今年の初め、あるサイトでレトログッズを取り扱っているのを見て、3月くらいまでレトログッズ集めにとりつかれていた。
いまはひと段落しているのであるが、そのあいだ、自分でもビックリするくらいに色々なものを集めた。
中でも一番集めたものは、やはりピストル(鉄砲)系に尽きる。
いま時分のレトログッズ(こんないいかたしかできないのだが)をご存じない方にチョットだけご説明すると、その昔流行った平玉火薬とか巻玉火薬というものは、現在ではほとんど扱われていないようなのである。
そのかわりに何を使用するかというと、カネキャップという火薬を使用する。
これはどうやら特定の商品名であるらしいのだが、セロハンテープをセロテープといったりするように、その形の火薬の一般的な呼称にもなってしまっているようだ。
どんなものかというと、ダーディハリーが44マグナムの弾倉に装填するマグナム弾のように、リング状に繋がれたプラスチックの薬莢を装填するようになっていて、その薬莢の中に1発分だけの火薬が入っているのである。
訪れたレトログッズ店で、私は巻玉火薬のピストルを一丁購入した。カネキャップ式のものは、実は100円ショップですでに購入済みであったからである。
お店を訪れてからいまさら気づいたことではあるが、巻玉火薬式のものは値段も高く、交換用の巻玉も販売はされていなかった。これは、巻玉の供給がいかに少ないかということを如実に表しているようであった。
その他に買い求めたものは、銀玉を発射する[ 銀玉鉄砲 ]、緑のプラスチック円盤を発射する[ 円盤ピストル ](実は私はこれが大好きなのだ)、単発式の[ 輪ゴム鉄砲 ]、ゴム発射の[ パチンコ ]などであったが、意外なところで意外なものを見つけた。
それは、[ 竹鉄砲 ]である。これは鉄砲といってもいわゆるピストルの形をしたものではなく、ある程度太い笹竹の筒に、撃芯となる細い笹竹で押し出すようにするものだ。
形状は、ハッキリ言ってトコロテンの押し出し器をを想像していただければよいだろう。あんなに太くないが(直径2センチといったとこか)、先端は1穴しかなく、その先端にぬらしたティッシュペーパーを詰め込んで、これを押し出して遊ぶ。
私はこれをヨドバシカメラで見つけた。定価200円也。
昔は、これを100円小刀で笹竹を切ってきて作ったものだった。
ダイソーでは、空気鉄砲を売っていた。これも竹鉄砲のようなものだが、木製で竹鉄砲よりも太く、弾はコルクを使用し、それがタコ糸で銃とつながれて先端に詰め込まれている。撃芯を押し込んで「ポン!」という音を楽しむものだ。
別なレトログッズ店では、プラスチック製の連発式輪ゴムピストルを取り扱っていた。
火薬つながりで、子供の頃に楽しんだものといえば、[ ジャンプ弾 ]を避けては通れないだろう。これは[ ロケット弾 ]ともいわれ、その昔のものは平玉火薬をその弾装にはさんで力の限り上空に上げて落ちた衝撃で発する「パーン!」という音を楽しむものだ。
私が購入したものは巻玉火薬を使用するもので遊び方は同じだが、やはりここでも平玉火薬がいかに貴重なの物であるかを思い知らされる結果となった。
また、おなじ[ ジャンプ弾 ]でも全体がステンレス製というスペシャルなものを入手することができた。通常は撃鉄にあたる部分と弾装だけがステンレス製なのだが、こやつは全てがステンレス製なのである。お値段、火薬付きで600円。貴重な買い物であった。
パチンコに使う、かんしゃく玉も何袋か入手できた。
レトログッズ店に行き始めてから、欲しくなって探し回っていた[ ポンポン船 ]もついに近くの100円ショップで購入することができた。
これは昔懐かしいブリキ製ではなく木製で、その商品の性格も遊び道具ではなく、子供の科学の実験材料として提供されているものらしかった。木製の舟形に、ろうそくと銅製のパイプエンジンを搭載したものが載っており、これで熱エネルギーを水力変えて進むという代物だ。
調べれば、インターネットでブリキ製が買えることは判明したが、結構高額でもあり、私は木製のこれで十分に満足している(チョット苦しい言い訳かな)。
火を使うものでは、ゴリラがタバコをふかすというものもあったようではあるが、これはまだ入手には至っていない。
そのかわりに、煙を出す紙は入手した。[ 妖怪けむり ]である。
これは別に火を使って煙を出すというものではなく、厚紙に塗られている粘着性の薬品を人差し指に移しつけて親指と人差し指を閉じたり開いたりすると、そこから煙状の糸(煙のように見える)が放出されるという代物だ。糸も粘着性なので、部屋の中でやると親によく叱られたものだった。
紙というところでは、[ 紙石鹸 ]も手に入れた。
いまの子供に紙石鹸といっても理解できないであろうが、私の子供の頃は女の子に大人気であった。学校の洗面所には、消毒用の水石鹸が備わっていたにもかかわらず、女の子はこぞってこの紙石鹸を使っていた。
もちろん、紙のように薄い石鹸であるところから紙石鹸といわれていたのだが、私は普通の石鹸のように量がないと石鹸の役目を果たさないと思い、女の子から借りた紙石鹸の全量をまとめて水につけて使用してしまって、女の子を泣かせてしまった苦い経験がある。
その女の子は、溶けてひとかたまりになってしまった紙石鹸を大事に最後まで使っていたようだった。いまは名前も忘れてしまったが、本当にすまなかったと後悔している(大げさだけど、ホントにチョットは後悔してるだよぉ)。
(次回に続く)
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