その後、ダイソーで懐かしいものを見つけた。[ ロケットペンシル ]である。
順番がどうであったかはすっかり忘れてしまったが、その昔、私は登場したばかりのシャープペンシルを持っていた。これはいまのノック式ではなく、ねじり式というのか、胴体を回して芯を出すというもので、その芯も0.9mmと太い代物だった。私は友達の持っていた最新式の0.5mmのノック式シャープペンにあこがれたが、0.5mmが標準となってからもずいぶんと0.9mmにこだわり続けたのを覚えている。
この境の辺りに出現したのが、たしかロケットペンシルだった。
ロケットペンシルはその名前通り、芯とその土台がロケットのように見えるもので、芯は製造時に削られている。使って芯が丸まってきたら、頭のひとつを抜き、ペンの尻に詰め込むと、削られた新しい芯が出てくるといったものだった。鉛筆の削った先っぽだけがいくつも土台につけられたものが詰まっているものといったらわかりやすいだろうか。
削らなくていい点はシャープペンと同じだが、書いているとすぐに新しいものに交換しないと筆跡が太くなってしまうのは鉛筆と同じだ。
これが6本セットで105円。速攻買いだった。
これと同じようなものがある。覚えておられる方は多いだろう。2センチほどの色鉛筆の芯が胴体にビッシリと横に詰め込まれている色鉛筆ペンである。
購入した商品名は[ ポケット色鉛筆 ]。
ペンの先端についている芯を抜いて、胴体の芯を押し出すところはロケットペンシルによく似ている。違うのは、ロケットペンシルが尻から押し出すのに対して、ポケット色鉛筆は横から芯1本だけを押し出す。
色鉛筆の芯は色別であるから横押し出し式であるのは理解できるが、どうして鉛筆が横押し出し式にならなかったのかは、いまもってわからない。
確かに縦押し出し式のほうが芯は素早く出せるが、芯数が多くできないからだ。
こちらも、一本105円。
話が遊び道具からズレてしまったようだ。
レトログッズ店では、[ ようかいメモ ]も売っていた。要は水に溶けるメモ、つまりスパイメモである。子供の頃は、サンスターがスパイ手帳として売っていた。
紙としては書き心地が非常に悪いものであることから、澱粉質でできているような気がしていたのであるが、溶かしたものは絶対に飲んではいけないとある。なにやら恐ろしいものが使われているような気もする。
紙というところでは、[ パッタ ]も取り扱っている。10センチくらいの円形、四角形の厚紙をお互いに叩き付けてヒックリ返す遊びだ。
私としては、2センチくらいロウメンコつまりロウ付きパッタがないかと期待したのだったが、残念。こちらは取り扱っていなかった。昔は一銭店屋の必需品だったのだが。やはり単価が安いからであろうか。
しばらく探し回っていた[ 万華鏡 ]もあった。これは100円ショップで。当然それなりのものなのであるが、並べられているものそれぞれを物色すれば、ある程度お気に入りのものを見つけられる。やはり、入っているカケラの組み合わせで、いい色が出るものもあれば、そうでないものも多いようだ。
飛行機もあった。ゴム発射式、ゴム動力式、手投げ式。個人的には、竹ひご飛行機がお気に入りだったのだが、いまはあまり取り扱われれていないようだ。
飛び物というところでは、[ スターヘリコプター ]などはどうだろうか。ヘリコプターの回転翼のような円盤を回転盤の上に載せ、回転盤のタコ糸を引っ張って飛ばすというものだ。安価である上に、非常に懐かしい。
安価という飛び物では、[ ポリバルーン ]というものもある。要は風船だ。粘着性のポリ材料をチューブから少量搾り出し、パイプの先端につけて息を吹き込んで風船を作るという代物である。[ 紙風船 ]同様、子供には人気があるだろう。
いろいろとここまで書き連ねてきたが、そのレトログッズ店で面白いものを見つけた。
[ まだある。 ](初見健一氏著 大空出版)という本である。
これはその昔、町内の駄菓子屋さんにあった懐かしい商品の中からいまでも取り扱われているものを写真と回顧録で紹介する本で、1冊730円とちょっと高いのが玉にキズだが、レトロな世界にトリップしたい方にはおすすめの本である。
「食品編」(第1弾)、「文具・学校編」(第2弾)、「生活雑貨編」(第3弾)、「駄菓子編」(第4弾)、「玩具編」(第5弾)と、いま現在5冊が出版されている。
その筋がお好きな方は、是非手にとって見られることをお勧めする。
そうそう、そのレトログッズ店なのであるが、お店の名前は「 文具のイワサキ 」という。インターネットで通販もやっていらっしゃる。
URLは下記の通りである。お試しあれ。
せっかく購入したレトログッズではあるが、使ってしまえばなくなってしまうのは当然で、それをする度胸も時間もないというのが、実は私の現実なのである。
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