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電子手帳
電子手帳やPDAの元気がなくなって久しい。
私の電子手帳コレクション(使っているからコレクションとはいえないのかもしれないが)は、シャープのPAシリーズから始まった。
スケジュール入力のしやすさや、アドレス帳、メモ帳、どれも非常に使いやすかった。
ただ、表計算が貧弱すぎて、これだけはどうにかして欲しかった。
とにもかくにも、おかげでその後入手したザウルスの使いづらさといったらなかった。
加えて、ザウルスの蚊の泣くようなアラームには参った。
街中で鳴っても、気づくことはほとんどなかった。
アラームの音量調整機能に惹かれて、その後WindowsCEを購入したが、こいつは電池寿命が短すぎて、毎日充電しなければならなかった。
たまに充電を忘れると使えないという、とんでもない欠点があった。
この頃になると、使いやすい電子手帳がどこからも出てこなくなって、ウズウズするようになってきた。
近年のPalmシリーズの、携帯のようなアラームサウンドには心惹かれたが、用件のタイトルを先に入力しないと、登録時のデータがパーになるという初歩的な重大バグあり、購入を見合わせた。
どうしてこう、どのメーカのものも帯に短し襷に長しなのだろうか。

インターネットでPDAの討論会の内容を読んでみると、「PDAはインターネット接続性が悪いから衰退した」という、とある重鎮の方のご意見が会場を支配しているように見受けられた。
だがPDAでインターネットを見られるようになって、販売数がのびただろうか。
答は簡単だ。
皆さんご存じのように、全くのびていない。いや衰退が早まってさえいえる。
しかしどういうわけか、"インターネット接続"や"メディアプレイヤー"とか"カメラ"とかをPDAにつけたがる、メーカーサイドの御仁が必ずいらっしゃるのである。
PDAが売れないので、多機能化を目指そうとしているのはわかるのであるが、その多機能化は必ず値段に跳ね返ってくるし、値段の割に使えないので、そんなものは誰も買ってくれない。
一方で、PDAの根幹をなす肝心のPIM機能が充実しているのかといえば、街中で聞こえないアラームは言うに及ばず、入力や閲覧・検索機能はおそまつそのものだ。
入力のしやすさや閲覧・検索を実装した手の掛かるPIMを展開する前に、お手軽で話題を作れる機能に走っているだけに思われるのだ。
充実させたPIMでは、話題性に欠けるということなのだろうか。
PIMという考えがお粗末というなら、モバイルパーソナルデータベースというアプローチをという考え方はどうであろうか。
なに? PIMと大して変わらない? まあ聞いていただきたい。
データベースといっても、近年はすぐに多機能化と結びついて、やっぱり音楽データとか映像データとか言い出すことになるのだが、そういうことではない。
住所・電話番号・スケジュールに他にも、外にもって出たい音楽・映像データ以外の情報はいっぱいある。
買いたい商品や店などの情報、所持している物(CD・本・データ)の情報など。
品物といっても、本や雑誌、電化製品、文房具など、その形態は様々だ。
そういう情報をひとつの画面に出力するためのデータベースだ。
PCとPDAの両方でこれを管理できれば、そのメリットは大なはずだ。
これらは基本的に、データのほとんがテキストである。
持ち歩けることの意義は非常に大きいだろう。

簡単にPIMとして実現できることも、非常に多い。
が、現在一般には実現されていないことの方が多い。
携帯に負けないアラーム機能とメモ機能、そしてまだどこもやっていないバイブレータ機能が付いていれば、ユーザーは大挙して戻ってくるはずだ。
マルチメディア系でない簡単に売り上げを上げるPDA、それはこんなものであろう。
1.街の喧噪の中でもハッキリと聞こえるくらい大音量で鳴るアラーム。
2.アラームができないときに、バイブで知らせられること。
3.12桁計算機能や、表計算ソフトはオプション化せず、初めからつける。
4.スケジュール、アドレス帳、メモ帳が、入力・閲覧のしやすいこと。
5.液晶ににフタがないなんてのは問題外。液晶保護フタを背面に回せるもの。
6.電池は単三1本か単四2本。これで1週間は持たなきゃウソである。
なんのことはない。要は、シャープのPAーX500(電子手帳)に大出力アラーム・バイブと表計算をつけただけなのである。
費用も現行の物と大して変わらない。メールなんて、おまけで開発すればいいことだ。
だがこの10年〜15年間、開発会社同士が競合他社との無意味ないつばぜり合いをしてきたおかげで、いわゆるPDAは10年前の電子手帳にも劣るものを購入者に提供するようになった。
以上のものを二万円以下でクリスマスに売り出せば、PDAの市場はほとんど独占したも同然であろう。
携帯と合体を考える前に、技術陣にはしっかりとした製品を世に出して欲しい、と願うばかりである。
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