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アート
わかりもしないのに、現代絵画とかポップアートが好きだ。
この手のものは、自分がわかっていると思いこむことが重要であるようで、本当に理解している必要はないように思う。
どのように理解していると、本当に理解していることになるかも分からないのだが...

確か、初めて目にしたのは、やはり中学生の時分だった。
そう、美術の教科書に載っていたのである。
それが、パウル・クレーだったか、ベルナール・ビュッフェだったかは忘れた。
生まれは、パウル・クレーの方が先のようである。
クレーの作品の一部にポップな線画があるのだが、これがビュッフェの作品に影響を与えていたのだと、今でも勝手に思いこんでいる。
ベルナール・ビュッフェの絵は、おそらく知らない人はいないであろう。
花や橋、魚・建物を得意とする画家で、リトグラフが有名である。
その特徴的な、強弱のある太い輪郭線を持つリトグラフは、よく教科書に載っている。
パウル・クレーの"黄金の魚"、"喜歌劇「船乗りシンドバッド」戦いのシーン"は、中学の美術の教科書にもよく出てくるので、絵を見れば「ああ、この人!」と思われるはずである。
たしか、後年は小さな様々な色のマトリクスを並べた絵ばかりを描いていたと聞く。
私は、彼の作品はほとんどのものが好きだ。
小学校や中学校で、物や人物の輪郭線を強調して描くと、美術の先生にたしなまれたものだが、彼の作品はその逆を行っていた。
教科書にそのようなものが載っているのに、どうしてそういう絵を描くと(いや、描こうとすると)先生に怒られるのか理解できなかった。
もしかすると、このケースは私だけのことなのかもしれないが、当時の先生によれば、それは"漫画チックで良くない"との指摘だった。
面と向かっていわれたので、よく覚えている。
ところで、私はかつて何回かクレーの展覧会に行ったことがある。
そこで、私は信じられないものを見た。
素晴らしい作品が展示されている中に、ポツンとハガキよりも小さい絵が飾られていた。
彼の幼少の頃の作品だというのだが(確か中学生の頃の作品だった思う)、現在の美術家が作るような20号程度の作品をまるまる縮小したような絵が、そこには描かれていた。
そのハガキよりも小さい領域にである。
小さい領域に絵を描こうとすると、簡略化されたものが描かれるのが普通だが、彼のその絵には、びっしりと絵の具が埋め込まれていた。
もちろん点描とか行った作りではなく、普通に絵の具で塗っていくように、いやそんじょそこいらの大型の絵よりも緻密に塗られたものであった。
私は驚愕して、10分くらいその場所から離れられなかった。
絵から離れるとき、足が震えていたのを今でも覚えている。
幸いにして、その絵はほとんどの人の興味を引くものではなかったらしく、その絵を見に来る人はまれであった。
やはり、天才は作られるものではなくて、もともと天才なのである。

ダリやアントニオ・ガウディも好きだ。
ピカソよりは、ダリの方が好きなのである。
そう、私は物好きが高じて、いつのまにか彫刻や建築も好きになっていたのである。
スペインのサグラダ・ファミリア聖堂などは、是非一度訪れてみたい。
いわゆる「美術」から離れるかもしれないが、ポップアートも好きである。
もっとも好きなのは、キース・へリングだ。
これもたぶん知らない人はいない。
絵を見れば、例によって「ああ、この人!」と思われる方がほとんどだろう。
某量販廉価衣服店でもTシャツとかを売っている。
私はこの人の絵が大好きで、特に"吠える犬"や"踊る犬"が好きなのである。
ところが残念なことに、あまりこの犬を描いてある商品に巡り会ったことがない。
日本のオンラインショップで、この犬のストラップを売っているので、いつかコレクションに加えたいと思っていた。
しかしあるところにはあるもので、インターネット検索したら、ニューヨークにキース・へリングの商品ばかりを集めた専門店"POP SHOP"というお店があるというのである。
クリックしてみると、そこにはあこがれの彼のポップアートの数々が...
すみずみ見て回ってみたら、1時間近く経過していた。
赤ちゃんや女性向けの製品が多いのが私にとっては残念なのだが、このサイトはハマる。
あの犬の絵本やカップまで見つけてしまった。
とぼけた顔の犬の縫いぐるみも、実にいい。
興味のある方は訪れてみてはいかがだろうか。URLは次の通りである。
http://www.haring.com/popshop/index.html
お金のある方は、直接現地に行ってみるのもイイかもしれない。
ニューヨークに行くなら、ここは外せないであろう。
インターネットのおかげで、このようなアート情報を簡単に手に入れられるようになった。
いろいろと問題も多いが、便利な時代になったものである。
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