,それによって得られる利益がどのくらい大きいか,を自分で判断して決めるのがよいでしょう。
オープンの場合には,
ダブルジャンプ・シフトを,プリエンプトよりもスプリンターに使うのが普通です。
オープンの場合には,
ビッドする機会の多さという点では, へのダブルジャンプ・シフトを プリエンプトに使うのがよいと思います。
|
―― さっきの手 [1] を持っていて,1 オーバーコールが入れば,
この 3 の意味は,こんどは間違いなく スプリンターです。
Pard | RHO | You | LHO |
1 | 2 | 3! |
[A] | K J 7 4 2 |
Q 10 6 | |
J 3 | |
A 9 7 | |
( 11 HCP ) |
―― 複雑なコンベンションなので,初級のうちはお勧め
できませんが …。
パートナーが 1 オープンしました。
あなたの手は ⇒
Pard | RHO | You | LHO |
1 | パス | 1 | パス |
1NT | パス | 2! |
―― はい。そう返事したところ,パートナーからは 1NT が返ってきました。よくある場合です。
ここで 2 をビッドするのが,ニューマイナー・フォーシング (New Minor Forcing,NMF) と
呼ばれるコンベンションです。
Pard | RHO | You | LHO |
1 | パス | 1 | パス |
1NT | パス | 2! |
―― 一般には,その通りです。
でも 今は,オープナーが 1NT をビッドしたので,そうではありません。
標準のビッドでは,この 2 は ノン・フォーシングです。
オープナーは,スペードとダイヤモンドを比べて
都合の良いほうを選びます。ダイヤモンドが良ければ,パスして構いません。
その標準の取り決めを変更して,とりあえず 1 回フォーシングにするのが,NMF というコンベンションです。
―― 次の 2 つの条件 (1) と (2) を 両方とも満たしている必要があります。
(1) 最初にビッドしたメジャー・スート (上の例では ) に 5 枚必要。
(2) 11 HCP が必要 (上限なし)。
このほかに,
(3) スペードが 4 枚でも,
ゲームが確実な強い手を持っていて,でも 最適の種別が不明な
場合には,1 回フォーシングを掛ける目的で NMF を使う。
―― 1NT の意味を復習しながら,考えましょう。
(1) オープナーは,あなたの 1 をサポートできずに 1NT をビッドしました。
なので,そのスペードは 3 枚以下です。
でも,もしかして 3 枚あるかもしれない。 3 枚だと,
あなたの 5 枚と合わせて 8 枚になるので,
ノートランプではなく,スペードのコントラクトの方が安全です。
何とかして,3 枚あるかどうか探れないだろうか …。
(2) 1NT をビッドした
オープナーの手は 13〜15 pts です。
もしもこの上限ならば,あなたの手と合わせて,ゲームが
できます。そのために逆算した数値が 11 HCP です。何とかして,
上限かどうかを知ることはできないか …。
―― 標準のビッドでは,ここで 2NT をビッドして,3NT に行くかどうかの判断をパートナーに委ねるしか ありません。スペードの枚数を調べるというようなことは,標準のビッドでは不可能です。 ところが NMF は,きめ細かいビッドにより,上の 2 つ の問題を同時に解決します。
―― はい。その通りです。確かに,虫のよいビッドですね。
ダイヤモンドについては何も保証しない 人工的な問い合わせのビッドです。
―― いろんな場合を想定して細かく説明すると複雑になるので,はじめに方針をまとめます。下の 順序でビッドを考えます。
[A] ハートが 4 枚あれば,2 をビッドする。
これは,レスポンダ (あなた) とのあいだで ハートの 4‐4 フィットを見逃さないためです。
[B] スペードを 3 枚持っていれば,その手の強さに応じて
下限ならば 2 を,上限ならば 3 をビッドする。
[C] スペードが 2 枚以下で,スペード以外に (ダイヤモンドも含めて)
ストッパがそろっていれば,その手の強さに応じて
下限ならば 2NT を,上限ならば 3NT をビッドする。
[D] スペードが 2 枚以下で,ストッパがそろっていなければ,
ストッパのあるスートをビッドする。
Pard | RHO | You | LHO |
1 | パス | 1 | パス |
1NT | パス | 2 | パス |
? |
―― はい。ビッドの経過を さっきと同じにして,オープナーのビッドを考えましょう。
[A1] | 10 8 5 |
K J 7 3 | |
A 9 | |
K J 9 4 | |
( 12 HCP ) |
