A:もちろん好きでしたが、特別思い入れがあるわけではありません。
一番好きな漫画を問われれば、岡崎京子「リバーズ・エッジ」(1994 宝島社)と答えるワタシ。あれは凄いっすよ、ガツーン、グワラン、ドドーンときましたよ。文学少年・少女は必読! もちろん「男塾」は好きでしたが、特別思い入れがあるわけではありません。……ひょっとしてすごい失礼なこと書いちゃったかも。
ええと、まずはシナリオ「押忍!男闘虎塾」のメインの元ネタになった「魁!!男塾」という漫画について簡単にご紹介しておきましょう。
「魁!!男塾」は、集英社の週刊少年ジャンプで連載されていた、熱血ギャグ→格闘漫画です。非っ常に濃ゆい内容で、この漫画を読んですくすく育った日本男児が、現在も各界で男塾魂を発揮しまくっています。詳しい内容は、検索サイトで調べるなり、文庫版を買い求めるなりしてくだせえまし。塾長とか三号生筆頭の、グレートっぷりに酔うも良し、度々作中で引用される民明書房やミュンヒハウゼン出版のアメージングな書物を探し、東京・神田辺りを永遠に放浪するも良し。
今読んでも結構楽しめる漫画だと思います。実際、続編「暁!!男塾」の連載も始まりましたしね。
分かったら、即入塾。返事は「押忍」!
で、なぜ男塾をネタ元に選んだのかという話。
ズルズルッと日はさかのぼります。ある夏の午後、Vector で見つけてきた CardWirth というゲーム。これがなかなか良くできている! 残念なことに当時は、groupASK 制作の初期シナリオしかありませんでした。もっと他のシナリオで遊びたいなと思っているうちに、ユーザー制作の追加シナリオや、専用の各種素材がポツポツと発表されるように……。
当時は誰もが手探りの状態、そりゃ(イヤらしい言い方ですが)出来・不出来の差はありましたが、おお、そう来たかという新鮮な驚きがあったので、結構楽しませてもらいました。
さんざん楽しませてもらったからにゃ、お礼をしなけりゃ男が廃るってなもんだぜ。ええ、おめえさん? それがシナリオ作成を決意した瞬間の気持ちでした。よっしゃ、やったろうじゃねえか、と意気込む早々、いきなり困ってしまいました。どういうのを作れば喜んでもらえるわけ?
CardWirth に手を染める(?)前は、ちょろちょろ小説らしきものを書いていたのですが、どうも方向性が違いすぎる。かといって、もっとも CardWirth らしいテーブルトーク(TRPG)風味のシナリオを作ろうにも、テーブルトークの経験がない。
悩んでいても仕方ないので、取り敢えず中心ユーザー層の姿を調べるため、掲示板回りをしてみました。そして、リサーチの中で浮かんできたユーザーの姿というのが……。
- だいたい大学生以上の男子
- ちょっと古めの週刊少年ジャンプ・ネタが好き
これでシナリオ内容が決まりました。「友情・努力・勝利」をキーワードに、熱い戦いを繰り広げるのだ! メインのネタは……「北斗の拳」も「ジョジョ」も既に使われているなぁ……あ、「男塾」なら! はい、決定!
かくして、初シナリオの制作が始まったのでした。ちょっと志が低いですけど、ま、良いじゃないですか。「男塾」はもちろん、「キン肉マン」「北斗の拳」「シティーハンター」「キャプテン翼」等々、ジャンプ黄金期の漫画が次々と生まれ変わって再登場している最近の漫画界を見ても分かるように、特定の世代を狙う作戦としては悪くなかったのでは?
初シナリオの「男闘虎塾」については、まだ書きたいことがあるのですが、取り敢えずはここまで。
|