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懐かしのTV(邦画編)
洋モノばかり取り上げてきたが、日本のTVもその昔は傑作SFものが多かった。
その昔は、あまりサンダーバードが好きではなかったので(その割には2号のプラモデルとか持っていたが)、よく見たのはキャプテン・ウルトラだったような気がする。
私は宇宙で当たり前に宇宙服を着るといった至極当然の演出が好きで、これをよく見ていた。一部で単にアカネ隊員が美人で見ていたという噂もあるが、これはデマである。
だが最近のヒーローものでは、街のその辺を歩いているイモ姉ちゃんをそのまま出演させたような作品も少なからず見受けるようなので、これは重要なことだ。
アカネ隊員役の城野ゆきさんは本当に美人であった。
R2D2はよくアニメで真似られたが、スターウォーズ以前のなんとかという有名な洋モノ映画(禁断の惑星だったかなんだったか)のロボットを真似たロボットが、この作品でも用いられていた。
これがかなりいい加減なデザインで、真似ているのは分かるがピカピカする目の部分には反射板を小さくきり合わせて張っただけというような、かなりくるものであった。
同時期に(というか、本当はコッチを真似したのかもしれないが)、宇宙家族ロビンソンという洋モノSFTVがあり、こっちのロボットのデザインは原作の洋モノ映画のロボットにも引けをとないかなり優れたデザインであった。
しかしその後、このいい加減なほうのサイケデリックなデザインがR2D2と掛け合わされて、宇宙戦艦ヤマトのアナライザーに引き継がれたようであり、デザインというものは本当に侮れない。
東芝が提供していた"高速エスパー"も好きだった。
"イー、エス、パー"という、よくわからない掛け声をかけて飛び上がると、背中につけたジェット噴射で空を飛べるというものだった。
ジオンのシャアが背中につけていたような(画面に出てきたものは、あれよりだいぶ野暮ったいが)ロケットだったのだ。
私は成長期にあった三ツ木さんのファンで、とくに後期のちょっと痩せすぎの彼の変身姿に憧れた。スーツを何着作ったのか知れないが、製作陣はさぞ大変だったことであろう。
ともあれこの二つが作られた時代、科学的検証をまっとうに作品考証に生かすということでは、実にまともな時代であった。それがリアリティとして作品に反映されていたのだ。
実際に存在しそうな敵役のデザインは、いまなお映画として復活させても十分にヒットできるくらいのものである。
怪奇もののようで、お尻がむずむずする演出がすばらしかった"ウルトラQ"は、幼心に桜井浩子さんのファンだったため、超お気に入りだった。
その割には、カネゴンやナメクジのエピソードくらいしか覚えていないが、その桜井浩子さんつながりで、ウルトラマンもよく見ていた。
そういえば、科学特捜隊バッジを手に入れてよく遊んでいたが、とっておけばよかったと、ツクヅクいま後悔している。もっていれば、今いったいいくらで売れたことであろうか。
ウルトラセブンは、それ専門のマニアをもつくらいのものだが、ストーリー的には私はNGだった。なにか、じとっとした暗いイメージがあるのだ。
でも、あのかっこいいオープニングと、かっこいい戦闘機には憧れた。
方眼紙で、よくスカイホークモデルを作って、分離・合体させて遊んでいたくらいだ。スカイホークは難しいように見えて、結構簡単に作れるからだ。
ウルトラマンシリーズで一番好きなのは、"帰ってきたウルトラマン"である。
好きだったといってもやはり、タッコング、ツインテールくらいしか覚えていないが、前2作とは、怪獣の造形や照明その他が素人目にもえらく違う。
なんというか、非常に深みのある絵作りなのである。
唯一いまいちだったのが、攻撃機の造形であろうか。何かオモチャくさい作りだった。
変身時の"シャッ"という声の後ろに流れる、ギューンという音にも憧れた。帰って来たウルトラマンではエコーに深みがあって、ウルトラマンよりもカッコいいと感じていた。
だが初代ウルトラマンにも、カッコイイ変身サウンドバージョンがあったような気がするのである。そんな気がするだけの話だが、たしかに変身バージョンはいくつかあったはず。
ウルトラマンエース、ウルトラマンタロウ、ウルトラマン80あたりまでが、覚えている限界だろうか。エースとタロウはどっちが先か忘れた。
そのほかにも、マグマ大使、ジャイアントロボ、スペクトルマン、ミラーマン、アイアンキング、ジャンボーグA、レッドバロンなども、頭の片隅で記憶されている。
その中ではやっぱり、石橋正二さんが変身した後で水をガブ飲みするアイアンキングが、一番のお気に入りか(子供心に、この演技は非常に大変なことではないかと思っていた)。
このように巨大ヒーローものが人気を集めまくる一方で、等身大ヒーローものの人気は年が経つにつれて落ちていった。
最盛期は、何とかジャーの初期頃か。何レンジャーだったのかは忘れてしまった。
私も、仮面ライダーやキカイダーはカードを集めるくらいに凝ったが、すぐに飽きた。
なんといってもストーリーが暗すぎるのである。
石森ストーリーに共通することだが、サイボーグ=真っ暗けというのが引いてしまう。
あまりに主人公が情けなすぎるので、キカイダーなんかにいたっては、何でもぶっ壊す敵方のハカイダーの方が好きなくらいだった。
私の等身大ヒーロー=カッコイイ認識は、怪傑ライオン丸で終わっている(この頃までは、本当に勧善懲悪ものがメインだったのだ)。
その後、アメリカではゴレンジャーが人気を集めるようになったが、あれとて最後には巨大化するようになってしまったので、純粋に等身大ヒーローものとはいいがたい。
あんまりTVを見ないように言われながら育ったはずなのだが、よくもこれだけ思い出せるとものだとあきれてしまった。やはり現在の私そのものが自分の過去をよく表している。
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