- 召喚可能数 =(冒険者レベル+2)÷4 ※端数切り上げ →
- 攻撃でも防御でも、発動すれば使用回数が減る →
- 発動条件が満たされなければ、召喚獣は行動しない →
- 使用回数を0にすれば付帯能力になるわけではない →
召喚獣の基本的仕様については、エンジンのヘルプ<召喚獣カード>のページが詳しい。これから先は、ヘルプに書いてある知識は身に付けているという前提で話を進めるので、どうかそのつもりで。
昔々のカードワースの世界では、ボス戦前に召喚(サラマンダー×5 + ウンディーネ×5)×6人分などという恐ろしいことを結構していた。冒険者のレベル制限もなかった時代のことだ。このくらいしないとボスに勝てないシナリオなんて、ザラにあった。
だが、いくらなんでもそんな状態ではゲームバランスなんて取りようがない。やがて、様々な制限が設けられた。上の箇条書きにある召喚可能数の式は、そういう制限の一つだ。
普通の冒険者のレベル上限は10。よって、冒険者の召喚可能限界は3体だ。もちろん希に生まれる特殊な冒険者の中には、レベル上限がもっと高い者がいるし、連れ込みNPCという存在もあるので、それ以上召喚することも可能だが、それはあくまで特殊ケース。普通は3体までと認識しておこう。
では、レベル上限が99となっている敵やNPCの場合はどうだろう? (99+2)÷4=25.25 だから、26体? ……ではなくて、正解は10体。まあ、普通はそういう無茶なレベルのキャラクターをシナリオに出すことはないので、ほぼ無意味な数字ではあるが、参考まで。
攻撃能力や、治癒能力を持つ召喚獣の使用回数については、特に書くことはない。「動いた分だけ回数が減る」。それだけだ。問題は、召喚獣に防御力や回避力などの能力値修正が設定されていた場合だ。これが意外にややこしい。
基本はやはり「動いた分だけ回数が減る」なのだが、召喚獣が「動こう」と判断する基準が、修正する能力値により、次表のように異なっている。
[召喚獣のタイプと使用回数の減り方]
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何に反応? |
使用回数の減り方 |
必中効果を食らった |
防御型 召喚獣 |
ダメージモーション的中 |
ダメージモーションの数と同数だけ減少 |
ダメージモーションの数と同数だけ減少 |
回避型 召喚獣 |
回避属性効果の効果目標になる |
1回分だけ減少 |
回数は減らない |
抵抗型 召喚獣 |
抵抗属性効果の効果目標になる |
1回分だけ減少 |
回数は減らない |
表の「防御型」とか「回避型」というのは、召喚獣に設定した「使用時能力修正」の型を表している。「防御型」なら、防御の値にボーナスもしくはペナルティを持ち、「回避型」なら、回避の値に……という具合。
次の「何に反応?」の欄には、それぞれの型の召喚獣がどう言うときに動くのかを記した。防御型は、ダメージモーション、つまり「効果」の生命力パレットにある「ダメージ」と「生命力吸収」が的中した時に動いて、ダメージを軽減 or 増幅する。
一方、回避型と抵抗型は、それぞれの属性(回避 or 抵抗)と一致する場合に動き、回避や抵抗の手助けをしたり、足を引っ張ったりする。この型の召喚獣は、攻撃が当たる前に働かなければ意味がないので、効果の成否に関わらず動くところに注意しよう。
最後の欄「必中効果を食らった」は、効果の成功率修正値が「+5(絶対成功)」になっていた時の特例について。防御型は通常通り動くが、回避・抵抗型は動かない。連中は「動いても無駄なら、何もしない」という効率至上主義者なのだ。(そのくせ、成功率修正値が「−5(絶対失敗)」なのに動いてくれるところは、かわいげがある。)
複合型の召喚獣の場合はどうか? それは自分で調べてみよう。ここにある情報から、ある程度は予想できると思うが、何事も自分でやってみるのが大切。