―― はい。その通りです。
[A2] | K 9 |
K 8 4 2 | |
A 5 4 | |
K J 10 9 | |
( 14 HCP ) |
[B1] | 10 6 4 |
K 7 5 | |
A Q | |
K 8 6 3 2 | |
( 12 HCP ) |
―― ハートが 3 枚以下でも,スペードが 3 枚あれば,スペードをビッドします。
これが [B] のタイプです。
[B1] では,スペードが 3 枚あるので 2をビッドします。
[B2] | K Q 2 |
A 6 5 | |
Q J 10 | |
Q 8 7 2 | |
( 14 HCP ) |
―― はい。 その場合には NT を目指します。
| ||||||||||
|
| ||||||||||
|
―― たとえば,こんな場合です。
もしも と が
逆だったら,1 オープンして,
ここで自分のスート を 2 の代で リビッドできます。
しかし,今はそれができません。
この手 [D1] の場合には,2 巡目に 1NT をビッドしたのが間違いで, 2 を リビッドしておくべきでした。
Pard | RHO | You | LHO |
1 | パス | 1 | パス |
1NT | パス | 2 | パス |
3 |
[D2] | K 9 |
K 6 3 | |
10 9 7 | |
A K J 8 4 | |
( 14 HCP ) |
―― [D2] ならば,3 の代に上がっても安全です。
―― 何でしょうか ?
Pard | RHO | You | LHO |
1 | パス | 1 | パス |
1 |
| |||||||||||||||
|
―― そこは,心配ですね。あなたの手は (右に再掲) →
これで,オークションが右のように進みました。
Pard | RHO | You | LHO |
1 | パス | 1 | パス |
1NT | パス | 2 | パス |
2 | パス | 2 | パス |
? |
Pard | RHO | You | LHO |
1 | パス | 1 | パス |
1NT | パス | 2 | パス |
2 | パス | 2 | パス |
2NT | パス | ? |
| ||||||||||||
|
―― コンベンションというのは,本来のビッドを別の目的に転用するので,
困ることがもちろんあります。
たとえば,あなたが こんな手を持っていて,オークションが右のように進んだとします。
スペードとクラブが 5‐5 の弱い手なので,ここで 2 を
ビッドして,オープナーにどちらかを選んでもらいたい。
標準のビッドでは,それが可能です。
けれども NMF を使っていると,2 が別の意味になってしまいます。
―― これのうまい解決策はありません。
もしも 強い手だったら,2 をビッドして,それが
NMF と解釈されても, その後のビッドで補正できます。でも,上のような弱い手では,それができません。こういう
手では,パス か 2 のどちらかを選びます。
―― 1NT をビッドしたパートナーはいつでもパスできるので,良い手を持っているレスポンダの
ビッドは むずかしい。
1NT の時点で二人がビッドしたスートは 2 スートだけなので,FSF (第 4 スートフォーシング) は使えません。
それで,NMF 以外に,レスポンダが使えるフォーシングのビッドは,ジャンプシフトとリバースです。
ここで言う リバースとは,自分 (レスポンダ) が最初にビッドしたスートより高位のスートをビッドすることを指します。
たとえば,最初に 1 レスポンスして,2 巡目に 2 をビッドするのが,リバース・ビッドです。
ジャンプシフトも リバースも,どちらもゲーム・フォーシングのビッドです。
… ぁ,これについてはもう説明しましたね。
一方,NMF は 1 回だけのフォーシングです。
―― オーバーコールした人のパートナーを アドバンサ (Advancer) と呼びます。オーバーコールを前進させる (advance) 人 という意味です。
―― はい。そうです。Responsive Double (応答ダブル) …。
―― はい。むずかしい名前です。でも,テイクアウト・ダブル や ネガティブ・ダブルの感じが分かっていれば,理解 できるはずです。簡単に言うと,
| ||||||||||
|
―― あなたは,こんな手を持っています。
あなたがディーラーですが,オープンできる手ではないので,パスしました。
すると,左オポが 1 オープンしました。
パートナーがそれに続いて 1 オーバーコール,
右オポ (レスポンダ) が 2 に上げました。
つまり,オークションが右のように進んだのです。
ここで,あなたは何をビッドしますか ?
