商品を落札したが、実際にかかった送料よりも支払った送料の方が多いという送料トラブルがある。色んなケースがあるが事前に送料が明記されていて、その金額をそのまま支払ったが後で調べてみると実際の送料よりも多く支払っていたというものである。 以下のYahooオークション法律相談所にもあるとおり結構ポピュラーな http://auction.yahoo.co.jp/legal/010/details/ トラブルである。 この相談所では、送料として「実費を負担する」約束なのか、「実費を問わず、一定の金額を負担する」約束なのかによって、前者の場合は多く支払ったら返還してもらえ、後者の場合は返還してもらえないということが書かれている。 少々これだけでは良く分からない部分もあったので、事例を考えてみた。 具体的には、「送料は○○円です。」とのみ書かれていて、それ以外に記載が無い場合や、「送料は一律○○円となっております。」と書かれていた場合は実費よりも多く支払っても返還してもらえないだろう。なぜなら、送料は実費分のみとは書かれていないので、送料はその金額で落札者が納得していることになるからだ。他方、「送料は定形外郵便で580円です。」と書かれていてそのまま支払ったが、実際には390円で済んでいたなどという場合は、返還してもらえることとなる。この場合、取引相手の中には、定形外という送り方を指定したのみで、金額の580円は一律にいただいていると弁明する者もいるかも知れないが、普通は支払方法と支払金額はセットと考えるべきであるので、実費を指定していることになり、実費を超える部分については返還の対象となるからだ。 法律論は以上のとおりであるが、実際には物事は複雑である。先の580円の例では、「どのような理由があるにせよ、あんたは580円に納得したのだろう。」と逆切れされる恐れがあるからだ。、出品者に悪意がなく、たまたま、家の秤に誤差があり郵便局の秤と表示が異なった場合や大量に出品していて誤って多く請求してしまったなどの場合もあり、交渉は細心の注意を持って行わなくてはならない。 何れにしても、あなたが出品者なら重量は正確に測り、送料の間違いがないよう十分注意することであり、落札者であれば、自分でも商品の送料を確認し、少しでも不明な点があれば事前に問い合わせを行っておくことである。