シルフィードのような消極的な能力修正型召喚獣の発動条件は、上の項目の中で説明したので、ここではサラマンダーやウンディーネのように、能動的に動くタイプについて述べる。
能動的召喚獣が動くための条件は2つある。
この条件が満たされていれば、同一ラウンドに消極的動作をした後でも、とりあえずは働いてくれる(キーコード発火イベントや召喚獣に仕掛けられたカード使用時イベントによって、制止されるケースがあるので「とりあえず」)。
使用回数のところでも少し述べたが、召喚獣……というより、カードワース全体の攻撃ルーチンは、明らかに無駄な行動は慎むようになっている。たとえば、武器も魔法も効かない相手と対峙した時、冒険者達はその敵を対象にするカードを自動選択しない。また、怪我人や中毒や麻痺などの状態異常が発生していなければ、ウンディーネは動かない。最初に書いた発動条件「動けるときに動く」というのは、つまりそういうことだ。
ただし、キーコードや召喚獣自身に仕掛けられた使用時イベントによる制止までは見ていない。だから、攻撃の度に「うつけがァ、効かん!」と叫ぶタイプの敵に、召喚獣が攻撃を繰り返し、やってられない気分になることも……。
そうなっても召喚獣を責めないでほしい。シナリオ作者がそういう事態を予測していなかっただけだ。心にゆとりがある時に、やんわりと指摘してあげると良いだろう。
次の発動条件「所有者が生きていれば動く」だが、この場合の所有者は召喚者ではなく、召喚獣を現に所有している者を指している点と、麻痺状態は生存と見なされない点には注意。
こちらの条件判断は、判断タイミングが少しだけ特殊だ。普通、召喚獣が動くか動かないか、動くとしたら誰を標的にするかなどの判断は、毎ラウンド頭に行われる。そのため、いかに無駄が嫌いな召喚獣といえども、空振りや無駄撃ちを頻繁にしてしまうわけだ。しかし、所有者の生存チェックは、召喚獣が実際に動こうとしたその瞬間に行われる。
これは、トロールの再生能力などの効き過ぎを防ぐための仕掛けのようだ。昔のトロールは、連中のターンが終わる前に倒されてしまうと、再生能力によりムックリと起きあがってくる、実にイヤらしい敵だった。もちろん今は、トロールといえども、一度倒してしまえば、治療しない限り起きあがってくることはない。
普通の召喚獣とは違い、使用回数が無限で、所有者が意識不明になっても消滅しないし、キャラクターカードのアイコンとしても表示されない召喚獣がある。トロールが持つ「再生」や、バットの「飛行」がそれだ。これらの特殊召喚獣は付帯能力カードと呼ばれている。
召喚獣が付帯能力化するための条件というのが意外と難しい。
使用回数を0(つまり無限)にすることだと、よく思われがちだ。筆者も最初はそう思いこんでいた。だが、それでは付帯能力化できないことがあるのだ。
試しに、使用回数0の召喚獣を呼び出すカードを作ってみよう。果たして、呼び出された召喚獣はいつまでも働いてくれるだろうか? NOだ。1回だけ発動すると、召喚獣はそのまま消えてしまう。正しい条件は以下の通り。
- 使用回数0の召喚獣をキャストカードの設定で最初から所有
- Get パレットの中の召喚獣獲得コンテントで召喚獣を付与
初めから持っている召喚獣を付帯能力にする場合は、召喚獣の使用回数が問題になり、後から付帯能力を付ける場合は、付与方法が問題になる。普通の召喚獣を付与したいなら、効果コンテントの「召喚‐召喚獣召喚」を使い、付帯能力化したいなら、召喚獣獲得コンテントを使うこと。後付けする時は、召喚獣の使用回数は関係ないぞ。
なお、使用回数999回の召喚獣を一時的な付帯能力の代わりとして使うのも一つの手。召喚獣がプレイヤーの手によって消されてしまう可能性はあるが、召喚獣アイコンとして表示することができるので、何らかの変化があったことや、それが誰の身に起きたのかなどのちょっとした情報を与えることができる。
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