―― このように 3 人が全員ビッドした場合には,何をビッドするかを考える前に,3 人の手の強さを把握する必要があります。
―― 左オポはオープンしたので,13 pts 以上を持っている。
右オポはそれを 1 つ 上げたので,6 pts 以上を持っている。
一方,あなたのパートナーは 1 オーバーコールしたので,標準的に考えると 10 pts を
想定できる。ここで,あなたが 9 HCP 持っていることを考え合わせると,
3 人が どれも この下限の強さだと考えられます。
言いかえると,どちらの側も合計して 20 pts くらい …
つまり,どっこいどっこいです。
こういうどっこいどっこいの状況でコントラクトを勝ち取るには,HCP よりも,
切り札の強さが必要です (LoTT に沿った考え方)。
オープン側は,弱い手ながら,すでに を切り札に決めました。ところが,あなたの側は,まだ切り札が決まっていません。
は,あなたがシングルトンなので,切り札にはなりません。ところが,あなたは, と を
両方とも 5 枚持っている。もしも,このどちらかにパートナーが 3 枚持っていれば,それを切り札にして対抗できます。
You | LHO | Pard | RHO |
パス | 1 | 1 | 2 |
X |
A Q 8 6 2 | |
4 2 | |
Q J 5 | |
9 5 2 | |
( 9 HCP ) |
―― 8 pts くらいから。手の強さに 上限はありません。 ただし,上に説明したように,他の 3 人が全員ビッドして いるので,そんなに強い手ではないのが普通です。
それから,重要な条件として,オープンされたスートを レスポンダがサポートした場合に限ります。
上の例の場合,1オープンを
レスポンダが 2 とサポートしています。こういう場合に限ります。
つまり,「相手側の切り札が既に合意されていて,自分たちの切り札が未だ決まっていない状況」で使います。
You | LHO | Pard | RHO |
パス | 1 | 2 | 2 |
X |
―― ビッドされていない 2 スートの枚数は,5‐5 が望ましいですが,良い 4 枚ならば, 5‐4 でも構いません。
| ||||||||||
|
―― オークションが 右のように進んだ場合ですね。
この状況では,レスポンシブ・ダブルを考えません。
―― この場合には,手の強さがどっこいどっこいではありません。
それに,もしも,さきほどの手 [右に再掲]
を持っているあなたが ここでレスポンシブ・ダブルを
掛けて,運良くパートナーが (絵札なしの) 3 枚の切り札で
サポートしてくれたとしましょう。
その場合,パートナーの手に エントリは ほとんどありません。
そのため,パートナーの長いスペードが,役に立ちません。
結局,パートナーが 2 のようにプリエンプトした場合には,あなたの側の
切り札は, スペード以外には考えられません。あなたがこれをサポートできないのなら,相手側にコントラクトを
譲るしかありません。
こういう状況でレスポンシブ・ダブルを考えるのは,無意味です。
―― その場合にも,レスポンシブ・ダブルを使えます。
ブリッジの本の説明は,こちらの方が多いです。
この場合のサンドイッチの形は,次の 4 通り (これで全部) です。
|
|
|
|
―― 簡単かどうかは分かりませんが …。
その前に,テイクアウト・ダブルへの答え方を復習しておきましょう。
パートナーがテイクアウト・ダブルしたとき,どういう方針でビッドするかを。
―― そうですね。それに加えて
(3) メジャー・スート () を優先する.
というのがあります。 と の長さが同じだったら, をビッドします。
―― 結論を言うと,この方針でビッドするスートを決められないときにダブルを掛けます。 これが,今の場合のレスポンシブ・ダブルです。
8 7 5 4 | |
A 9 8 2 | |
9 3 2 | |
A 7 | |
( 8 HCP ) |
―― 例を挙げて説明しましょう。
この手を持っている場合,ビッド経過が (B1) や (B2) だったら,話は簡単ですね。
―― ところが,(A1) とか (A2) の場合には どうしますか?
―― はい,その通り。
ここでダブルを掛けて, のどちらか良い方をパートナーに選んでもらいます。つまり,ここでのレスポンシブ・ダブルは,
「パートナーさん, のどちらか良い方を選んで下さい」
と伝えているのです。
Q 10 5 3 | |
9 6 3 | |
K J 8 4 | |
K 9 | |
( 9 HCP ) |
―― では,こんな手 …
この手をあなたが持っている場合には ?
―― はい。ですから,この場合には,レスポンシブ・ダブルを使う必要はありません。
J 10 2 | |
9 5 | |
K 9 3 2 | |
A J 7 6 | |
( 9 HCP ) |
―― いいえ。もう 1 つ あります。
この手をあなたが持っている場合には ?
