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■「詳細」ページ

音声デバイス API

再生・録音のときに使用する OS の機能 (API) を選択します。

Windows XP

既定の「DirectSound」でよいと思いますが、ドライバの不具合等、何か問題がある場合は「waveIn/waveOut」にしてください。

Windows Vista 以降

再生中に他のアプリケーションからの音やシステムの警告音等が聞こえたほうがよければ「DirectSound」か「共有モード」にしてください。聞こえないほうがよければ「排他モード」にしてください。排他モードの場合は再生・録音とも、複数のアプリケーションが同時に同一デバイスを使用することはできません。

「共有モード」「排他モード」では、再生・録音のためにサンプリング レート変換が必要な場合はアプリケーション側で行います。その場合は「品質」ページの再生用のリサンプル品質の設定を参照します。録音の場合も同設定を参照します。

排他モードでの再生時のみ、ディザリング&ノイズ シェーピングの設定が再生音に反映されます。16 ビット音声が再生されるようにするには 24 ビット再生オプションは無効にする必要があります。

  • ディザリング&ノイズ シェーピングの設定は「品質」ページで変更できます。
  • 24 ビット再生の設定は「再生」ページで変更できます。

再生時にサンプリング レート変換が必要な場合は、ディザリング&ノイズ シェーピングをするのはサンプリング レート変換の後になります。音声ファイルが 44.1 kHz でデバイスが 48 kHz 動作ならば、ディザリング&ノイズ シェーピングは 48 kHz で行われます。44.1 kHz でディザリング&ノイズ シェーピングされた音を聴くには 44.1 kHz 動作が可能なデバイスを使用してください。

並列処理スレッド数

一部の機能では複数のスレッドで仕事を分担することで処理の高速化が可能です。設定は使用するスレッド数の上限です。OS は実行時間を要求するスレッドをできるだけ別々の CPU コアに割り当てようとするので、例えば 2 スレッドの設定なら 2 コアまで使用するという意味になります。

以下の機能の挙動に影響します:

効果「リバーブ」「FIR フィルタ」「プロット FIR」での、たたみこみ演算 (フィルタ適用計算)
設定のスレッド数まで使用。フィルタのサンプル数がある程度多くないと違いが出ません。
効果「リバーブ」での五角形床&傾斜天井の場合の反射経路計算
設定のスレッド数以下の最大 7 スレッドまで使用。
効果「リバーブ」でのフィルタ作成
設定のスレッド数まで使用。
効果「クリック ノイズ低減」
設定のスレッド数まで使用。
DSD 1 ビット オーディオ読込
設定のスレッド数以下の最大 4 スレッドまで使用。
DSD 1 ビット オーディオ作成
設定のスレッド数以下の最大 4 スレッドまで使用。

浮動小数点 SIMD 命令 (SSE など) による高速化

浮動小数点演算を高速化するために SSE 等の命令セットを使用します。レジスタのビット長が x87 FPU と SIMD 命令とでは異なるため、計算結果にわずかな違いが生じることがあります。AVX と FMA は両方使用可能な場合に二つ併せて使用します。

単精度のたたみこみ演算に GPU を使用する

効果「リバーブ」「FIR フィルタ」等の内部で行うたたみこみ演算を、単精度 (32 ビット浮動小数点) で実行する場合は GPU を使用します。内臓 GPU とビデオカード上の GPU の両方が存在する場合は、ビデオカード上の GPU を使用します。

一般にパソコン向けの GPU は倍精度 (64 ビット浮動小数点) の計算は速くないので、倍精度のたたみこみ演算には GPU は使用しません。

GPU の性能によっては、GPU よりも CPU で複数のスレッドを使ったほうが速くなる場合があります。CPU の場合のスレッド数は「並列処理スレッド数」の設定で指定できます (設定ダイアログ「詳細」ページ)。

24 ビット以上は WAVE FORMAT EXTENSIBLE で保存

Wave ファイルで保存するとき、音声フォーマット情報を入れる部分を WAVEFORMATEXTENSIBLE にします。特に理由がなければ、この設定は非チェックのままでよいと思います。

LAME で MP3 を作成

MP3 作成のとき ACM コーデックの代わりに LAME を使用します。lame_enc.dll が必要です。

Win10 フレンドリーな FLAC 作成

FLAC 形式の圧縮ファイル作成時、付属テキスト情報が Windows 10 のエクスプローラで表示可能になるように、Vorbis コメント形式でも当該情報をファイルに記録します。

また拡張子は、Windows 10 のエクスプローラで認識されるのは .flac のほうなので (.fla でなく)、FLAC 作成ダイアログ ボックスでも .flac 優先の挙動になります。

「1 ビットへ変換」メニューを表示

メイン ウィンドウの [編集] メニューの中に [1 ビットへ変換] サブメニューを表示します。

rms 重み付け

A/B/C/D 特性のどれかが選択されているときは、rms 計測のとき、指定された特性フィルタを使って重み付けをします。「フラット」が選択されている場合は重み付けはされません。

以下の機能の挙動に影響します:

  • メイン ウィンドウのメニュー [編集]→[区間の統計]
  • スクリプトの Document.GetWaveformInfo メソッド
  • 無音部検索
  • 効果「音量正規化」
  • 効果「コンプレス」
  • 録音の「音声待ち」設定

各特性フィルタの誤差は、標準的なサンプリング レート (32/44.1/48 kHz とこれらの 1/4、1/2、2 倍、4 倍) では、白色ノイズ計測時の誤差が 0.1 dB くらいです。その他のサンプリング レートでは少し大きくなります。可能な場合は標準的なサンプリング レートを使ってください。

下のグラフはサンプリング レートが 44.1 kHz と 50 kHz の場合の誤差です (A/B/C 特性フィルタの誤差がほとんど同じになっています)。