Arduino2313
2009-06?
目次
今作っているのは、tiny2313のArduinoっぽいど。
- 例によってユニバーサルエリア全開。
- とりあえず、HIDaspxライターでヒューズとサンプルHEXの書き込みには成功。
- ISP端子は基本6pinなんだけれど、ケーブルが互換機のシリアルポート外だしケーブル(9pin)を切って使う都合上、10pin用意している。
- 余った4本は時と場合によって、RxDとかTxDとかを勝手に追加して使っている。
Arduino2313っぽいブートローダー:DOWNLOAD
ソース,HEXファイル一式: https://raw.github.com/iruka-/ATMEL_AVR/master/web/upload/tinyloader.zip
- ブートローダーとして一応使えます。
- ハードウェアにHIDaspxをそのまま流用出来ます。
- USB-IOモードのジャンパーがそのまま BOOTMODE JUMPERになります。
- READY,BUSY のLED を使ってアプリ起動試験などを行います。
- 12MHz(何MHzであっても)の水晶は実装したままで構いませんが、
- 常に内蔵RC発振(8MHz)にて使用します。(仕様変更はもちろん可能です)
- HIDaspxのUSBは使用しません。(新たに自作される場合は配線不要です)
裏側配線.
- シールド接続用のピンヘッダーは未配線
USBシリアル変換シールド(これもATtiny2313)
USBシリアル変換シールドを合体したところ。
実は上のUSBシリアル変換シールドはH8用だったものを流用。
開発日記
- とりあえず、ファームを書き始めました。
- 320バイト程度。残りは1720バイト程度。
- もしかしたらAtmelのアプリケーションノートに、tn2313(というかシリアル汎用の)のブートローダーはあるのかもしれません。
- でも、せっかく作り始めたので、続けることにします。
現在ブートコードは286バイト(0x11E)
256以下にするのが夢 無理かな。
- 動作試験はまだです。
- 19200bpsによるシリアルのエコーバック試験は完了。
- 仮組みしたコードを動かして、ファーム内容の読み込みを実施してみた。
- 文字落ちしているようだ。
- 原因はおそらくusbRS232(V-USB使用)側にありそう。デバッグ中
ホスト側ツールを作成
- とりあえずファームの読み出しまで実装。
書き込みは未実装。- 書き込みを実装。動作確認済み。
- LEDチカチカのテストを書き、そのHEXを書き込み実行。
- LEDチカチカするところまでたどり着いた。
- しかし、アプリを1度書き込んでしまうと、2度とブートモードになれないのであった。
- (理由はリセットベクターも含めて書き換え実行されたため。)
コードサイズを削減
- 320バイト-->290バイト
- グローバルな構造体をバラして、全部レジスタ変数化した。
- WDTによるリブート(は無駄なので)やめた。
今後の予定
ホストPC側:
ブート領域(0x06c0〜0x07ff)の保護処理--済みブート領域(0x06c0〜0x07ff)からアプリ側へのjmpアドレス書き込み(ホストPCツール側で。)--済みリセットベクターのみ保護して、アプリ領域(0x0002〜0x06bf)の書き込みの実装。--済みリブートコマンド実装--済み
ファーム側:
起動時ジャンパーSWチェックによるアプリ側へのjmp処理の追加。--済み。WatchDog機能によるチップのリブート実装--現状はrjmp命令で実装。WDTではジャンパーを切り替えない限り無限リセットになる。
余力があれば:
- 起動時RxD信号レベルチェックか、もしくは
- 起動時一定時間内にRxD特定パタン受信によるブートローダーモードへの移行。
- これらは、コードサイズ的に無理。
- Arduinoのパッチ
- avrdude_wrapper.exe
- boot2313.exe
- パッチインストーラーなど。
だいぶ先は長い。 --- これからやります。
- Arduinoの2313サポート可否判定については、2009-06?に書きました。
- 結論は「可能」です。
- あと、avrdude.exe をexeラッパーに差し替えて自作ローダーを呼び出す方法もほぼ分かっています。
- しかし、出来ることが解ってしまうと急速に興味が失われていくのでした・・・。
なんといってもwiring言語の
digitalWrite()
の実装とか、全般的にライブラリの実装がタコであることが分かってしまい、
だったら、素のavr-gccとか、素のインラインアセンブラで今までどおりに作ってるほうがいいじゃん
- という結論に達しました。
- しかし、ハードウェアの標準化とプロトタイピングの速さという点でArduinoは充分評価出来るものです。
- 例のJavaなGUIのままで、上記の目的「素のavr-gccとか、素のインラインアセンブラで今までどおりに作る」 こともあながち不可能ではない(つまり、ライブラリを使わないとポートを上げ下げしてはいけないルールは存在しない)ので、気が向いたときにぼちぼちコードをいじるかもしれません。
その後のArduino2313情報
・お得な情報
Arduino統合環境の日本語化 0017用:スイッチサイエンスさん
senshuさんが、Avrdudeのかわりにhidspxが使えるようにしてくれているので、
It is now possible to use ATtiny2313 microcontrollers with the modified Arduino IDE.
- 上記サイトからDL可能 attiny2313_core.zip があなたの欲しているコア・ライブラリです。
結局、シリアル経由のブートローダーを書くよりは、ArduinoIDEからHIDaspx(AVRライター)経由 でスケッチを書き込むほうが使い勝手も良いし、Flashの全領域が使えます。
- このやりかたでのArduinoはATmega88のようなFlash容量の少ないマイコンにも応用が利きます。(8kBの全領域をスケッチに使えます)
dude-wrapperのメリット
- シリアル(FT232RL)が不要。
- これによりArduino基板は非常に簡素化される。(純正Arduinoを買ったり、ファーム焼き込み済チップを購入する必要が無い)
- というよりはISP端子を用意したAVR組み込み回路の全てにArduinoの開発環境を持ち込めるという美味しい話。
- ブートローダーは全く使用しないので、Arduinoスケッチからそのまま製品移行できる。ローダー起動ラグも無い。
- Flash領域を全てスケッチ側で使い切ることが出来る。
- mega88なら8kBフルに使える。tiny2313は狭いながら2kB全部スケッチに使える。
- AVRのTx/Rx端子はPCとの通信が不要になるので他の目的に使用できる。
- FT232の実装も不要。
デメリット
- ISP端子(MISO,MOSI,SCLK)を組み込み基板上の内部接続と競合しないように設計する必要がある。
- (通電したままISP端子が使えること。)
- シリアル経由のprintfデバッグが出来ない。firmattaライブラリも使えない。PC側との連携アプリもちょっと無理。
- (SPI接続を使ったprintfは可能。瓶詰堂さんが公開されています)
*1 画像は wsnak 様が販売している WSN216基板