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くだもの論
1年間で、一番口にする果物はなんであろうか。
バナナ?
そうかもしれない。こいつは、ほとんど季節を選ばない。
いまではヘタをすると一房100円以下で売っていることもある。
何かチョットお腹がすいたときや、チョコットだけ甘いものが食べたくなったときには、最適な食べ物である。
房で購入することが多いものなので、食べ終わるとすぐになくなってしまう、ということがないのもよい。
私も、自分の好きな果物ベスト5に入る。

ついこの前までは、ナシがうまかった。
私は何か食べたい果物をひとつあげろといわれたら、一番にナシを上げるくらい、ナシが好きなのである。
そのころは、夕飯に必ずといっていいほど、ナシを食べた。
たまに、とんでもなく渋いナシに当たることがある。
しまった。切るときに、欲張っては行けないのだ。
ナシを縦に割ると、真ん中くらいには他より白い部分が、丸くなっているのが分かる。
ここが渋いのである。
なら、それさえはずせば甘いのかというと、その考えの方が甘い。
白い部分をぎりぎりで外したりすると、やっぱり渋い(すっぱい)のだ。
こんなに捨ててしまっては罰が当たるのではないか、というくらい外すことが肝心だ。
あまりのもったいなさに涙が出てきて、食べるところがなくなってしまうのではないかと思われるに外す。
私の経験だけからいえば、大きなナシよりも小さな方が、中心部の渋い分が小さく甘いような気がする。
最近は、大手スーパーなどでは時として1個100円で売っていることも多い。
来年も、今年のように当たり年であることを期待したい。

今年の春は、イチゴをよく口にした。
食卓によくイチゴが現れるようになると、春が来たなあと思うのである。
イチゴの食べ方、どんなものがお好みですか。
コンデンスミルクをかけて食べる?
いいですね。
でも、余ったコンデンスミルクの口先って、固まってガチガチになったりしませんか?
別に固まってしまったって、どうなるもんでもないのだけれど、私はあれが冷蔵庫にあるのが何となく場所取りでイヤで、別な好みの食べ方がある。
それは、牛乳と砂糖だ。
やり方は簡単で、まずフォークで全てのイチゴをつぶす。
砂糖を適量、牛乳を適量入れ、かき混ぜてからスプーンですくって食べるのである。
好みの問題かもしれないが、この時、かき混ぜすぎないようにすることが肝心である。
コーヒーや紅茶と同様、イチゴからでたピンク色のエキスが、牛乳に完全に混じり合わないで、螺旋状に帯を作るっているのを楽しみながら食べるのがうれしい。
何よりもこの方法だと、この後もう一度楽しむことが出来る。
それは、イチゴをすくって食べた後、イチゴのエキスが溶けたミルク(あえて牛乳といわない)を飲むことなのだ。
このとき、先ほどの砂糖の量が重要になってくる。
ほんのり甘さを感じる程度にするために、砂糖の量は、甘さを感じない程度では少なすぎ、イチゴの味を殺さないように甘すぎないようにする。
この境界を見極めることが、非常に重要なのである。
ウソだと思う方、来春、是非挑戦してみていただきたい。
なぜこの方法でいままで食べなかったのか、後悔するはずである。

今年は、オレンジもおいしかった。
このたぐいの柑橘系といわれる物に、グレープフルーツとかハッサクという物があるが、実は私はあのたぐいが苦手である。
子供の頃は体にいいからと、グレープフルーツに砂糖をまぶしてまでも食べさせられたものだったが、すっぱいということだけではなくて、何よりも苦労の割に食べがいがないということが、私をグレープフルーツ嫌いにした。
先にギザギザのついたスプーンなどで、切り取りながら食べるのであるが、手がべとべとになる割には、口に入る量がほんの少ししかないのである。
そうしたスリコミをもつ私が今年の夏、なぜかスッキリしたオレンジが食べたくなり買ってみると、これがとんでもなくうまかったのである。
5個入り128円という格安の小型物であったにもかかわらず、オレンジ独特の香り、その糖度、どれも最高の一品であった。
こういうのをお告げというのかもしれない。
オレンジの実の取り出し方も、修練したおかげでレベルアップできた。

今年は天候がよかったせいか(日本の天候がよくても関係ない物ばかりであったが)、しばらく果物から離れられなそうである。
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