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一時ファイルのサンプル型

効果が適用された音声などを一時ファイルに書き出すときのサンプルの種類を指定します。リバーブなど出力波形の最大振幅を予測できない類の効果を使用する場合は、サンプル型を浮動小数点にしておくことをお勧めします。

リサンプル品質

サンプリング レート変換やピッチ変更など、サンプルを採りなおす必要があるときに参照される設定です。品質を高くするほど計算が重くなるので、リアルタイム再生時に音切れする場合は再生用の設定を低めにしてください。

リサンプル誤差

リサンプル後の音声には含めることのできない周波数成分を除去する目的で使われるローパス フィルタの設定で、除去される帯域 (阻止帯域) の減衰の程度を指定します。

たたみこみ演算を倍精度で行う

チェック時はたたみこみ演算 (FIR フィルタの出力を求める計算) を 64 ビット浮動小数点で行います。非チェック時は 32 ビット浮動小数点演算になります。

16 ビット出力時にディザリングする

24 ビット以上のサンプルを 16 ビットに変換して出力するときにディザリングを行います。以下の機能の挙動に影響します:

  • ファイルの保存 (PCM)
  • 複数ファイルのミックス
  • 音楽 CD の作成
  • FLAC 16 ビット出力時
  • WMA Lossless 16 ビット出力時

ディザリングとは音質劣化の程度を低めるテクニックで、微量のノイズを意図的に加えることにより、量子化雑音波形と音声波形とを無相関化するものです。

サンプリング レートが 40 kHz 以上で、「可能な場合は量子化雑音を目立たない音色にする」が選択されている場合は、いわゆるノイズ シェーピングを行い、比較的聞こえにくい高周波帯域に量子化雑音を集め、聞こえやすい低帯域内の量子化雑音を減らす加工をします。これにより体感的な量子化雑音のレベルが下がります。つまり体感的な SN 比が良くなります。

ノイズ シェーピング フィルタは 3 種類から選択できます:

  • 「たな形特性」フィルタの場合は、ノイズ シェーピング無しの場合と比べて、例えばサンプリング レートが 44/96/192 kHz のときは、聞こえやすい帯域の SN 比がそれぞれ 6/12/24 dB 程度向上します。
  • 「3.5 kHz 中心」特性の場合は 3.5 kHz を中心とした帯域の量子化雑音レベルを下げます。等ラウドネス曲線に近いタイプです。
  • 「6.5 kHz 中心」特性の場合は 6.5 kHz を中心とした帯域の量子化雑音レベルを下げます。ITU-R 468 というものを逆にしたような特性です。

16 ビット一時ファイルへの出力時にはディザリングを行いません。再生にディザリング およびノイズ シェーピングの設定を反映させたければ排他モードを使用してください。

WMA を 24 ビットで読み込む

Windows Media Audio Professional/Lossless エンコーダで圧縮された、24 ビットの属性を持つ WMA ファイルを読み込むときに、一時ファイルを 24 ビットで作ります (Windows XP 用のオプション)。