―― はい。この場合にも レスポンシブ・ダブルを使って, の良い方を パートナーに選んでもらいます。
You | LHO | Pard | RHO |
パス | 1 | X | 3 |
? |
―― 使えます。レスポンダの 3 は, ダブルに対してジャンプしているので,9 pts 以下の 弱い手を意味します。したがって,この場合にも遠慮なく使えます。ただし,パートナーの ビッドが 3 の代になるので,8 pts くらいは必要です。
|
|
―― はい。2 通りあります。フォーシング・レイズ と リミット・レイズです。
―― はい。ではまず,フォーシング・レイズから …。
10 7 | |
A 5 | |
A Q 5 4 | |
Q J 7 6 3 | |
( 13 HCP ) |
―― このあとは,3NT,4,5 を目指します。
とりあえずは,ストッパがあれば,3NT が目標です。
―― (B) リミット・レイズは,
3 | |
K 9 8 | |
K 10 8 5 | |
A J 8 6 2 | |
( 11 HCP ) |
―― レスポンダが手の狭い範囲 (Limits) を示したので,オープナーは,自分の手が
弱くてゲームが無いと思えば,パスします。
強い手で 3NT, 4 の可能性があると思えば,上と同じようにビッドを進めます。
―― ダブルレイズは,メジャー・スートでもありますね。
1 → 3
1 → 3
のように …。
―― たしかに,今では そうです。でも,かつては,メジャー・スートも,ダブルレイズは フォーシング・レイズでした。
―― はい。ですから,1 オープンして,パートナーから 3 が
返ってくると,すごーく安心しました。今では,3 が返ってきても
安心できませんが。
それはともかく,かつては,メジャーも マイナーも どちらも,
ダブルレイズはフォーシング・レイズだったのです。
そういうわけで,ちょっと旧いものでは,フォーシング・レイズが採用されています。しかし,今の標準では,メジャーとマイナーの両方について,ダブルレイズは リミット・レイズの意味に使われています。
―― はい。その埋め合わせとして使えるのが,クリス‐クロス (Criss-Cross) というコンベンションです:
リミット・レイズには,さっきのようにダブルレイズ
|
|
|
|
―― はい。その通りです。しかし,1 オープンに対して いくら強い手だからと言って,同じくマイナースートで 2 と
ジャンプシフトする必要は ほとんど無いので,2 を このように
転用します。
面白いことに,リミット・レイズ (3, 3) より強い手のフォーシング・レイズ (2, 3) の方が,ビッドの代が
低くなっています。
3 | |
K 9 8 | |
K 10 8 5 | |
A J 8 6 2 | |
( 11 HCP ) |
| |||||||
|
―― あ,はい。そうですね。それでは,みすみす左オポさんに 1 とか 1 を ビッドされてしまう。
Pard | RHO | You | LHO |
1 | X | 2NT |
―― そこが,ちょっと単純な話ではありません。
―― 一言でいうと, と の違いです。
の場合には,
ジョーダン 2NT をリミット・レイズ (以上) の意味に使うことには,何の問題もありません。
なにしろ,オープナーは 5 枚
以上の切り札,レスポンダは 4 枚の切り札を持っているので,
種別は既に決定しています。
この場合,2NT というコールは,全く人工的であって,「NT コントラクトをやってみたい」という意味は 全然ありません。
―― の場合には,
事情が全く違います。たしかに,クラブでフィットがある。でも,だからといって直ちに 5 を目指すわけではありません。
とりあえずの目標は 3NT です。
―― そういうわけで,ここで あなたが 2NT というビッドをするのは問題がある。
もしも コントラクトが最終的に NT に落ち着くのだったら,パートナーが ディクレアラーになる方が
よいでしょう。
―― はい。考え方がちょっと難しいかもしれませんが,でも トランスファというのも,そういう種類の ビッドでした。レスポンダがディクレアラーになるのではなく,オープナーがディクレアラーになる方が有利です。
―― はい。
Pard | RHO | You | LHO |
1 | X | 2 |
―― ダブルが掛かった状況では,そこまで区別してビッドすることはできません。
メジャー・スートの ジョーダン 2NT と同様に
リミット・レイズ または それ以上 (Limit Raise or Better)
のハンドの場合に,クリス‐クロスを使います。つまり
|
|